海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン5第21話は、家族写真の撮影が出てくる回です。その一方で、ダンフィー家では洗濯機の修理をめぐる小さな騒ぎが起こります。修理業者は来なかったと聞いたクレアは、自分で業者側に電話をかけて問いただします。
問い合わせや苦情の電話では、担当者より上の人と話したいときや、相手の説明を確かめたいときの言い方が欠かせません。クレアの電話の場面を順に追いながら、使える言い回しを見ていきます。
「I am calling.」電話をかける側に回る
フィルから業者が来なかったと聞いたクレアは、こう言い出します。
Claire: No, no, no, no, no.
(だめ、だめ、だめ、だめ、だめ。)Claire: You are too nice.
(あなたは人がよすぎる。)Claire: I am calling.
(私が電話する。)Claire: I am not resting till I get to the bottom of this.
(真相が分かるまで、引き下がらないから。)Phil: It’s no big deal.
(大したことじゃないって。)Phil: It’s not the first time I’ve been stood up by some guy.
(男にすっぽかされるのは、これが初めてじゃないしさ。)Claire: Oh, listen to your words, Phil.
(ねえフィル、自分の言ったことをよく聞いてみて。)Modern Family Season5 Episode21 (Sleeper)
You are too nice. は「人がよすぎる」という意味で、ほめ言葉というより、相手が遠慮して損をしていると指摘するニュアンスを帯びます。続く I am calling. は「私が電話する」と、役目を自分が引き受けると宣言する短い一言になっています。
I am not resting till ~ は「〜するまで休まない」、つまり最後まで手を引かないという決意を表します。この回のフレーズ記事でも取り上げている get to the bottom of ~ は、物事の真相を突き止めるという意味の言い回しです。
フィルの It’s no big deal. は「大したことじゃない」と相手をなだめるときによく聞かれる返し方です。stood up は be stood up の形で「約束をすっぽかされる」を表し、待ち合わせやデートの相手が来なかった場面で使われることが多いと言われます。
業者が来なかった話を、デートのような言い方で口にしたフィルに、クレアは listen to your words と返します。「自分の言葉をよく聞いて」と、相手の言い回しの妙な響きをからかう言い方で、やりとりの途中でも空気を少し和らげる働きが見て取れます。
「I would like to speak to a supervisor.」上の人につないでもらう
クレアは実際に電話をかけ、受話器の向こうの相手にこう伝えます。
Claire: Yes, once again, I would like to speak to a supervisor.
(ええ、改めて申し上げますが、責任者の方とお話ししたいんです。)Claire: Listen, if my husband said nobody came, nobody came.
(いいですか、夫が誰も来なかったと言うなら、誰も来なかったんです。)Luke: Dad, it’s your move.
(パパ、パパの番だよ。)Phil: No, I think I should just play it cool for now.
(いや、今はおとなしくしておくべきだと思う。)Phil: I’m so sorry.
(本当にごめん。)Modern Family Season5 Episode21 (Sleeper)
I would like to speak to a supervisor. は、担当者では話が進まないときに責任者を出してもらうときの言い方として知られています。supervisor の代わりに manager を使うこともあり、would like to を使うことで、強く求めつつも丁寧な形を保てます。
前に置かれた once again は「改めて」「もう一度」という意味で、同じ要求をすでに伝えていることを相手に示します。少なくとも二度目のお願いだと分かるので、言葉は丁寧でも押しの強さが伝わってきます。
if my husband said nobody came, nobody came は、同じ語句を繰り返して「そう言うならそうなんです」と譲らない言い方です。フィルの play it cool は「平静を装う」「慌てずに構える」を表し、クレアの勢いとは対照的なのが面白いところです。
続けてクレアは、電話の相手から聞いた内容を家族に伝えます。
Claire: The company swears that the driver was here at 10:00.
(会社は、運転手が10時にここへ来たって言い張ってる。)Claire: They’re putting him through to me right now.
(今、その本人に電話をつないでもらってるところ。)Modern Family Season5 Episode21 (Sleeper)
swear that ~ は「〜だと断言する」で、相手の言い分を伝えるときに使うと「向こうは言い張っている」という含みが出ます。put someone through (to ~) は電話をつなぐという意味で、Could you put me through to ~? の形で取り次ぎを頼むときにも使えます。
「Let me just write down your name.」記録を確かめ、名前を控える
運転手と電話がつながる前後で、クレアはこう話します。
Claire: I bet he was doing something he shouldn’t have.
(きっと、やっちゃいけないことでもしてたのよ。)Claire: I’m just gonna let him keep talking till he makes a mistake.
(ボロを出すまで、しゃべらせておくつもり。)Claire: Everybody makes mistakes.
(誰だってミスはするんだから。)Luke: And the noose tightens.
(じわじわ追い詰められていくね。)Modern Family Season5 Episode21 (Sleeper)
I bet ~ は「きっと〜だ」と、確信に近い推測を口にするときに使います。let him keep talking till he makes a mistake は let 人 keep 〜ing で「〜し続けさせる」の形を使い、相手にしゃべらせて矛盾を待つ作戦を表しています。
電話口でのやりとりは、次のように続きます。
Claire: You do keep GPS logs on all your drivers.
(運転手全員分のGPSの記録は、ちゃんと残してあるんですよね。)Phil: There’s no way out.
(逃げ道がない。)Claire: Let me just write down your name.
(念のため、お名前を控えさせてください。)Modern Family Season5 Episode21 (Sleeper)
You do keep ~ の do は動詞を強める働きで、「ちゃんと〜していますよね」と記録の有無を確かめる響きになります。Let me just write down your name. は、対応した人の名前を控えておきたいときの言い方で、just が入ることで「念のため」という軽さが加わります。
電話口の追及を横で聞くフィルの There’s no way out. は「逃げ道がない」という一言です。クレアが疑っている相手は運転手ですが、そばにいるフィルの口から出ると、追い詰められているのがどちらなのか分からなくなるとも読めます。
まとめ|責任者を呼び、記録を確かめる電話の英語
I would like to speak to a supervisor. と once again で上の人を求め、put someone through で取り次ぎを確かめ、Let me just write down your name. で相手の名前を控える。クレアの電話からは、問い合わせで押すべきところを押す言い方が見えてきます。
電話口での言い回しに注目しながら観ると、この回の騒ぎがもう一段楽しめます。
同じ回のほかのコラムやフレーズ記事でも、家族写真の日の会話から英語表現を取り上げています。


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