海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン4第8話では、キャメロンがジェイとグロリアのために、人の手を借りて取り付ける大がかりな贈り物を計画します。ミッチェルはその計画を、思い切った賭けだと評しています。
贈り物を用意する側の段取りの言葉、自分の性分を認める言葉、受け取った側の反応の言葉を、場面の順に追いながら「やりすぎ」をめぐる英語表現を見ていきます。短い文の多い会話なので、聞き取りの練習にも向いています。
「a pretty big swing」は思い切った挑戦
計画について、ミッチェルとキャメロンはこう話しています。
Mitchell: It was Cam’s idea, and it’s a pretty big swing.
(キャムのアイデアなんだけど、かなり思い切った賭けなんだ。)Cameron: It’s not a swing.
(賭けなんかじゃない。)Cameron: It’s not a swing.
(賭けじゃないってば。)Cameron: I just need Jay and Gloria out of the house for a minimum of four hours so I can have my crew install it.
(ジェイとグロリアに最低4時間、家を空けてもらいたいだけなんだ。その間にうちのチームに取り付けてもらうから。)Modern Family Season4 Episode8 (Mistery Date)
swing はバットやクラブを「振ること」で、a big swing は大振り、つまり当たれば大きいが外れる危険もある思い切った試みを指す言い方として使われます。pretty は「かなり」で、ミッチェルは計画の大胆さを一言で評しています。キャメロンが It’s not a swing. を2回続けているのは、その評価を受け入れないという返しで、同じ文の繰り返しが打ち消しの強さを表しています。
続く文には段取りの言葉が並びます。a minimum of ~ は「最低〜」、out of the house は「家を空けて」という意味です。have + 人 + 動詞の原形 は「人に〜してもらう」という使役の形で、have my crew install it は「僕のチームに取り付けさせる」となります。I just need ~ と「〜さえあればいい」という言い方で始めているため、大がかりな計画を手軽なことのように聞かせる話し方になっている点も面白いところです。
計画を評する側と、それを打ち消す側の言葉が短く行き来するこの場面は、同じ計画への二人の見方の違いがよく分かる場面と言えます。
「I am too much」と強調の do
贈り物を見せる場面では、キャメロンは自分についてこう言います。
Cameron: I am too much.
(僕はやりすぎなんだ。)Cameron: I do control.
(確かに仕切りたがる。)Cameron: I do barge.
(確かにずかずか入り込む。)Cameron: I’ll have my friend Abelard come back and paint over it.
(友達のアベラードに戻ってきてもらって、上から塗りつぶしてもらうよ。)Modern Family Season4 Episode8 (Mistery Date)
too much は量が多すぎるときだけでなく、人について「やりすぎだ、手に負えない」と言うときにも使われます。I am too much. は、自分のふるまいが度を越していると認める言い方です。
I do control. と I do barge. の do は、動詞の前に置いて「確かに〜する」と意味を強める使い方です。相手から言われたことを「その通りだ」と認める場面でよく使われる形で、ここでは短い文を三つ重ねて、自分の欠点を並べています。barge は「ずかずか入り込む」という意味で、barge in(割り込む)の形でも使われます。
最後の文では、また have + 人 + 動詞の原形 の形が出てきます。paint over ~ は「〜の上から塗りつぶす」で、描いた絵を消すと申し出ている言葉です。計画の段階で使った have my crew install it と同じ形で、今度は取り消しの段取りを話している対比が見どころです。自分の手ではなく人に頼んで進める、という点も計画のときと共通しています。
「I love it!」と「You do?」
塗りつぶすという申し出から短いやりとりをはさんで、グロリアはこう応えます。
Gloria: I love it!
(すごく気に入ったわ!)Cameron: You do?
(本当に?)Gloria: It’s just like you, full of color And life and love.
(あなたそのものね。色があふれてて、生き生きしてて、愛がいっぱい。)Modern Family Season4 Episode8 (Mistery Date)
I love it! は贈り物を喜ぶときの基本の一言です。それに対する You do? は、I love it の love を do で受けた短い聞き返しで、「本当に?」と驚きを表します。英語では、相手の文の動詞を do や does に置き換えて聞き返す形がよく使われます。
It’s just like you は「まさにあなたらしい」という意味で、贈り物に贈り主の人柄を重ねて褒める言い方です。full of ~ は「〜でいっぱいの」で、color、life、love と三つを続け、絵とキャメロンの両方を言い表しています。life はここでは「生命」より「生き生きとした感じ」に近い意味です。
キャメロン自身が too much と言った性分を、グロリアは full of color and life and love と言い換えて受け止めています。同じ人柄を、欠点として語る言葉と褒め言葉として語る言葉の両方が出てくるのが、この場面の特徴です。ミッチェルが big swing と評した計画は、贈られた側のこの一言で受け止められたことになります。
まとめ|「やりすぎ」をめぐる英語
a big swing は思い切った試み、I am too much. や強調の do は自分の性分を認める言い方、I love it! と You do? は贈り物への反応です。同じ贈り物をめぐって、評価の言葉が場面ごとに変わっていく流れが見えてきます。
これからも『モダンファミリー』の家族の会話から、こうした言葉を一緒に拾っていきましょう。
この回のコラムやフレーズ記事では、ほかの家族の場面の英語も取り上げています。


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