「take a long hard look in the mirror」相手に自分を振り返らせるときの英語|『ビッグバン★セオリー』S11E08で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「take a long hard look in the mirror」相手に自分を振り返らせるときの英語|『ビッグバン★セオリー』S11E08で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン11 第8話から、怒っている相手に「まず自分を振り返って」と促す英語を取り上げます。安静中のバーナデットは、同僚のルチに自分の仕事を奪われるのではと疑い、ラージに探りを入れるよう頼みます。

相手を責める矛先を、本人の側へそっと向け直す言葉には、いくつかの型があります。ラージやエイミーの言葉選びから見ていきます。

目次

「take a long hard look in the mirror」で矛先を向け直す

探りを入れたラージは、バーナデットに結果を伝えます。ルチはプロジェクトを奪おうとしているのではなく、もう a done deal(決まったこと)のようだという報告です。怒りを口にするバーナデットに、ラージはこう続けます。

Raj: Okay, don’t take this out on Ruchi. Is she trying to take your job? Yes. Is she parking in your space? Yes.
(ねえ、ルチに当たらないでよ。彼女が君の仕事を狙ってるかって?うん。君の駐車スペースに停めてるかって?うん。)

TBBT Season11 Episode08

take ~ out on … は「〜(怒りや不満)を…にぶつける」という意味の句動詞です。ラージは自分で問いを立てて自分で答える形で、ルチの行動を認めながらも、怒りをぶつけるのは筋が違うと伝えています。ラージは続けて、バーナデットも同じことをしたはずだと言います。

Bernadette: I never would’ve undermined a coworker.
(私なら同僚の足を引っ張ったりなんて、絶対しなかったわ。)

TBBT Season11 Episode08

undermine は「(人の立場や努力を)陰で損なう」です。ラージはここで、バーナデットが以前、同僚に仕掛けた一件を持ち出します。

Bernadette: That was just a hilarious prank that ended with me getting a corner office.
(あれはただの笑えるいたずらよ。そのおかげで私が角部屋のオフィスをもらっただけ。)

Raj: All I’m saying is before you attack Ruchi, maybe you should take a long hard look in the mirror, because you know what you’ll see– apart from radiant skin and luxuriously thick hair? Hypocrisy!
(僕が言いたいのは、ルチを責める前に、鏡でじっくり自分を見たほうがいいってこと。何が見えると思う?輝く肌とつややかで豊かな髪のほかに?偽善だよ!)

Bernadette: It is thick.
(髪は確かに豊かよ。)

TBBT Season11 Episode08

take a long hard look in the mirror は、long hard look(時間をかけた厳しい目)で鏡の中の自分を見る、つまり「自分の言動を省みる」よう促す言い回しです。All I’m saying is ~ は「僕が言いたいのは〜だけ」と、主張の範囲を絞って角を立てにくくする前置きです。ラージは指摘の途中で肌や髪をほめ、最後にHypocrisy!と落としています。バーナデットが反応したのは髪の部分だけで、指摘を受け入れたかどうかは描かれていません。

自分を省みる前置きと、論点を戻す一言

時間を戻すと、バーナデットがラージに頼みごとをする場面には、自分を客観視する前置きが出てきます。

Bernadette: I know I sound paranoid, but I’m feeling really vulnerable.
(被害妄想みたいに聞こえるのは分かってる。でも、すごく弱気になってるの。)

TBBT Season11 Episode08

I know I sound ~, but … は「〜に聞こえるのは分かっているけれど」と、相手が抱きそうな印象を先に認めてから本題に入る型です。vulnerable は「傷つきやすい」「無防備な」で、弱っている気持ちを率直に伝えています。

別の場面では、エイミーがシェルドンに自分を振り返らせようとします。レナードとハワードが帰った後、シェルドンはエジソンにたとえられた不満を口にし続けます。そこでエイミーが言います。

Amy: I don’t think what they called you is the point here.
(あなたが何て呼ばれたかは、ここでは問題じゃないと思うわ。)

TBBT Season11 Episode08

~ is not the point は「〜は問題の核心ではない」と、ずれた論点を戻す表現です。エイミーはさらに踏み込みます。

Amy: Sheldon, I don’t think you’re upset because of what kind of scientist they said you’re like.
(シェルドン、あなたが怒ってるのは、どんな科学者に似てるって言われたからじゃないと思うの。)

Sheldon: You’re right. I care too much about other people’s feelings.
(その通りだ。僕は他人の気持ちを気にしすぎる。)

TBBT Season11 Episode08

エイミーは続けて、怒りの理由は友人たちの気持ちが傷ついたことだと伝えます。シェルドンはYou’re right.と認めながら、自分をよく見せる話へすり替えています。振り返りを促す言葉が、相手しだいで思わぬ方向に受け取られる様子が伝わってきます。

まとめ|矛先を自分に向ける言葉の型

今回は、take a long hard look in the mirrorを中心に、相手に自分を振り返らせる英語を見てきました。don’t take this out on ~やAll I’m saying is ~、~ is not the pointも、言い合いを落ち着かせる場面で役立つ表現です。

指摘する側と受け止める側のずれまで含めて、この回の会話を観ながら英語のやり取りを味わえます。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事でも、登場人物の会話を別の切り口から取り上げています。

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