海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は大人気法医学サスペンスドラマ『BONES』から、ネイティブスピーカーが毎日のように使う、非常に便利で温かみのある表現を紹介します。
ぜひ最後まで楽しんでいってくださいね。
実際にそのシーンを見てみよう!
ブースがブレナンと会話をしているところに、弟のジャレッドがやってくるシーンです。
兄の関心がブレナンに向いていることを察したジャレッドの、スマートな気遣いが感じられる場面となっています。
Brennan: Are you talking to me?
(私に言ってるの?)Booth: No, I’m talking to my brother. Just give me one minute.
(いや、弟にだよ。ちょっと待っててくれ。)Jared: Do your thing; I’ll catch up with you later.
(自分の用事を済ませなよ。後で合流するから。)
BONES Season4 Episode24 (The Beaver in the Otter)
シーン解説と心理考察
バーのような場所で話しているブースとブレナンのもとに、弟のジャレッドが近づいてきます。
しかし、ブースは目の前にいるブレナンとの会話に気を取られており、ジャレッドに対して「ちょっと待ってくれ」と伝えます。
ここでジャレッドは、無理に会話に割り込むようなことはしません。兄の状況を瞬時に理解し、一時的に身を引くという選択をしています。
「Do your thing(自分のやるべきことをやりな)」という言葉をかけることで、兄の現在のペースを完全に尊重していることがわかりますね。
そして、ただ立ち去るのではなく今回のフレーズを添えることで、「後で必ずコンタクトを取るから大丈夫だよ」という兄弟ならではの気心の知れた信頼関係を示しています。
相手にプレッシャーを与えない、大人の余裕を感じさせる見事な去り際の一言です。
フレーズの意味とニュアンス
catch up with
意味:~に追いつく、~と後で会う、~の近況を聞く
このフレーズは「catch(捕まえる)」「up(完全に・上まで)」「with(〜と一緒に)」という3つの単語から成り立っています。
物理的に前を歩いている人や走っている車に追いつくという意味が基本にありますが、日常会話ではさらに広い意味で使われます。
自分と相手の間にある「時間的・情報的なギャップ」を埋めて、同じ地点に立つというニュアンスを生み出すのです。
しばらく会っていなかった友人と再会してお互いの人生に起きた出来事を共有し合ったり、遅れていた仕事を取り戻したりする際に、この表現が大活躍します。とても視覚的で、躍動感のある言葉ですね。
【ここがポイント!】
ネイティブスピーカーがこの言葉を使うときのコアイメージは、「離れていた距離をゼロにする」という感覚です。
この距離とは、物理的な距離だけでなく、時間のすれ違いや、知らなかった情報の差なども含まれます。
今回のドラマのシーンのように「今は別々に行動するけれど、後でそのギャップを埋めて合流しよう」というニュアンスから、別れ際のカジュアルな挨拶として非常によく使われます。
また、久しぶりに会う友人に対して使う場合は、「空白の時間を埋めるようにたくさんおしゃべりをして、お互いの今の状況を共有しよう」という、非常にポジティブで温かい響きを持ちます。
相手への関心や愛情を示すことができるため、人間関係を円滑にする上で欠かせないフレーズと言えるでしょう。
ビジネスシーンでも、休暇明けに仕事の進捗状況を同僚から聞いたりする際に重宝されます。
実際に使ってみよう!
I have to leave now, but I will catch up with you at the cafe later.
(もう行かなくちゃいけないけど、後でカフェで合流するね。)
待ち合わせなどで、先に行動する相手に対して「後で行くよ」と伝えるときに便利な表現です。一時的なお別れであっても、この一言があるだけで相手に安心感を与えることができます。
It has been a long time! We have a lot to catch up with!
(久しぶり!積もる話がたくさんあるね!)
しばらく会っていなかった友人や家族と再会した際に、お互いの近況を報告し合いたいときにぴったりの一言です。喜びやワクワクする気持ちが伝わる、とてもフレンドリーな表現です。
I was out sick for three days, so I need to catch up with my emails.
(3日間病気で休んでいたので、メールの返信に追いつかないといけません。)
未処理の仕事や課題などが溜まっており、それらを処理して遅れを取り戻す際にも使えます。ビジネスの場でも、自分の状況を論理的に説明するのに役立ちます。
『BONES』流・覚え方のコツ
目の前の会話に夢中になっている兄のブースに対し、その肩を軽くポンと叩くようなイメージで、ジャレッドが爽やかに去っていく姿を思い浮かべてみましょう。
「今は忙しいよね。離れてしまった時間や状況のギャップは、後で僕が埋めるから(=合流するから)気にしないで」と心の中でつぶやきながら情景をイメージしてみてください。
言葉の持つ温かいニュアンスと一緒に、記憶にしっかりと定着しやすくなります。
似た表現・関連表現
meet up
(待ち合わせて会う、合流する)
「catch up with」がギャップを埋めるニュアンスを強く持つのに対し、こちらは単に「約束して特定の場所で会う」という事実そのものを強調します。目的が明確な待ち合わせの際によく使われます。
keep in touch
(連絡を取り合う)
別れ際に「これからも連絡を取り合おうね」「縁を切らないでおこうね」という意味で使われる定番の挨拶です。すぐに会う予定がなくても、関係性を継続させたいときに用います。
make up for
(~の埋め合わせをする、取り戻す)
失われた時間や遅れを取り戻すという点では似ていますが、こちらはより「失ったものを補償する」「マイナスをゼロにする」というニュアンスが強くなります。失敗の埋め合わせなどにも使われます。
深掘り知識:ネイティブが使い分ける前置詞の魔法
英語において「catch」は非常に応用範囲の広い動詞です。
ボールを「捕まえる」という物理的な意味から派生して、言葉の意味を「捕まえる(=理解する)」、風邪を「捕まえる(=ひく)」など、目に見えないものを自分の領域に取り込むという感覚で使われます。
そして、この表現には「catch up on」というよく似た形が存在します。どちらも「遅れを取り戻す」という意味合いを持ちますが、ネイティブスピーカーは後ろに続く対象によって前置詞を自然に使い分けています。
今回紹介した「with」は、主に「人」に対して使われることが多いです。人との会話を通じて、その人の近況や人生の出来事に追いつくというイメージですね。
一方、「on」は「物事」に対して使われる傾向があります。
例えば、「catch up on sleep(睡眠不足を取り戻す)」や「catch up on the news(ニュースを読んで世間の出来事に追いつく)」といった具合です。
「on」には「〜の上に接触している」というニュアンスがあるため、特定のトピックや課題にしっかりと取り組んでカバーするという感覚が生まれます。
このように、後ろにつく小さな単語ひとつで焦点が人から物事へと切り替わる仕組みを知っておくと、英語の表現力がさらに豊かになっていきます。
まとめ|ギャップを埋める温かい言葉
今回は、別れ際や再会の場面で大活躍する便利なフレーズを紹介しました。
物理的な距離だけでなく、時間や情報のギャップも優しく埋めてくれる素敵な表現ですね。
日常会話でとても使いやすい言葉ですので、友人との待ち合わせや久しぶりの再会のシーンなどで、ぜひ意識して使ってみてください。


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