アメリカの高校の生徒会長選挙と大学進学の英語|『モダンファミリー』S08E03で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカの高校の生徒会長選挙と大学進学の英語|『モダンファミリー』S08E03で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン8第3話では、クレアがルークの進路について学校で面談を受けます。その場の話の流れから、ルークは生徒会長選挙に立候補し、同じ学年のマニーと争うことになります。

生徒会と大学進学がどう結びつくのかは、日本の学校の感覚だけでは見えにくいところです。この回の会話を手がかりに、アメリカの高校の進路と選挙をめぐる文化と英語をたどります。

目次

進路面談で出てくる「transcript」と「extracurriculars」

クレアは家族に、ルークの college options(大学の選択肢)を話し合う面談が学校であると伝えています。面談の席で、クレアはまず guidance counselor を待たなくていいのかと尋ねます。アメリカの高校には、進路や大学出願の相談に乗るカウンセラーが置かれていることが多いと言われます。もっとも、その役割や人数は学校や州によって異なります。

この日の面談では、校長が話を進めます。

Principal Brown: I have been perusing your transcript.
(君の成績記録をじっくり見させてもらったよ。)

Principal Brown: And, uh, apropos of nothing
(それと、まあ、何の脈絡もない話だが)

Principal Brown: You know, not every kid is destined for college.
(ほら、子どもがみんな大学に行く運命とは限らない。)

Claire: But Luke is, right?
(でもルークは行くでしょ?)

Principal Brown: Okay, I’ll play along.
(分かりました、話を合わせましょう。)

Modern Family Season8 Episode3 (Blindsided)

transcript は、ここでは高校の成績記録を指します。大学出願では、この成績記録の提出を求められるのが一般的とされます。続けて、ブラウン校長は具体的な提案をします。

Principal Brown: The reality is that Luke’s grades and test scores are what we educators call suboptimal.
(現実には、ルークの成績と試験の点数は、我々教育者が言うところの「最適とは言えない」状態です。)

Luke: Is that good?
(それっていいこと?)

Principal Brown: See what I’m talking about?
(お分かりでしょう?)

Principal Brown: So, we’re gonna have to really juice the extracurriculars, okay? Is there anything he’s, uh, passionate about?
(ですから、課外活動をしっかり強化しないと。いいですね? 彼が、その、夢中になっていることは何かありますか?)

Luke: I love chicken pot pie.
(チキンポットパイが大好き。)

Modern Family Season8 Episode3 (Blindsided)

extracurriculars は extracurricular activities(課外活動)の略で、部活動やボランティア、生徒会などを含みます。アメリカの大学出願では、成績や試験の点数に加えて課外活動も見られると言われることが多く、校長の提案はその前提に立っています。juice はここでは「てこ入れする、強化する」という口語です。

「run against」と立候補をめぐる英語

その面談の場で、前の生徒会長が急に辞めたことが話題に上ります。ルークは we need a new president(新しい会長が要る)と言い出し、自分がやればいいと提案します。人を仕切るのが好きだと言うルークに、クレアはこう応じます。

Claire: That’s called leadership.
(それがリーダーシップってものよ。)

Claire: Wow, look at you.
(へえ、見直したわ。)

Luke: I think I’m maturing.
(僕、大人になってきたのかも。)

Claire: Luke, this is a lot of work.
(ルーク、すごく大変なのよ。)

Claire: Are you sure you’re up for it?
(本当にやれる?)

Luke: Mom, it’s all I’ve ever wanted since I heard about it a minute ago.
(ママ、1分前に聞いてからずっと、それだけが望みなんだ。)

Modern Family Season8 Episode3 (Blindsided)

up for it は「それをやる気も力もある」という意味で、引き受ける覚悟を確かめるときに使われます。ルークの返しは、思いつきだったことを自分で明かす冗談です。

これを知ったマニーは、ジェイとグロリアに、ルークが自分に対抗して生徒会長に立候補すると伝えます。マニーが使うのは run against me for Student Council President(僕に対抗して生徒会長に立候補する)という言い方です。run for ~ は「〜に立候補する」、run against ~ は「〜の対立候補として出る」です。ジェイは、こう宣言します。

Jay: I’ve heard enough, and I’ve made my decision.
(話は分かった。俺が決めた。)

Jay: Manny will be president this term, and we’ll run Luke next year.
(今期はマニーが会長だ。ルークは来年出馬させる。)

Luke: I’m graduating.
(僕、卒業するんだけど。)

Modern Family Season8 Episode3 (Blindsided)

term は「任期」で、学校の生徒会では1年単位で役員を選ぶ形が多いと言われます。ルークの I’m graduating. は、二人がすでに最終学年(senior year)で、来年はもう学校にいないことを示しています。この場面での run は「(候補として)出馬させる」という他動詞の使い方です。

演説と「voter turnout」

選挙の山場は、フットボールの試合会場での演説です。二人の候補が並んで話した後、ルークとマニーは結果をこう振り返ります。

Luke: I won.
(僕が勝った。)

Manny: It was the lowest voter turnout in school history.
(学校史上、最低の投票率だった。)

Manny: They hated the both of us.
(みんな僕たち2人とも嫌いだったんだ。)

Luke: But you more.
(でも君のほうがもっとね。)

Modern Family Season8 Episode3 (Blindsided)

選挙の結果は、ルークの I won. のように動詞 win で短く言えます。負けた側なら I lost.、目的語を付けるなら win the election となります。

voter turnout は「投票率」で、国や自治体の選挙のニュースでも使われる語です。学校の選挙でも同じ言葉を使うところに、生徒会選挙が実際の選挙の形をなぞっている様子が表れています。演説会や投票の進め方、投票率の高さは、学校によってさまざまです。

当選後、フィルはルークを連れて知り合いの販促の専門家マーヴを訪ね、President of the Student Council(生徒会長)になったルークを紹介します。ルーク自身は I have a likability issue.(好感度に問題があるんだ)と打ち明けます。likability は「好かれやすさ」で、選挙が終わった後も続く悩みとして描かれているのが面白いところです。

まとめ|生徒会長選挙から見える進路の英語

guidance counselor や transcript、extracurriculars といった進路の言葉と、run against、term、voter turnout といった選挙の言葉。この回では、それらが一続きの話として登場することが分かります。

ルークとマニーの選挙戦を観返しながら、アメリカの高校生活の英語に触れてみるのも一つの楽しみ方です。

相談なしの決定をめぐる夫婦の会話や、聞き手に合わせるかどうかをめぐる演説前の会話は、同じ回のほかのコラムで、個々の表現の使い方はフレーズ記事で扱っています。

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