「give in」と「make concessions」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S10E05で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「give in」と「make concessions」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S10E05で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン10 第5話から、「譲る」ことをめぐる英語を取り上げます。シェルドンとエイミーの間で浴室の使用スケジュールをめぐる衝突が起こり、エイミーやレナードたちの口から、譲歩・妥協・屈服を表す言葉が次々に出てきます。

同じ「譲る」でも、自分から差し出すのか、押し切られて折れるのかで英語は変わります。その違いを、場面ごとにたどっていきます。

目次

「make concessions」と「give in」は主導権の向きが違う

冒頭の場面では、シェルドンとエイミーが言い争いをレナードとペニーのもとへ持ち込みます。エイミーはシェルドンに向かって、こう切り出します。

Amy: Sheldon, I understand that you like things a certain way and I’m willing to make some concessions, but you have to be open to compromise.
(シェルドン、あなたが物事を決まったやり方で進めたいのは理解しているわ。私もいくらか譲歩するつもりよ。でも、あなたも妥協に応じる姿勢を持たなければだめ。)

TBBT Season10 Episode05

make concessions は「譲歩する」という意味で、concessionは「譲歩したもの・譲った点」を指す名詞です。話し合いの中で、自分の判断で一部を差し出すときに使われます。エイミーはI’m willing to ~(〜する用意がある)と組み合わせ、自分は譲る用意があると先に示してから、but以下で相手にも歩み寄りを求めています。

別の場面では、エイミーとレナードの2人だけの会話になり、エイミーの口から正反対の響きを持つ言葉が出てきます。

Amy: Maybe I should just give in to his stupid bathroom schedule.
(いっそ、彼のあのばかげた浴室スケジュールに従ってしまったほうがいいのかしら。)

TBBT Season10 Episode05

give in (to ~) は「(〜に)屈する・折れる」という意味です。make concessionsが自分の意思で差し出す譲歩だとすると、give inは押される力に耐えきれず相手の要求をのむ側の言葉と言えます。

このあとレナードはエイミーを止めますが、エイミーは、レナード自身がそのスケジュールに従ってきたことを持ち出して返します。レナードも自分の失敗から学ぶよう促しており、2人の間でgive inが「負け」に近い響きで受け取られていることが分かります。

この会話の少し先で、エイミーは楽な道を口にします。

Amy: It’s just so much easier to give him what he wants.
(彼の望むものを渡してしまうほうが、ずっと楽なのよ。)

TBBT Season10 Episode05

give someone what they want は「相手の望みどおりにする」という言い方で、give inの中身を具体的に言い換えた形になっています。

「compromise」「settle」「forego」で譲り方を言い分ける

冒頭の場面に戻ると、エイミーの言い分に賛成したペニーへ、シェルドンが矛先を向けます。レナードと結婚した人が妥協を勧めるのか、という趣旨の皮肉です。これを受けて、レナードが言葉の違いを持ち出して返します。

Leonard: Hey, she didn’t compromise. She settled. There’s a difference.
(おい、彼女は妥協したんじゃない。手を打ったんだ。そこには違いがある。)

TBBT Season10 Episode05

compromise は、双方が少しずつ譲って中間点で合意することを指します。一方の settle は、より良いものを諦めて「これで手を打つ」という含みで使われることがあり、settle for ~(〜で妥協する・〜で我慢する)の形もよく見られます。レナードの返しは、自分を「妥協の相手」より下に置く自虐の冗談として成り立っています。

場面が進むと、戻ってきたシェルドンがエイミーに謝罪し、こう続けます。

Sheldon: I wanted to apologize for my behaviour today. It, it was unnecessary. This is warm. Oh, and also, I am willing to forego the bathroom schedule.
(今日の僕の振る舞いについて謝りたい。あ、あれは不必要だった。これ、温かいな。ああ、それから、浴室のスケジュールは手放してもかまわない。)

Amy: Oh. Really?
(あら。本当に?)

TBBT Season10 Episode05

forego は、自分が持っている権利やこだわりを「手放す・見送る」という意味の動詞です。辞書ではforgoの綴りが見出しになっていることが多く、foregoは別綴りとして載る場合があります。エイミーが冒頭で使ったI’m willing to ~の形を、ここではシェルドンが使っている点も見どころです。

表現 譲り方のイメージ
make concessions 交渉の中で自分から一部を差し出す
compromise 双方が歩み寄って中間で合意する
settle (for ~) より良いものを諦めて手を打つ
give in (to ~) 押し切られて相手の要求をのむ
forego 自分の権利やこだわりを手放す

まとめ|譲り方で言葉が変わる

今回は、make concessionsとgive inを軸に、compromise、settle、foregoまで「譲る」ときの英語を見てきました。誰が主導して何を手放すのかを意識すると、場面に合った一語を選びやすくなります。

浴室の使い方ひとつで語彙がここまで広がるのも、『ビッグバン★セオリー』らしい面白さと言えます。

このエピソードのほかのコラムやフレーズ記事では、同じ衝突を別の角度から扱っています。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次