アメリカのサンクスギビングを主催するホストの趣向と負担の英語|『モダンファミリー』S08E07で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカのサンクスギビングを主催するホストの趣向と負担の英語|『モダンファミリー』S08E07で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン8第7話では、キャメロンとミッチェルが自宅でサンクスギビングの集まりを開きます。干し草の俵に動物まで用意した、にぎやかなカントリー風の会です。

サンクスギビングは家族や親しい人が集まる行事として知られますが、迎える側の苦労はあまり語られません。この回の会を手がかりに、ホストが凝らす趣向と、その裏にある負担を、英語とあわせて見ていきます。

目次

ホストが凝らす趣向──「It’s a Thanksgiving jamboree!」

会場に着いたプリチェット家を、キャメロンはこう出迎えます。

Cameron: Okay, there they are!
(さあ、来た来た!)

Gloria: Hi!
(こんにちは!)

Cameron: Don’t y’all look as pretty as a peach pie on a Sunday afternoon?
(みんな、日曜の午後のピーチパイみたいにかわいいじゃないか?)

Jay: For the love of God, this is the last thing I need today.
(勘弁してくれ、今日いちばん要らないのがこれだ。)

Modern Family Season8 Episode7 (Thanksgiving Jamboree)

there they are! は待っていた相手の到着を喜ぶ出迎えの一言です。一方のジェイは、the last thing I need で「いちばん要らないもの」とぼやいています。趣向を凝らすほど、乗り気でない客もいるという対比が見どころです。

続いてミッチェルが、会の中身を紹介します。

Mitchell: Hey, y’all.
(やあ、みんな。)

Mitchell: Anybody have a hankering for a hush puppy?
(ハッシュパピーが食べたい人はいない?)

Jay: Oh, geez.
(やれやれ。)

— What is going on here?
(これは一体どうなってるの?)

Mitchell: It’s a Thanksgiving jamboree! We have bales of hay.
(サンクスギビング・ジャンボリーだよ! 干し草の俵もあるし。)

Mitchell: We have a cider press.
(りんごの圧搾機もある。)

Mitchell: Ooh, we’re even deep-frying a turkey.
(おっと、七面鳥の丸揚げまでやるんだ。)

Modern Family Season8 Episode7 (Thanksgiving Jamboree)

出迎えのキャメロンも、続いて登場するミッチェルも、呼びかけに y’all(you all を縮めた形)を使っています。a hankering for ~ は「〜が無性に食べたい気持ち」を表すくだけた言い方で、Anybody have ~? と組み合わせると、客に料理を勧める軽い声かけになります。ハッシュパピーはコーンミールの生地を小さく揚げた軽食で、アメリカ南部の料理として知られています。

jamboree はにぎやかな集まり、お祭り騒ぎを指す語です。サンクスギビングは自宅に集まって食事をする形が多いと言われ、ホスト役の家庭が飾りつけや催しに趣向を凝らすこともあります。干し草の俵やりんごの圧搾機は、秋の収穫を思わせる飾りと言えます。七面鳥は焼く家庭が多い一方、丸ごと揚げる調理法を選ぶ家庭もあるようです。

もてなしの仕掛けと、招かれる客

会には、料理以外の仕掛けも用意されています。キャメロンは裏庭の a genuine petting zoo(本物のふれあい動物園)を披露し、実家の母から届いたかかしも飾られています。ヤギの頭に付けられたものには、ルークが気づきます。

Luke: Hey, what’s on this goat’s head?
(ねえ、このヤギの頭に付いてるの何?)

Cameron: That’s my big idea
(それが僕のとっておきのアイデア)

Cameron: A camera to capture everyone’s delight! Guess what I call it.
(みんなの喜ぶ顔をとらえるカメラさ! 何て呼んでるか当ててみて。)

Modern Family Season8 Episode7 (Thanksgiving Jamboree)

capture は「(写真や映像に)とらえる」で、capture everyone’s delight は「みんなの喜ぶ顔を記録する」という意味になります。客を楽しませることそのものを会の目的にしている、ホストらしい発想が伝わってきます。Guess what I call it. は「何て呼んでるか当ててみて」と、相手に答えを考えさせて会話を弾ませる一言です。

招かれる側にも事情があります。ダンフィー家は、一人でサンクスギビングを過ごす予定だった元隣人のジェリーを連れてきます。

Claire: Phil thought it’d be a good idea if he spent the day with a happy, functional family.
(フィルが、幸せでちゃんとした家族と一日過ごすのがいいって考えたの。)

Claire: We couldn’t find one, so he’s coming with us.
(でも見つからなかったから、うちと一緒に来るってわけ。)

Modern Family Season8 Episode7 (Thanksgiving Jamboree)

spend the day with ~ は「〜と一日を過ごす」で、行事の日を誰と過ごすかを話すときにそのまま使えます。クレアの後半は、自分の家族を引き合いに出した冗談です。サンクスギビングには、一人で過ごす知人を食事に招く家庭もあると言われます。

ホストの負担──「I even sprung for」

にぎやかな会の裏で、キャメロンは費用の出どころを明かします。

Cameron: Truth is, I paid for the jamboree with money we had saved for a romantic Hawaiian vacation.
(実はね、この会の費用は、ロマンチックなハワイ旅行のために貯めてたお金で払ったんだ。)

Cameron: I even sprung for fancy straw bales flown in from Missouri.
(ミズーリから空輸した高級な藁の俵まで奮発したよ。)

Modern Family Season8 Episode7 (Thanksgiving Jamboree)

pay for A with B は「AをBで支払う」、money we had saved for ~ は「〜のために貯めていたお金」です。spring for は「(ちょっと高いものに)お金を出す、奮発する」というくだけた言い方で、過去形は sprang のほか、会話では sprung も耳にします。Truth is, は「実はね」と本当のことを打ち明ける前置きです。fancy は「高級な、凝った」という意味で、旅行のための貯金を回してまで、藁の俵にこだわった様子がこの一語に表れています。

会が終わったあと、ミッチェルは I am exhausted.(もうくたくただよ)と口にします。exhausted は tired より強く、「疲れ切った」状態を表します。迎える側は料理や飾りつけの準備に加えて、当日の段取りにも追われることが多いと言われます。費用や準備の分担は家庭によって異なりますが、ホストを引き受けることが一つの大仕事であることは、この会の様子からも読み取れます。

まとめ|迎える側から見たサンクスギビング

jamboree のような趣向、capture everyone’s delight を狙う仕掛け、spring for で表す奮発。サンクスギビングを迎える側の工夫と負担を、キャメロンとミッチェルの会がまとめて見せてくれます。

次に『モダンファミリー』のサンクスギビング回を観るときは、迎える側のひと言にも耳を傾けてみると発見があります。

自分を落ち着かせる英語や、隠しごとをめぐる駆け引きの英語は、同じ回のほかのコラムで、個々の表現はフレーズ記事で読めます。

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