海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン8 第20話に登場する、カフェテリアでハワード・レナード・ラージが画像フォーマットの発音を巡って言い合いになる場面の言い回しです。第三者に決着を委ねる頼み方から、断定を避けて意見をやわらげる言い方、相手の言葉を捉えて茶化す言葉遊びまで扱います。
小さな言い争いが、頼み方ひとつでどう決着へ向かっていくのか、そのやり取りの流れが見どころです。
対立する意見の決着を第三者に委ねる言い方
カフェテリアでラージと言い合いになっていたハワードは、レナードにこう呼びかけます。
Howard: Settle this. Those little animated pictures on the Internet, are they called gifs or jifs?
(これで決着をつけよう。ネットにあるあの小さいアニメ画像は、”gif”って呼ぶのか、それとも”jif”なのか?)TBBT Season8 Episode20
Settle this. は「これで決着をつけよう」と、対立する2つの意見のどちらが正しいか、第三者に判定を仰ぐときの頼み方です。自分の意見を押し通すのではなく、第三者を審判役に立てて話を前に進めようとする姿勢が伝わってきます。友人同士の些細な言い合いを、まったく関係のない第三者に投げかけて決着をつけてもらう、という流れそのものが日常会話でもよく見られる形です。ちなみに、この画像形式の名称の発音を巡っては、英語圏でも意見が分かれることがあるといわれています。
断定を避けて意見をやわらげ、権威を借りて補強する言い方
呼びかけられたレナードは、こう答えます。
Leonard: Well, the G stands for graphics. That’s a hard G, so I’d say gif.
(えっと、Gはgraphics(画像)の頭文字だから、ハードGのはずだ。だから僕は”gif”だと思うな。)TBBT Season8 Episode20
I’d say ___ は「私なら〜だと言う」「〜だと思う」と、”I say”のように言い切らず、wouldを添えることで自分の見解を一段やわらげて差し出す言い方です。根拠を示しながらも断定を避け、相手に判断の余地を残す響きがあります。断言を避けたいときや、相手の意見と対立しそうな場面で自分の考えを添えるときに、そのまま使える形です。
一方のラージは、別の根拠を持ち出します。
Raj: The guy who invented it says it’s jif.
(発明した人は”jif”だと言っているよ。)TBBT Season8 Episode20
The guy who invented it says ___ は、自分の意見をそのまま述べるのではなく、第三者、しかもその分野の当事者の発言を根拠として持ち出す言い方です。レナードが理屈で説明したのに対し、ラージは権威による裏付けで対抗している様子がうかがえます。同じ「決着をつけたい」場面でも、理屈で押すか、権威を借りるかという2通りの根拠の示し方が並んでいる点も興味深いところです。
相手の言葉を捉えてからかう言葉遊び
決着がつかないまま、ハワードは今度はラージの言葉尻を捉えてこう茶化します。
Howard: I’m sorry, do you mean the guy or the juy?
(悪いけど、それって”the guy”の話か、それとも”the juy”の話か?)TBBT Season8 Episode20
do you mean X or Y? は「それはXのことか、それともYのことか」と相手の発言を確認する形を取りながら、実際には存在しない単語juyを紛れ込ませてからかう言葉遊びです。相手が使ったばかりの単語を逆手に取り、似た響きの言葉で混ぜ返す様子が、この言い合いの締めくくりのユーモアになっています。確認を求める形をそのまま借りながら中身をずらすという仕掛けは、深刻になりすぎた話をふっと軽くする効果も持っています。
まとめ|第三者への委ね方と意見のやわらげ方
Settle this.という第三者に判定を委ねる頼み方から、I’d sayで意見をやわらげる言い方、The guy who invented it says ___という権威の借り方まで、同じ言い争いの中でも立場によって表現の選び方が変わっていく様子が見えてきます。決着をつけたいときの言い回しの幅として、頭の片隅に置いておくと会話の引き出しが広がります。
次回も『ビッグバン★セオリー』と一緒に英語表現を見ていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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