海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン7第2話では、アレックスが大学で新しい生活を始め、その場にはヘイリーが付き添っています。ルームメイトを替えようとする妹に、姉は自分の昔の話を持ち出します。
苦手だと思っていた相手が、実は自分を支えてくれていた。そんな見方の変化を語る英語が、この姉妹の会話にまとまっています。相手が口にしない本音を言い当てる一言や、控えめに勧める言い方にも注目していきます。
「Don’t turn it into an insult.」とすれ違う姉妹
この日を待ちわびていたアレックスと、ヘイリーのやりとりです。
Alex: Do you know how long I’ve been dreaming about this day?
(この日をどれだけ夢見てたか分かる?)Haley: Leaving your family?
(家族と離れる日を?)Alex: Don’t turn it into an insult.
(悪口みたいに言わないで。)Alex: I’m just really ready for this.
(本当に準備はできてるの。)Alex: I’m finally surrounded by smart, curious people.
(やっと、頭がよくて好奇心の強い人たちに囲まれるんだから。)Modern Family Season7 Episode2 (The Day Alex Left for College)
I’ve been dreaming about this day は現在完了進行形で、「ずっとこの日を夢見てきた」と、長く待っていた気持ちを表します。
ヘイリーの Leaving your family? は、アレックスの言葉を短く言い換えて聞き返した一言です。それを受けたアレックスの Don’t turn it into an insult. は、「それを悪口に変えないで」が直訳です。turn A into B は「AをBに変える」で、自分の言葉を悪い意味に取られたときに「そういう話じゃない」と押し返す場面で使えます。
I’m just really ready for this. の be ready for ~ は「〜の準備ができている」という意味で、just really が重なることで言い切る強さが増しています。surrounded by ~ は「〜に囲まれて」です。アレックスはここで、新しい環境への期待をはっきり言葉にしたと言えます。この「準備はできている」という言葉が、後の場面で別の角度から見直されることになります。
「got on my nerves」から「put me on a pedestal」へ
後の場面で、アレックスはルームメイトを替えようとしていて、ヘイリーがそれを止めにかかります。
Alex: Hey! No, give that back.
(ちょっと! 返して。)Alex: Need I remind you I am a yellow belt?
(私が黄帯だってこと、忘れた?)Haley: Ugh, I can’t keep track of all your ugly belts, but I don’t think you should change roommates.
(うわ、あんたのダサい帯なんていちいち覚えてらんないけど、ルームメイトは替えないほうがいいと思う。)Modern Family Season7 Episode2 (The Day Alex Left for College)
Need I remind you ~? は「〜だってことを思い出させる必要がある?」という少し改まった言い回しで、相手に念を押すときに使われます。change roommates は複数形になる点に注意が要ります。change trains(電車を乗り換える)と同じく、入れ替える前と後の両方を指すため複数形で言います。I don’t think you should ~ は「〜しないほうがいいと思う」と、反対意見を柔らかく伝える定番の組み立てです。
ヘイリーはここから、自分の話を始めます。
Haley: Would you just shut up for a second? Here’s the thing
(ちょっと黙っててくれる? つまりね)Haley: I had a similar experience with a roommate.
(私もルームメイトで似たような経験があるの。)Haley: She was this annoying little know-it-all who totally got on my nerves.
(うっとうしい、物知りぶった小さな子で、ほんとイライラさせられた。)Alex: Yeah, I get it.
(うん、分かるよ。)Haley: Oh, shh! I spent a long time trying to get rid of her until I realized that that little girl, in her own way, put me on a pedestal.
(ちょっと、しーっ! あの子を追い払おうとずっと頑張ってたんだけど、ある時気づいたの。あの小さな子は、あの子なりに私を崇めてくれてたんだって。)Modern Family Season7 Episode2 (The Day Alex Left for College)
Here’s the thing は「つまりね」「要はこういうこと」と、本題を切り出す前置きです。know-it-all は「何でも知っているふりをする人」で、annoying と並ぶと手厳しい評価になります。get on someone’s nerves は「〜の神経にさわる、イライラさせる」という意味です。
話の途中でアレックスが Yeah, I get it. と引き取ろうとしますが、ヘイリーは Oh, shh! と止めて続けます。get rid of ~ は「〜を追い払う、取り除く」、put someone on a pedestal は「〜を台座に載せる」、つまり「崇める、理想の人として見上げる」という意味の言い方です。ヘイリーの話の中で、うっとうしかった相手の見え方が、ここで反対向きに変わります。
「It’s not the worst thing to ~」と控えめに勧める
ヘイリーの話は、こう締めくくられます。
Haley: It felt great.
(それがすごく気分よかったの。)Haley: You just landed in a world of superstars, and I know you’d never admit it, but you’re scared.
(あんたはスーパースターだらけの世界に来たばかりで、絶対に認めないだろうけど、怖いんでしょ。)Haley: It’s not the worst thing to have your own personal cheerleader.
(自分専用の応援団がいるのも、そんなに悪くないよ。)Haley: I miss mine already.
(私はもう、自分のが恋しいもん。)Modern Family Season7 Episode2 (The Day Alex Left for College)
I know you’d never admit it, but ~ は「絶対認めないだろうけど」と前置きしてから、相手が口にしない気持ちを言い当てる組み立てです。アレックスの I’m just really ready for this. とは別の見方を、ヘイリーがここで示しています。
It’s not the worst thing to ~ は「〜するのは最悪のことではない」が直訳で、実際には「〜も悪くない」と控えめに勧める言い方です。強く勧めるより押しつけがましさが薄れ、相手が受け入れやすくなります。personal cheerleader は「自分だけの応援団」というたとえで、いつも味方でいてくれる人を指します。
最後の I miss mine already. の mine は my personal cheerleader の言い換えで、相手の言葉を受けて自分の気持ちを短く言う形です。誰を指すのかをヘイリーは名指ししないまま、話を終えています。
まとめ|相手の見え方が変わるときの英語
got on my nerves でうっとうしさを、put me on a pedestal で見方の変化を、It’s not the worst thing to ~ で控えめな勧めを表す。ヘイリーの言葉には、苦手な相手を見直すまでの流れが順に並んでいます。
『モダンファミリー』の姉妹の会話には、ぶつかり合いの中にも相手を思う言葉がのぞきます。
家族の行事を休むときの言い方や、フィルが父との思い出を語る場面は、同じ回のほかのコラムやフレーズ記事とあわせて読むと場面全体がつながります。


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