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『モダンファミリー』シーズン5第16話では、学校で働くキャメロンが、春のダンスパーティーの付き添い役を務めます。ところが、休暇から戻った人気の先生カプランが現れ、キャメロンは会場で張り合うことになります。
日本の学校ではあまりなじみのない、先生が見守る生徒のダンスパーティー。その仕組みや会場の雰囲気を表す英語を、キャメロンの言葉を手がかりに見ていきます。
付き添い役(chaperone)と資金集め(fundraiser)
この話の冒頭、キャメロンは今夜の予定をこう紹介します。
Cameron: Tonight, I am chaperoning the Spring-A-Ding-Fling, a fundraiser, a dance, which, under my stewardship, has shattered school records.
(今夜、僕はスプリング・ア・ディン・フリングの付き添い役なんだ。資金集めでもあるダンスパーティーで、僕が取り仕切るようになってから学校の記録を塗り替えたんだよ。)Cameron: And I added the “A-ding.
(それに「ア・ディン」を足したのは僕なんだ。)Cameron: It used to just be called the Spring Fling.
(前はただの「スプリング・フリング」って名前だったんだよ。)Cameron: I should have said my thing first.
(僕の話を先にすればよかった。)Modern Family Season5 Episode16 (Spring-a-Ding-Fling)
chaperone は、生徒の催しや遠足などに付き添って見守る大人のことで、動詞としても使われます。アメリカの学校のダンスパーティーでは、先生や保護者が chaperone として会場にいるのが一般的だと言われます。生徒だけで楽しむ場であっても、大人の目がある形が多いようです。
fundraiser は資金集めの催しのことです。ダンスパーティーのチケット代などを、クラブや学校行事の費用にあてる例もあると言われますが、仕組みは学校によって異なります。キャメロンの shattered school records は「学校の記録を塗り替えた」という意味で、何の記録かまでは語られていません。
催しの名前も見どころです。もとは Spring Fling という名前で、キャメロンはそこに「A-ding」を足したと胸を張ります。Spring Fling は、春の催しやパーティーの名前として使われることがあると言われ、韻を踏んだ響きのよさが特徴です。最後の I should have said my thing first. は、直前にミッチェルが新しい仕事の話をしたことを受けて「自分の話を先にすればよかった」と言う一言です。
会場を盛り上げる「the event of the year」
キャメロンは、服装をほめられたときにもこう返します。
Cameron: Oh, thank you.
(おっ、ありがとう。)Cameron: You know what I like to say.
(僕がいつも言ってること、知ってるだろ。)Cameron: I might be coach, but I travel first class.
(僕はコーチかもしれないけど、旅はファーストクラスなんだ。)Modern Family Season5 Episode16 (Spring-a-Ding-Fling)
I might be A, but I B は「A かもしれないが B だ」と自分らしさを打ち出す形です。coach には「コーチ」のほかに飛行機の「エコノミー席」の意味もあり、first class(ファーストクラス)と掛けた言葉遊びになっています。体育のコーチである自分も、身なりには手を抜かないという自負が伝わってきます。
ダンスパーティーの会場では、カプランへの不満を並べるキャメロンに、クレアが声をかけます。
Cameron: What does that even mean?
(あれ、どういう意味なんだ?)Claire: Is it possible that you’re being a little hard on the man?
(あの人にちょっと厳しすぎるってことはない?)Cameron: I turned his two-bit dance into the event of the year.
(あいつの安っぽいダンスパーティーを、今年いちばんの催しにしたのは僕なんだぞ。)Cameron: Look.
(見てよ。)Cameron: Burnouts and dweebs hanging out together in harmony.
(はみ出し者もガリ勉も、仲よく一緒に過ごしてる。)Cameron: That is me.
(あれは僕の手柄だ。)Modern Family Season5 Episode16 (Spring-a-Ding-Fling)
his two-bit dance という言い方から、このダンスパーティーは以前はカプランのものだったと分かります。two-bit は「安っぽい」「ちゃちな」という意味のくだけた形容詞で、the event of the year(今年いちばんの催し)と対比させています。
burnouts や dweebs は、生徒のグループをくだけて呼ぶ俗語です。学校のダンスパーティーには、ふだん別々に過ごす生徒たちが一つの会場に集まる面があり、キャメロンはそれを自分の功績として語ります。クレアの Is it possible that ~? は「〜ということはない?」と、相手の言い分にやんわり疑問を投げかける聞き方です。
先生も踊る時間と「win over a crowd」
張り合いの山場は、ダンスフロアでの出来事です。キャメロンが踊っているところにカプランが加わり、キャメロンはこう振り返ります。
Cameron: I had a choice to make be the better dancer or the bigger man.
(僕は選ばなきゃならなかった。うまいダンサーになるか、器の大きい男になるか。)Cameron: So, I stepped off the dance floor and made the obvious call.
(だから、ダンスフロアを降りて、当然の判断をしたんだ。)Cameron: You want to win over a crowd? Invite a lonely mom to dance.
(観客を味方につけたいって? 一人きりのママをダンスに誘えばいい。)Cameron: She never saw it coming, and neither did he.
(彼女にとっては思いがけないことだったし、あいつにとってもね。)Cameron: Hey Señor.
(よう、セニョール。)Cameron: You just got out-coached.
(コーチの采配で負けたな。)Modern Family Season5 Episode16 (Spring-a-Ding-Fling)
the bigger man は「(争いから身を引く)器の大きい人」を指す言い方で、be the bigger man は「大人の対応をする」という意味でよく使われます。win over a crowd は「その場の人たちを味方につける」こと、Invite ~ to dance は「〜をダンスに誘う」です。続く She never saw it coming は「まったく予想していなかった」という言い回しで、neither did he を添えて、誘われた母親だけでなくカプランにとっても不意打ちだったと語っています。
付き添い役の大人が踊りに加わったり、ひとりでいる人を誘ったりする場面は、会場全体で楽しむ催しとしてのダンスパーティーの一面を映しています。ただし、先生がどこまで参加するかは学校や地域によって異なると言われます。最後の out-coached は coach に out-(〜より上回る)を付けた言い方で、コーチである自分の作戦勝ちだと宣言しています。
| 英語 | 意味 |
|---|---|
| chaperone | 付き添って見守る大人(動詞としても使う) |
| fundraiser | 資金集めの催し |
| the event of the year | 今年いちばんの催し |
| burnouts / dweebs | 生徒のグループのくだけた呼び名 |
| win over a crowd | その場の人たちを味方につける |
まとめ|先生が見守る、春のダンスパーティー
付き添い役の chaperone、資金集めの fundraiser、会場の熱気を表す the event of the year、場を味方につける win over a crowd。キャメロンの言葉からは、先生や大人が見守りながら学校全体で楽しむダンスパーティーの姿が見えてきます。
学校行事の英語は、これからも『モダンファミリー』の場面から拾っていきましょう。
謝り方の英語や、子どもに本当のことを言わせる言い回しは、同じ回のほかのコラムでも扱っています。


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