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『モダンファミリー』シーズン4第7話では、クレアとの電話をきっかけに、キャメロンがダンフィー家の子どもたちのそばにいる役を引き受けます。電話口でクレアが口にした遠慮の一言は、電話を切ったあと、思いがけない意味に受け取られていきます。
今回は、相手に手間をかけさせたくないと伝える遠慮の言い方と、それを打ち消す決まり文句、そして自分の受け取り方を振り返る言葉を、場面の順に見ていきます。
「I hate to bother him」と「don’t be silly」で遠慮を打ち消す
クレアはミッチェルに、大学まで一緒に来てほしいと頼みます。ミッチェルはそれを引き受け、キャメロンとリリーがアレックスとルークのところへ行けばいいと申し出ます。
Claire: Look, could you drive up to the college with us?
(ねえ、大学まで一緒に車で来てくれない?)Claire: I think we’re gonna need a lawyer.
(弁護士が必要になりそうなの。)Mitchell: Yes, of course.
(うん、もちろん。)Mitchell: And Cam and Lily can come over and stay with Alex and Luke.
(それに、キャムとリリーがそっちに行って、アレックスとルークと一緒にいればいいよ。)Cameron: I’ll guard them with my life.
(命をかけて守るよ。)Modern Family Season4 Episode7 (Arrested)
Could you ~ with us? は、相手に同行や手助けを頼むときの丁寧な形です。come over は「相手の家へ行く」を表し、ここではキャメロンたちがダンフィー家へ向かうことを指します。I’ll guard them with my life. は「命がけで守る」という大げさな言い回しで、子どもを預かる役を引き受ける一言になっています。電話口のクレアは、この申し出にこう返します。
Claire: I hate to bother him.
(彼に面倒をかけるのは悪いわ。)Mitchell: No, no, don’t be silly.
(いやいや、気にしないで。)Mitchell: He’s happy to do it.
(喜んでやるよ。)Mitchell: Okay, we’ll be over in a little bit.
(じゃあ、すぐそっちに行くから。)Modern Family Season4 Episode7 (Arrested)
I hate to ~ は「〜するのは気が引ける」という前置きで、bother は「手間をかける、煩わせる」という意味です。him が指すのは、直前に名前が出たキャメロンです。don’t be silly は silly(ばかげた)を使って「そんな気を遣わないで」と相手の遠慮を打ち消す決まり文句と言えます。He’s happy to do it. のように本人に代わって「喜んで引き受ける」と保証するのも、遠慮を和らげる返し方です。
- A: I hate to bother you, but could you check this for me?
(悪いんだけど、これ確認してもらえる?) - B: Don’t be silly. I’m happy to help.
(気にしないで。喜んで手伝うよ。)
「put you out」を「信用されていない」と読み替える
電話を切ったあと、キャメロンはクレアの遠慮を別の意味に受け取ります。
Cameron: Oh, I get it.
(ああ、なるほどね。)Cameron: When you told Claire I would come over and watch the kids, she was resistant because she doesn’t trust my parenting skills.
(僕が子どもたちを見に行くって君が言ったとき、クレアが渋ったのは、僕の子育ての腕を信用してないからなんだ。)Mitchell: No.
(違うよ。)Mitchell: Don’t be silly.
(ばかなこと言わないで。)Mitchell: She just didn’t want to put you out.
(君に迷惑をかけたくなかっただけだよ。)Modern Family Season4 Episode7 (Arrested)
Oh, I get it. は「ああ、そういうことか」と、相手の言葉の裏を読んだときの切り出しとして使われます。be resistant は「渋る、乗り気でない」、trust my parenting skills は「子育ての腕を信用する」です。ただ、信用していないというのはキャメロンの受け取り方で、クレアがそう言ったわけではありません。
ミッチェルは再び Don’t be silly. を使いますが、今度は遠慮ではなく、キャメロンの思い込みを打ち消す側に回ります。同じ決まり文句が、相手と場面によって働きを変えている点が見どころです。put someone out は「人に面倒をかける」という意味で、クレアの I hate to bother him とほぼ同じ中身を別の言葉で表したものです。just で「ただそれだけ」と絞ることで、ほかの理由はないという響きが加わります。
| 表現 | 意味 | この回での使われ方 |
|---|---|---|
| I hate to bother ~ | 〜に手間をかけるのは気が引ける | クレアの遠慮 |
| don’t be silly | 気にしないで・ばかなこと言わないで | ミッチェルの打ち消し |
| put someone out | 人に面倒をかける | 遠慮の言い換え |
| trust my parenting skills | 子育ての腕を信用する | キャメロンの受け取り方 |
- A: Are you sure it’s okay if I stay over?
(本当に泊まっても大丈夫?) - B: Of course. You’re not putting us out at all.
(もちろん。全然迷惑なんかじゃないよ。)
「I’ve been so petty」で自分の受け取り方を振り返る
同じ日の後の場面で、キャメロンはアレックスにこう話します。
Cameron: I’ve been so petty about your mom judging my parenting, I haven’t even thought about what she’s going through today.
(君のママに子育てをとやかく言われることばかり気にして、ママが今日どんな思いをしてるか考えもしなかった。)Cameron: I feel awful.
(ひどい気分だよ。)Cameron: You know what? I should call her.
(そうだ、電話しなきゃ。)Alex: What are you talking about? Mom thinks you’re a great parent.
(何言ってるの? ママはあなたのこと、すごくいい親だと思ってるよ。)Modern Family Season4 Episode7 (Arrested)
petty は「心が狭い、細かいことにこだわる」という意味で、I’ve been so petty about ~ は「〜のことでずっとつまらない意地を張っていた」と自分を振り返る形です。judging my parenting は、先の trust my parenting skills と同じ受け取り方を、キャメロン自身が言い直したものと読み取れます。go through は「つらいことを経験する」で、what she’s going through today でクレアのその日の大変さに目が向きます。
I feel awful. は自分の振る舞いを悔やむ短い一言で、You know what? は思いついた行動を切り出す前置きです。アレックスの What are you talking about? は「何言ってるの」と相手の前提をひっくり返す返しで、続く Mom thinks you’re a great parent. が、キャメロンの受け取り方とは正反対の見方を示すのが印象的です。
- A: I’ve been so petty about the seating chart.
(席順のことで、ずっと心の狭いことばかり言ってた。) - B: What are you talking about? Everyone thinks you did a great job.
(何言ってるの。みんな、よくやってくれたと思ってるよ。)
まとめ|遠慮の言葉と、その受け取り方
I hate to bother him や put you out は、相手に手間をかけさせたくないと伝える遠慮の言い方です。同じ遠慮が「信用されていない」と受け取られることもあり、don’t be silly や Mom thinks you’re a great parent. がその読み違いを打ち消していました。
言葉の受け取り方のずれを、これからも『モダンファミリー』の会話から一緒に見つけていきましょう。
同じ回のほかのコラムでは、ミッチェルの仕事をめぐるやり取りや、ジェイとグロリアの会話の英語を取り上げています。


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