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『モダンファミリー』シーズン4第7話では、弁護士のミッチェルがクレアとフィルに同行します。ところが電話越しの父ジェイからは「本物の弁護士」を頼むべきだと言われ、ミッチェルは自分の仕事について何度も言い返すことになります。
今回は、仕事を軽く見られたときの言い返し方と、親子の皮肉の応酬、そして肩書を示して話の主導権を取る言い回しを、場面の順に見ていきます。
「a real lawyer」と「is a thing」で言い返す
電話の途中、ジェイはミッチェルに、なぜそこにいるのかと尋ねます。
Jay: What are you doing there?
(お前、なんでそこにいるんだ?)Mitchell: They asked me to come along in case they needed a lawyer.
(弁護士が必要になったときのために、一緒に来てくれって頼まれたんだよ。)Jay: Shouldn’t they have a real lawyer?
(本物の弁護士を頼むべきじゃないのか?)Phil: Oh, God.
(ああ、なんてこった。)Phil: Should we?
(頼むべきだった?)Mitchell: I am a real lawyer, people.
(僕は本物の弁護士だよ、みんな。)Mitchell: Environmental law is a thing.
(環境法だって、れっきとした分野なんだから。)Modern Family Season4 Episode7 (Arrested)
a real lawyer の real は「本物の、ちゃんとした」という意味です。ジェイはこのあと「パンダの弁護をしない人」と言い直しているので、ここでは刑事事件に詳しい専門家を指して使っていると読み取れます。フィルの Should we? は、Shouldn’t they ~? を受けて「そうすべきだった?」と聞き返す短い形で、ここではフィルまでがジェイの言葉に反応します。
ミッチェルの I am a real lawyer, people. は、文末の people でその場の全員に呼びかけ、「みんな」と注意を引く形です。続く ~ is a thing. は「〜だってちゃんと存在する」「れっきとした〜だ」と、軽く見られたものの存在を主張するくだけた言い方で、自分の専門を environmental law(環境法)と具体的に挙げて言い返す形です。
- A: You study bugs? Is that even a real job?
(虫の研究? それって本当に仕事なの?) - B: Entomology is a thing, you know.
(昆虫学だって、れっきとした分野なんだよ。)
「Don’t get all sensitive on me」と皮肉の応酬
ミッチェルの言い返しを受けて、ジェイとミッチェルの応酬が続きます。
Jay: Don’t get all sensitive on me.
(そうムキになるな。)Jay: I mean someone who doesn’t defend pandas.
(パンダの弁護をしない奴のことを言ってるんだ。)Mitchell: Yeah, dad, ‘cause that’s what I do.
(ああそうだね、父さん、僕がやってるのはまさにそれだから。)Mitchell: I-I defend pandas in court.
(ぼ、僕は法廷でパンダを弁護してるんだ。)Phil: That’s adorable.
(それはかわいいね。)Jay: You know what I’m talking about.
(俺の言いたいことは分かるだろ。)Jay: Haley needs somebody who knows criminal law, like Perry Mason.
(ヘイリーには刑事法に詳しい奴が要るんだよ、ペリー・メイスンみたいな。)Mitchell: Okay, so I’m not a real lawyer, but Perry Mason is?
(へえ、じゃあ僕は本物の弁護士じゃないけど、ペリー・メイスンは本物だって?)Modern Family Season4 Episode7 (Arrested)
Don’t get all sensitive on me. の get all ~ は「急にすっかり〜になる」、on me は「俺に対して」で、相手の反応を大げさだと退ける言い方です。I mean ~ は、直前の言葉を言い直して真意を補う前置きとして使われます。
ミッチェルの ‘cause that’s what I do. と I-I defend pandas in court. は、ジェイの決めつけにわざと乗ってみせる皮肉です。本当にパンダを弁護しているわけではなく、相手の言い方の極端さを返しているところがポイントです。フィルの That’s adorable.(かわいいね)は、皮肉をそのまま受け取ったようにも聞こえる一言で、話がかみ合わない面白さが生まれる場面です。
最後の so I’m not ~, but … is? は、相手の理屈の矛盾を突く問い返しです。ジェイが例に挙げた名前をそのまま使って返すことで、「僕は認めないのに、そっちは認めるのか」という不満が伝わってきます。
| 表現 | 場面での働き |
|---|---|
| a real lawyer | 「本物の弁護士」と決めつける |
| ~ is a thing | れっきとした存在だと主張する |
| Don’t get all sensitive on me. | 相手の反応を大げさだと退ける |
| that’s what I do | 決めつけにわざと乗る皮肉 |
| so I’m not ~, but … is? | 相手の理屈の矛盾を突く |
「belittle」と「I’ll be the judge of that」
その後、フィルとミッチェルはそれぞれ別の話をしています。
Phil: Can you believe how many waffle places we passed?
(ワッフルの店、いくつ通り過ぎたと思う?)Mitchell: I can’t believe how much dad belittles me.
(父さんがどれだけ僕を見下してるか、信じられないよ。)Phil: What were there? Five? Six?
(いくつあった? 5軒? 6軒?)Mitchell: I edited the law review.
(僕は法律雑誌の編集をしてたんだ。)Mitchell: I passed the bar on my first try.
(司法試験だって一発で受かった。)Mitchell: I have a briefcase.
(ブリーフケースだって持ってる。)Phil: I’m counting them on the way back.
(帰りに数えてみるよ。)Modern Family Season4 Episode7 (Arrested)
belittle は「見くびる、軽んじる」という意味で、little(小さい)を含むとおり相手を小さく扱うことを表します。Can you believe ~? と I can’t believe ~ が並び、2人の会話が交互にかみ合わないまま進むのが面白いところです。passed the bar は「司法試験に合格する」で、ミッチェルは経歴を一つずつ挙げたあと、最後に持ち物の briefcase まで持ち出します。
到着した先で、ミッチェルは警官にこう名乗ります。
Mitchell: I’m Mitchell Pritchett.
(ミッチェル・プリチェットです。)Mitchell: I’m miss Dunphy’s attorney.
(ミス・ダンフィーの弁護士です。)Police Officer: She won’t be needing a lawyer today.
(今日は弁護士は必要ありませんよ。)Mitchell: Oh, I think I’ll be the judge of that.
(いえ、それを判断するのは私だと思いますが。)Mitchell: I’d like to confer with my client now.
(今すぐ依頼人と協議したいのですが。)Mitchell: Thank you.
(よろしく。)Modern Family Season4 Episode7 (Arrested)
attorney は lawyer とほぼ同じ意味で、肩書として名乗るときにも使われます。I’ll be the judge of that. は「それを決めるのは私だ」と、相手の判断をそのまま受け入れない姿勢を示す決まり文句です。confer with my client(依頼人と協議する)も改まった言い回しで、電話で「本物の弁護士」と言われたあとに、弁護士らしい言葉を重ねていく流れが見どころです。
- A: I don’t think you’ll like this movie.
(この映画、たぶん気に入らないと思うよ。) - B: I think I’ll be the judge of that.
(それは自分で決めるよ。)
まとめ|軽く見られたときの言い返し方
a real lawyer への ~ is a thing. の返し、Don’t get all sensitive on me. をめぐる皮肉の応酬、そして belittle や I’ll be the judge of that. まで。仕事を軽く見られた側と軽く扱う側、それぞれの言い方が一つの流れで見えてきます。
親子の言い合いに表れる英語を、これからも『モダンファミリー』の場面から拾っていきましょう。
同じ回のほかのコラムでは、キャメロンをめぐる遠慮の言葉や、ジェイとグロリアの会話の英語を取り上げています。


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