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今回は『ホワイトカラー』シーズン5 第2話から、捜査で浮かんだ一つの名前をめぐるニールとモジーの会話を取り上げます。偽名を指す alias、フランス語由来の nom de guerre、ネットの nym など、「本当の名前ではない名前」を表す語がこの回には何種類も登場します。
偽名と本名を言い分けるやり取りを中心に、名前の好みを伝える一言まで、場面の順に見ていきます。
「alias」と「nom de guerre」、偽名を軽く扱う言い方
モジーの身辺に捜査の手が迫るなか、ニールは、シーゲルが復元したノートパソコンから何が見つかったかを伝えます。
Neal: All he found was an alias.
(見つかったのは偽名一つだけだよ。)
Mozzie: Oh, well, aliases are a dime a dozen. So which one of my noms de guerre am I retiring?
(なんだ、偽名など掃いて捨てるほどある。で、私の変名のうち、どれを引退させるのだ?)White Collar Season5 Episode2 (Out of the Frying Pan)
All he found was ~ は「彼が見つけたのは〜だけだった」で、All を主語にして「それ以上は何もない」と範囲を絞る構文です。alias は「偽名、別名」で、捜査や報道の場面でよく使われます。
a dime a dozen は、10セント硬貨(dime)で1ダース買えるほど安い、というところから「ありふれていて珍しくない」を表す慣用句です。nom de guerre はフランス語で直訳すると「戦いの名」で、英語では偽名や変名の意味で使われます。複数形は名詞部分に s を付けた noms de guerre です。retire は人だけでなく、ここでは使っていた名前を「引退させる、使うのをやめる」ことに使われています。
その名前が見つかったことを、モジーが「見つかったんだ」と繰り返し訴えると、ニールは大ごとではないと返します。
Neal: So you stay out of the light and burn an alias. It’s hardly Defcon One.
(なら表に出ずに、偽名を一つ捨てればいい。非常事態ってほどじゃないよ。)
Mozzie: Teddy Winters isn’t an alias, Neal.
(テディ・ウィンターズは偽名ではないのだ、ニール。)White Collar Season5 Episode2 (Out of the Frying Pan)
burn an alias は、使っていた偽名を「燃やす」、つまり捨てて二度と使わないことを指す言い回しです。hardly は「ほとんど〜ない」で、It’s hardly ~ は「とても〜とは言えない」と事態を小さく見積もる形になります。モジーはこれを isn’t an alias で打ち消し、その名前が自分の本当の名前だと告げます。
「You do look like a Teddy.」と「nym」、名前をめぐる言い分け
モジーがこの名前にたどり着いた経緯を話すと、ニールは軽く感想を返します。
Neal: You do look like a Teddy.
(確かにテディっぽい顔だね。)
Mozzie: Frankly, I prefer Theodore.
(正直に言えば、セオドアのほうが好みだ。)
Neal: Good to know.
(覚えておくよ。)White Collar Season5 Episode2 (Out of the Frying Pan)
You do look like ~ の do は動詞を強める助動詞で、「確かに〜に見える」と相手の話に納得する響きを加えます。look like a+名前 は「〜という名前が似合う顔だ」という意味になります。Teddy は一般に Theodore などの愛称として知られる名前で、モジーは愛称より正式な形を好むと伝えています。Good to know. は「いいことを聞いた」と軽く受け止める返事です。
偽名を表す語は、ネットの世界にもあります。本話の前半、なりすましの捜査を進めるダイアナが「40の nym で」と口にし、意味が分からないと返されて説明する場面です。
Diana: Multi-geeking is when you operate more than one computer, and a nym is a pseudonym, avatar, user name, whatever.
(マルチギークっていうのは複数のパソコンを操作すること。nym は仮名とかアバターとかユーザー名とか、そういうものよ。)White Collar Season5 Episode2 (Out of the Frying Pan)
pseudonym は「仮名、筆名」を指す語で、nym はその後半を切り取ったくだけた言い方です。whatever を最後に置くと、「〜とか、そういうもの」と例を並べて締めくくれます。
まとめ|偽名と本名を言い分ける言葉
alias と a dime a dozen、noms de guerre、burn an alias と isn’t an alias、prefer で伝える名前の好み、nym と pseudonym を見てきました。名前一つにも、場面ごとの語が使い分けられています。
『ホワイトカラー』を観るときは、名前の呼ばれ方にも耳を傾けてみると発見があります。
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