海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
頼まれていた役目をこなすつもりだったのに、焦った拍子に、自分で状況を悪くしてしまった経験はありませんか。
そんなときにぴったりの「shoot oneself in the foot」を、『モダンファミリー』シーズン7第2話の前半、リリーのサッカーの試合をめぐって、ジェイが自分のミスを打ち明けるシーンから、一緒に見ていきましょう。
「shoot oneself in the foot」の意味とニュアンス
shoot oneself in the foot
意味:自分の言動が原因で、自分を不利な状況に追い込む、自滅する
文字どおりには「自分の足を撃つ」という意味で、狙ったのは別のものなのに、結果として自分が痛い目を見る状況を表します。この絵から、不用意な発言や判断のせいで、自分の立場や計画を自分で崩してしまうことを指します。
使われるのは、うっかり余計なことを言ってしまった、交渉の場で自分に不利な条件を先に出してしまった、といった場面です。責められる側が他人ではなく、自分自身である点が特徴で、後悔や自嘲の気持ちが込められることもあります。相手のせいにできない失敗を、少し苦笑いしながら認めるときにも合う言い方です。
oneselfの部分は主語に合わせて変わるので、I shot myself in the foot. のように、自分の失敗を認める形でも、You’ll shoot yourself in the foot. のように、相手に注意を促す形でも使えます。in the footの部分は固定で、変わるのは主語と時制だけです。
台詞の形はI shot myself in the foot. で、見出しの形から、動詞が過去形に、oneselfがmyselfに変わっています。意味はそのままで、「自分で自分の首を絞めた」「墓穴を掘った」といった日本語に近い感覚です。
【ここがポイント!】
- 「自分の足を撃つ」という絵がそのまま、自分の手で自分を不利にする「自滅」を表す
- 責任の矛先が自分にあるので、後悔や自嘲のニュアンスを帯びる一言
- oneselfは主語に合わせて変わり、過去形なら失敗の告白、未来形なら注意の言葉になるのがコツ
『モダンファミリー』S07E02のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
リリーのサッカーの試合に家族みんなが行かなければならない、という話題になった場面です。マニーとジェイが嘆き、グロリアは受け入れるしかないと話しつつ、ジェイに口実を作る役目があったことを持ち出します。ジェイがその経緯を説明する中で、今回のフレーズが出てきます。
Manny: It’s a tragedy. No other way to put it.
(悲劇だよ。そうとしか言いようがない。)Jay: Such a beautiful day, too.
(しかも、こんなにいい天気だってのにな。)Gloria: We just have to accept that Lily has a soccer game and we all have to be there. You were supposed to make an excuse.
(リリーのサッカーの試合があって、私たち全員が行かなきゃいけないって、受け入れるしかないのよ。あなたが口実を作ってくれるはずだったでしょう。)Jay: I’m sorry! I ran into Cam at the market. He asked if we could go. I panicked. I shot myself in the foot.
(悪かったよ! マーケットでキャムに会ってな。俺たちが行けるかって聞かれて、焦っちまったんだ。自分で自分の首を絞めちまったよ。)Modern Family Season7 Episode2 (The Day Alex Left for College)
シーン解説と心理考察
マニーの「悲劇だよ」に、ジェイが「こんなにいい天気なのに」と重ねるやり取りから、試合に行かなければならないことを惜しむ空気が伝わってきます。続くグロリアの言葉は、受け入れるしかないという現状の確認と、口実を作るはずだったジェイへの指摘の二段構えになっています。
ジェイの返答は、短い文が次々と並ぶ形です。「悪かったよ!」と謝り、キャメロンに会ったことと、行けるかどうか尋ねられたことを順に述べ、「焦った」と言ったところで、最後に今回のフレーズを置いています。説明の流れが一気に最後の一言へ収束していくので、自分のミスを悔やむ気持ちがその一言に重なっています。
ここでのshoot oneself in the footは、口実を作るという役目を任されていたジェイが、自分の行動のせいでその役目を果たせなかったことを表す言葉として機能しています。誰かに邪魔された、という説明ではなく、原因は自分にあると認める形をとっているため、釈明というより白状に近い響きになっています。グロリアの指摘に反論せず、自分から事情を並べて謝る流れも、この一言の素直さを引き立てています。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
的を狙って構えた人が、うっかり自分の足元に当ててしまう様子を思い浮かべてみましょう。当てたかった相手や目標には届かず、自分の足が痛んで、先へ進めなくなります。
「口実を作る」という目的に向かうはずだったジェイが、焦ってしまった自分の行動のせいで進めなくなった。その様子と、足元に当たった弾の絵が、ぴたりと重なります。
何かに向かう途中で、自分の動きが自分の足を止めてしまう。この感覚をつかんでおくと、主語がI・you・heと変わっても、同じ形で使い回せます。日常の小さな失敗から仕事の判断ミスまで、自分が原因だと言いたい場面なら、大きさを問わず当てはまります。
例文で覚える「shoot oneself in the foot」
過去形での告白、助言としての注意、会話のやり取りと、3つの場面で形を確かめていきましょう。
I shot myself in the foot by promising my client a deadline I couldn’t meet.
(間に合わない期限をお客さんに約束して、自分で自分の首を絞めてしまった。)
仕事での失敗を振り返る場面です。by のあとに原因を続けると、何が自滅の原因だったのかを具体的に示せます。
Don’t shoot yourself in the foot before the interview even starts.
(面接が始まる前から、自分で不利になるようなことはしないようにね。)
面接に臨む相手へ、注意を促す場面です。oneselfをyourselfにして命令形にすると、助言の形になります。
A: Why are you so tired today?
B: I stayed up all night before my big presentation. I really shot myself in the foot.
(A:今日はどうしてそんなに疲れてるの?)
(B:大事な発表の前に徹夜しちゃってさ。ほんと自分で自分の首を絞めたよ。)
友人同士の往復会話です。前の文で原因を述べ、あとに一言添える形で、軽い後悔の気持ちが伝わります。
あわせて覚えたい関連表現
dig one’s own grave
(自分で墓穴を掘る)
dig one’s own graveは、取り返しのつかない破滅へ向かう行為を強く表します。shoot oneself in the footは、日常の軽い失敗にも使える点が違います。
backfire
(裏目に出る)
backfireは、計画や行動が逆の結果を生む出来事を指す動詞です。shoot oneself in the footは、人が自分で招いたという点を強調する表現です。
be one’s own worst enemy
(自分自身が最大の敵だ)
be one’s own worst enemyは、性格や習慣が自分の足を引っ張り続ける状態を述べます。shoot oneself in the footは、特定の一つの失敗を指しやすい表現です。
Note|主語と時制で形が変わる shoot oneself in the foot の作り方
shoot oneself in the footは、固定された部分と変わる部分がはっきり分かれた表現です。主語と時制の組み合わせを押さえると、いろいろな場面で使い回せます。
変わらないのは、shoot … in the footの骨組みです。変わるのは、oneselfの部分で、主語がIならmyself、youならyourself、heならhimself、weならourselvesというように、主語と同じ人を指す再帰代名詞を入れます。ジェイのI shot myself in the foot. も、主語Iに合わせてmyselfが選ばれています。
時制を変えると、伝わる働きも変わります。過去形のI shot myself in the foot. は、すでに起きた失敗の告白です。未来形や命令形のYou’ll shoot yourself in the foot. やDon’t shoot yourself in the foot. は、これから起きそうな自滅への警告になります。He keeps shooting himself in the foot. のようにkeepとing形を合わせると、同じ失敗を繰り返している状態を表せます。さらに by のあとに動作を続けると、失敗の原因まで一文で示せます。
シーンのジェイは、過去形の告白の形をとり、キャメロンに会ってからの流れを短い文で述べたあとにこの一言を置いていました。
骨組みは1つ、主語と時制で働きが変わります。台詞のI shot myself in the foot. も、この仕組みの一例として読み取れます。
まとめ|自分の足を撃つ、自滅を表す一言
shoot oneself in the footは、自分の言動で自分を不利にしてしまうことを、「自分の足を撃つ」という絵で伝える表現です。
過去形ならI shot myself in the foot. と失敗を認める一言になり、未来形や命令形なら、相手への注意の言葉に変わります。主語に合わせてoneselfを入れ替えるだけで、告白にも警告にも使えます。by のあとに原因を足せば、何が自滅の引き金だったのかまで一文で伝えられます。
口実を作るはずだったジェイが、短い文を重ねたあとに「自分で自分の首を絞めた」と認める姿は、うっかりミスを悔やむ気持ちを、飾らない一言に込めた場面でした。


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