アメリカの高校フットボールの試合の日の文化と英語|『モダンファミリー』S05E09で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカの高校フットボールの試合の日の文化と英語|『モダンファミリー』S05E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン5第9話は、高校でフットボールのコーチを務めるキャメロンの試合の日が舞台です。キャメロンは、この試合に勝てば学校の伝説のコーチたちを超える記録になると語ります。

試合前のウォームアップ、場内実況、ハーフタイム、そして競技場の名前。今回は、高校フットボールの試合の日をめぐるアメリカの文化を、劇中の英語とあわせて見ていきます。

目次

試合前のウォームアップと「1年目の記録」

アメリカの高校フットボールは秋に行われることが多く、地域の人が集まる学校行事として語られることの多いスポーツです。劇中ではミッチェルが、キャメロンはシーズン中にいくつも superstitions(げん担ぎ)をしていると明かし、今日がシーズン最後の試合だとも口にしています。

試合前、キャメロンは選手のミラーに声をかけます。

Cameron: Hey, Miller, your toes are looking a little lonely.
(おい、ミラー、つま先が寂しそうだぞ。)

Cameron: Why don’t you pay them a visit?
(会いに行ってやったらどうだ?)

Miller: What’s with the extra warm-ups, coach? These guys haven’t won all year.
(なんでウォームアップを増やすんですか、コーチ? あいつら、今年は一度も勝ってないのに。)

Cameron: Did you hear that, team? Miller just bought you a little present.
(聞いたか、みんな? ミラーがちょっとしたプレゼントをくれたぞ。)

Miller: I wasn’t complaining.
(文句じゃないです。)

Miller: I was just wondering why we have to
(ただ、なんで俺たちが……)

Cameron: Take a lap!
(1周走ってこい!)

Modern Family Season5 Episode9 (The Big Game)

つま先に「会いに行け」というのは、つま先に手を伸ばすストレッチを遠回しに促す言い回しと読めます。warm-ups は試合前の準備運動のことです。Take a lap! は「グラウンドを1周走れ」という指示で、スポーツの指導では罰や気合い入れとして使われることが多い指示です。ミラーの一言を「プレゼント」と呼ぶキャメロンの返しには、チーム全員の練習が増えることへの皮肉がこもっているとも読めます。

続けてキャメロンは、この試合にかける思いを語ります。

Cameron: Burt Levoisier, Red Stagg, Duckie Pond all coaching legends at this High School and none have won more than two games their first season.
(バート・ルヴォワジエ、レッド・スタッグ、ダッキー・ポンド。みんなこの高校の伝説のコーチだが、1シーズン目に2勝より多く勝った者はいない。)

Cameron: I win today, that makes three, making me the winningest first-year freshman coach ever.
(今日勝てば3勝目。1年生チームのコーチ1年目として、史上最多勝ってわけだ。)

Modern Family Season5 Episode9 (The Big Game)

winningest は「最も多く勝った」を表す、スポーツの記録でよく使われる言い方です。freshman は高校1年生を指し、アメリカの高校では学年ごとにチームが分かれていることがあると言われます(学校や地域によって異なります)。

場内実況とハーフタイム

この試合では、ルークが得点係と場内実況を任されます。キャメロンはルークにこう頼みます。

Cameron: Oh, hey, Luke, Reuben’s sick, so I’m gonna need you to be the announcer today.
(ああ、そうだ、ルーク。ルーベンが病気だから、今日はお前に実況をやってもらうぞ。)

Luke: How am I supposed to keep score and announce at the same time?
(得点をつけながら実況もするなんて、どうやるのさ?)

Modern Family Season5 Episode9 (The Big Game)

announcer は場内アナウンスを担当する人、keep score は得点をつけることです。高校の試合では、生徒や保護者、ボランティアが実況や記録を手伝う形がよく見られるようです。ルークの実況では、天気のよさとともに競技場の名前も告げられます。

前半が終わると、ルークは halftime(ハーフタイム)を告げ、スコアを Panthers 6, Dolphins 0 と読み上げます。ハーフタイムは、コーチが選手を集めて後半に向けた指示を出す時間とされることが多いようです。キャメロンは、選手のミラーの発言をいさめて、こう言います。

Cameron: Knock it off, Miller.
(やめろ、ミラー。)

Cameron: I need your leg.
(お前の脚が必要なんだ。)

Cameron: Take a knee.
(ひざをつけ。)

Modern Family Season5 Episode9 (The Big Game)

Knock it off は「やめろ」と相手の言動を止める口語で、スポーツの場面に限らず、子どもどうしの言い合いを止めるときなど日常でも耳にすることが多い表現です。Take a knee. は片ひざをついてしゃがむよう促す指示で、フットボールでは選手がコーチの話を聞くときにこの姿勢で集まる場面がよく見られると言われます。

競技場に人の名前がつくとき

ルークの実況で読み上げられた競技場の名前 Red Stagg field は、キャメロンが伝説のコーチとして挙げた名前と同じです。別の場面では、マニーがキャメロンにこう話しかけます。

Manny: Hey, you think someday they might name this field after you?
(ねえ、いつかこのフィールドにコーチの名前がつくと思う?)

Cameron: Well, you’re not the first person to think along those lines.
(まあ、そう考えたのは君が最初じゃないね。)

Modern Family Season5 Episode9 (The Big Game)

name A after B は「B にちなんで A に名前をつける」という言い方です。ここでの field は、フットボールなどの試合を行う競技場を指します。アメリカでは、学校の競技場や体育館に、長く貢献したコーチや卒業生、寄付をした人の名前をつけることがあると言われます。名前のついた施設は、学校や地域の誇りとして紹介されることも多いようです。劇中の競技場の名前が伝説のコーチと同じであることも、そうした習慣を思わせます。

  • A: Did you know the new gym is named after our old coach?
    (新しい体育館、昔のコーチにちなんで名前がついたんだって。)
  • B: That makes sense. He coached here for thirty years.
    (なるほどね。ここで30年もコーチをしていたから。)

think along those lines は「同じような方向で考える」という意味で、キャメロンは、そう考えたのはマニーが初めてではないと返します。高校の試合が、記録や名前を通して学校の歴史に刻まれていくものとして描かれていると読み取れます。

まとめ|高校フットボールの試合の日

warm-ups や Take a lap!、試合を支える announcer と keep score、halftime の Take a knee.、そして name this field after you。高校フットボールの試合の日には、練習から記録、競技場の名前まで、学校ならではの文化と英語が見えてきます。

次にスポーツの試合の場面を観るときは、コーチや実況の言葉にも耳を傾けてみると、新しい発見がありそうです。

「やめる」と言い出した相手への声かけや、前向きでいるための言い回しは、同じ回のほかのコラムで取り上げています。

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