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『モダンファミリー』シーズン6第7話では、フィルとクレアがそれぞれ別の娘を気にかけています。フィルはアレックスの寝不足を心配し、クレアはアレックスは大丈夫だと言って、心配なのはヘイリーのほうだと話します。
家族の心配ごとを話し合う場面では、「その子は大丈夫」「心配なのはこっち」と、話の中心を動かす言い方が欠かせません。二人のやりとりを、場面の順に見ていきます。
「I don’t think she’s getting enough sleep」——心配を切り出す
アレックスについて、フィルはこう口にします。
Phil: I don’t think she’s getting enough sleep.
(あの子、ちゃんと寝てないと思うんだよ。)Phil: Look at her.
(見てごらんよ。)Modern Family Season6 Episode7 (Queer Eyes, Full Hearts)
I don’t think ~ は「〜ではないと思う」と、否定を「思う」の側に置く英語らしい言い方です。日本語の感覚では I think she isn’t ~ と言いたくなりますが、英語では I don’t think ~ の形のほうが自然だとされ、断定を避けた控えめな懸念として伝わります。
getting enough sleep は「十分な睡眠をとっている」で、進行形にすることで「このところ」という最近の状態を表しています。続く Look at her. は「あの子を見てごらん」と、相手にも様子を確かめるよう促す一言です。心配の根拠を言葉で並べる前に、まず相手の目を向けさせる組み立てと言えます。
その後の会話で、フィルはクレアにこう尋ねます。
Phil: Well, what were you doing at 20?
(じゃあ、君は20歳のとき何してた?)Claire: Me? I was getting a 4.0 in college.
(私? 大学で4.0を取ってたわよ。)Claire: I was working 25 hours a week.
(週に25時間働いてたし。)Modern Family Season6 Episode7 (Queer Eyes, Full Hearts)
what were you doing at 20? は「20歳のとき何をしていた?」と、過去のある時期に続けていたことを尋ねる過去進行形の質問です。クレアも I was getting ~、I was working ~ と過去進行形で答え、当時の日々を並べています。4.0 は、アメリカの大学などで使われる成績評価で最も高い数値を指すことが多いとされます。自分の若いころを引き合いに出す返し方が、このやりとりの見どころです。
「That’s the one I’m worried about」——心配の向け先を示す
別の場面で、ヘイリーがヒョウ柄のスカートの行方を尋ねたあと、クレアはこう言います。
Claire: Alex is gonna be fine.
(アレックスは大丈夫よ。)Claire: That’s the one I’m worried about.
(心配なのはあっちの子。)Claire: I’m gonna go talk to her.
(ちょっと話してくるわ。)Modern Family Season6 Episode7 (Queer Eyes, Full Hearts)
~ is gonna be fine は「〜は大丈夫だろう」と、相手の心配をやわらかく打ち消すときの形です。gonna は going to のくだけた発音を文字にしたものです。
続く That’s the one I’m worried about. の the one は、すでに話題に出ている人や物の中から「その一人」を指す言い方です。ここでは直前にスカートのことを尋ねたヘイリーを示していて、「心配すべきなのはアレックスではなく、そっち」と、心配の向け先を入れ替える働きをしています。worried about ~ は「〜を心配している」で、about のあとに心配の対象を置きます。
最後の I’m gonna go talk to her. は「話してくる」と、心配を行動に移すことを告げる一言です。go talk のように、くだけた会話では go のあとに and を挟まず動詞を続けることがあります。
その後、クレアはアンディから思いがけない話を聞きます。
Claire: Haley has a job interview?
(ヘイリーが仕事の面接?)Andy: That’s where she is right now.
(今まさにそこに行ってますよ。)Modern Family Season6 Episode7 (Queer Eyes, Full Hearts)
~ has a job interview? は、疑問文の語順にせず平叙文のまま語尾を上げる聞き方です。聞いた話を確かめつつ、驚きを表すときに使われます。アンディの That’s where she is right now. は「今まさにそこにいる」と、場所を where でまとめて答える形です。
「I can’t make them stop」——限界を訴える
冒頭でフィルが気にかけていたアレックスは、終盤でクレアにこう訴えます。
Alex: Claire? The words on the page are vibrating, and I can’t make them stop.
(クレア? ページの文字が震えてて、止められないの。)Modern Family Season6 Episode7 (Queer Eyes, Full Hearts)
The words on the page are vibrating は「ページの文字が震えている」と、文字がまともに読めない状態を言い表しています。I can’t make them stop の make + 目的語 + 動詞の原形 は「〜を…させる」という使役の形で、「自分では止められない」と打つ手がないことを伝えます。
vibrate は「振動する、細かく震える」という動詞で、携帯電話の振動などにも使われます。ここでは文字が揺れて見えるという感覚を、そのまま動詞で言い表しているのが面白いところです。
自分の話に置き換えるなら、I can’t make it stop.(止められないんだ。)のように、鳴り続けるアラームやしゃっくりなど、自分ではどうにもならないものについて使えます。
この回で心配をめぐって使われた言い方を、働きごとに整理すると次のようになります。
| 表現 | 働き |
|---|---|
| I don’t think she’s getting enough sleep. | 控えめに懸念を伝える |
| ~ is gonna be fine. | 心配を打ち消す |
| That’s the one I’m worried about. | 心配の向け先を示す |
| I’m gonna go talk to her. | 行動に移すことを告げる |
| I can’t make them stop. | 自分では止められないと訴える |
懸念を切り出す側、打ち消す側、向け先を変える側と、同じ「心配」でも言い方が分かれているのが分かります。
まとめ|心配を伝える・打ち消す・向け直す
I don’t think ~ で控えめに懸念を伝え、~ is gonna be fine で打ち消し、That’s the one I’m worried about で向け先を示す。家族の心配ごとを話す場面では、こうした言い方の組み合わせで話の中心が動いていくことが見えてきます。
『モダンファミリー』の家族の会話を観ながら、心配の伝え方にも耳を傾けてみましょう。
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