「think outside the box」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E04で学ぶ英会話

「think outside the box」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

発表を始める前の短い一言が、場の空気を一気に決めてしまう。そんな瞬間が、ドラマには時々あります。

そのひと言に含まれる「think outside the box」を、『モダンファミリー』シーズン7第4話の中盤、ジェイの会社でクローゼットのデザインを披露する発表の場面から、一緒に見ていきましょう。皮肉まじりの切り出しの中で、このフレーズがどう働くのかを追っていきます。

目次

「think outside the box」の意味とニュアンス

think outside the box
意味:型にとらわれずに考える、固定観念を捨てて独創的に発想する

think outside the box は、決まったやり方や常識の枠から外に出て、新しい発想をすることを表します。box は「箱」で、箱の外(outside)で考えるという形が、「枠にとらわれない」という意味のたとえになっています。

対になる言い方が inside the box です。箱の中、つまり決まった枠の内側にいる状態を指し、型どおりの考え方をしているという意味になります。think outside the box が前向きな励ましや称賛に使えるのに対して、inside the box は、型にはまっていることへの指摘や皮肉になります。

使い方は、動詞として think outside the box を使う形のほかに、ハイフンでつないだ outside-the-box(型にとらわれない)を名詞の前に置く形もあります。an outside-the-box solution(型にとらわれない解決策)のように、解決策や発想を修飾できます。

日本語では「型にとらわれずに考える」「発想を柔軟に切り替える」が近い訳です。「箱の外で考える」と直訳すると、本当に箱の外にいる話に聞こえるので、比喩だと分かる訳を選びます。

【ここがポイント!】

  • 「think outside the box」の核は、決まった枠の外へ出て発想するイメージ
  • 前向きな励ましにも、相手の型どおりぶりを突く皮肉にも使える表現
  • 対になる inside the box を知っておくと、場面ごとの意図を読み取りやすいのがコツ

『モダンファミリー』S07E04のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ジェイの会社で、クローゼットのデザインを披露する発表が始まる場面です。今回のフレーズは、発表の最初に出てくる皮肉まじりの一言に含まれています。そのあとに「照明を」という声が入り、クレアが「アンバサダー」と名づけたモデルを紹介していきます。

Claire: But for people who are paid to think outside the box, you people are pretty inside the box when it comes to the box we call the mighty closet.
(型にとらわれない発想でお給料をもらっているはずの皆さんが、私たちが「偉大なるクローゼット」と呼んでいる箱のこととなると、ずいぶん型にはまっているのね。)

— Lights.
(照明を。)

— So I guess we’re doing this.
(じゃあ、やるってわけか。)

Claire: I like to call this model The Ambassador. After the success of our Royal Renaissance series, I thought, “why not brushed brass for the valet rods?”
(このモデルは「アンバサダー」と呼んでいるの。「ロイヤル・ルネサンス」シリーズの成功を受けて、「バレットロッドにブラッシュド・ブラスを使ったらどうかしら」と思ったのよ。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

シーン解説と心理考察

冒頭の一言は、think outside the box を、相手の仕事ぶりへの皮肉として使っています。「型にとらわれない発想をするために給料をもらっているはずの人たち」という言い方で、聞き手の役割をまず持ち上げます。そのうえで、クローゼットのこととなると「ずいぶん型にはまっている」と続けて、持ち上げた分だけ落差をつくる組み立てです。

ここで目を引くのが、箱という言葉の二重の使い方です。think outside the box の box は発想の枠を指しますが、「私たちが偉大なるクローゼットと呼ぶ箱」では、クローゼットそのものが箱に見立てられています。同じ box を使って、比喩の箱と、本物の入れ物としての箱を重ねた言葉遊びです。

クレアの最初の一言のあとには、「照明を」「じゃあ、やるってわけか」という短い言葉が続き、発表が動き出す流れが生まれます。そこでクレアは、「アンバサダー」と名づけたモデルを紹介し、「ロイヤル・ルネサンス」シリーズの成功を受けて、バレットロッドにブラッシュド・ブラスを使う案を思いついたと話します。

皮肉の切り出しから、製品名とシリーズ名を挙げた具体的な説明へ移る展開で、場の空気が皮肉から説明へと移っていきます。比喩の一言で聞き手の意識を引きつけてから、中身に入っていく話の運び方が見どころです。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

四角い箱の中に立っている人を思い浮かべてみましょう。壁に囲まれていると、見える景色は決まっていて、考えも同じところをぐるぐる回ります。その人が箱の外に一歩出ると、まわりが見渡せて、新しい見え方が生まれます。この「一歩外に出る」動きが、think outside the box です。

今回のシーンでは、聞き手の人たちは箱の外で考える仕事のはずなのに、クローゼットの話題になると箱の中に戻っている、という絵になります。同じ箱を使って、外にいるはずの人が中にいる様子を描いているので、箱の位置を目でたどるように覚えられます。

箱の外か中か。この2つの位置を頭の中に置いておくだけで、肯定にも皮肉にも読める理由が見えてきます。

例文で覚える「think outside the box」

発想を切り替えたい場面で使う think outside the box を、3つの例文で確認していきましょう。

We need to think outside the box to solve this problem.
(この問題を解決するには、型にとらわれずに考える必要があります。)
会議でアイデアを募る場面です。to solve のあとに目的を置くと、何のために枠を出るのかが伝わります。

She always thinks outside the box when she designs a poster.
(彼女はポスターを作るとき、いつも型にとらわれない発想をするんだ。)
同僚の仕事ぶりを話す場面です。三人称単数の thinks にして、人の特徴をほめる言い方にしています。

A: Our sales have stopped growing.
B: Maybe it’s time to think outside the box.
(A:売り上げが伸びなくなったね。)
(B:型にとらわれずに考えるときかもしれないね。)
行き詰まりを打開する会話です。it’s time to のあとに置くと、発想を切り替えるべきタイミングを示せます。

あわせて覚えたい関連表現

be creative
(創造的である)
be creative は、創造的であるという性質や状態を指します。think outside the box は、そこから一歩進んで、枠を越える発想の動きを、箱のたとえで表す言い方です。

come up with something new
(新しいものを思いつく)
come up with something new は、結果として新しい案を出すことを指します。think outside the box は、そこに至る発想の姿勢を表す点が違います。

break the mold
(型を破る)
break the mold は、従来の型そのものを壊して、新しいものをつくることを指します。どちらも「型」のたとえを使いますが、think outside the box は枠の外へ出る動き、break the mold は型を壊す動きという違いがあります。

Note|outside the box と inside the box、箱の内と外で作る対比

今回のシーンでは、1つの文の中に outside と inside が並んでいました。think outside the box と pretty inside the box。同じ box を軸にして、外と中を対にする組み立てです。

この対比は、箱の内と外を入れ替えるだけで作れます。think outside the box は「枠の外で考える」という動作、be inside the box は「枠の中にいる」という状態です。outside を inside に替えると、反対の「枠の中にとどまる」という方向になります。

さらに、シーンの文には pretty と when it comes to という形も入っています。pretty は「かなり、ずいぶん」という意味の副詞で、inside the box の程度を強めています。when it comes to … は「〜のこととなると」という意味で、話題を特定の分野に絞る形です。たとえば She’s great at design, but when it comes to budgets, she thinks inside the box.(彼女はデザインが得意だけれど、予算のこととなると型どおりに考える)のように使えます。

このシーンの文は、「型にとらわれない発想が仕事のはずの人たちが、クローゼットのこととなると、かなり型にはまっている」という内容を、1文で言い切っています。外と中を対にして、話題を絞る形を重ねたことで、皮肉の向きがはっきりしています。

箱の外と中。2つの位置を並べるだけで、ほめ言葉にも皮肉にも組み替えられる形です。

まとめ|箱の外と中、一文で作る皮肉

think outside the box は、決まった枠から出て、型にとらわれずに考えることを表す表現です。対になる inside the box を知っておくと、ほめるときにも、皮肉を言うときにも、意図を読み分けやすくなります。

仕事の場面で発想を求めるとき、行き詰まりを打開したいとき、相手の型どおりぶりを軽く突くときにも使えます。同じ箱を使って、外と中の位置を入れ替える言い方と言えます。

クローゼットを箱に見立てた切り出しは、比喩の一言で聞き手の意識を引きつけてから、中身の説明へ進んでいく運びでした。皮肉にも称賛にもなる箱の位置を、自分が使いたい場面に置き換えて考えてみると、使い道が見えてきます。

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