海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『CHUCK』シーズン4 第21話に登場する、権限や自信がなくてもまず「あるふりをして」進んでみようと開き直る言い方です。結婚式プランナーに前金を持ち逃げされたサラが手詰まりを訴えると、実父のジャックが自信のふりをすればいいと後押しする場面が描かれています。
手詰まりを打ち明ける言い方から、あるふりをして開き直る言い方まで、順番に見ていきます。
権限がないと打ち明ける言い方に、「それの何が問題か」と切り返す言い方
正規の手続きでは前金を取り戻す権限がこれ以上及ばないと、サラは実父のジャックに打ち明けます。
Sarah: Well, I’ve used all of my available resources and I don’t have the authority to go any further.
(できることは全部やったの。でも、これ以上進む権限がないのよ。)CHUCK Season4 Episode21 (Chuck Versus the Wedding Planner)
available resources は「使える手段」、authority は「権限」を指す言葉です。手を尽くしたものの、公式な立場ではこれ以上進められないという状況を端的に伝えています。自分の立場と限界を正直に認める率直な言葉です。
弱音をこぼす娘に、ジャックは軽く切り返します。
Jack: Why let that stop you? Con means confidence, you know that.
(それがどうしたって言うんだ?コンとは自信のことだって、知ってるだろう。)CHUCK Season4 Episode21 (Chuck Versus the Wedding Planner)
Why let that stop you? は「それがどうして自分を止める理由になるのか」と、相手の弱気を軽く切り返す言い方です。con means confidence という言葉には、権限がなくても自信さえあれば道は開けるというジャックの考え方が表れています。コン・マンとしての経験に裏打ちされた、独特の視点がにじむ一言です。娘の弱気を頭ごなしに否定せず、発想の転換だけを促す返し方が印象的です。
ないものを「あるふりをする」と言い切り、定型表現でまとめる言い方
やり取りを挟んで、ジャックは続けます。
Jack: You don’t have the authority, you pretend you do.
(権限がないなら、あるふりをすればいい。)CHUCK Season4 Episode21 (Chuck Versus the Wedding Planner)
pretend you do は「持っているふりをする」という意味です。ないものを「あるふり」で乗り切るという考え方を、短く言い切っています。権限という建前よりも、まず踏み出す姿勢を重んじる言葉選びです。細かい理屈より行動を選ぶ、割り切った考え方が表れています。
その言葉を受けて、サラは答えます。
Sarah: That’s right… fake it till you make it. Okay, thanks for your help, Dad.
(そうね…うまくいくまで、あるふりをすればいいのよね。分かった、助言をありがとう、パパ。)CHUCK Season4 Episode21 (Chuck Versus the Wedding Planner)
fake it till you make it は「うまくいくまで、あるふりをする」という定型表現で、根拠のない自信でもまず装ってみることを勧める言い回しです。父の助言をこの一言でまとめ、短い感謝で会話を締めくくっています。父の考え方をそのまま自分の言葉で言い換える呼吸に、気安さがうかがえます。深刻になりすぎていた自分に、あらためて区切りをつけるような一言でもあります。
まとめ|あるふりをして進む開き直り方
権限がないと打ち明ける言い方から、pretend や fake it till you make it であるふりを装う言い方まで見てきました。根拠がなくても、まず自信があるふりをして踏み出そうとする考え方が伝わってきます。「境遇」ではなく「姿勢」を変えることで局面を切り開こうとする、コン・マン譲りの発想が見えてきます。
次回も『CHUCK』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも取り上げています。
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