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『モダンファミリー』シーズン6第23話では、クレアにホテルチェーンから仕事のオファーが届きます。今の職場は父ジェイの会社で、受けるか断るかをめぐって、家族やジェイとの会話が続いていきます。
英語で「断る」と言うとき、say no to と turn down のどちらを使うかで迷う場面は少なくありません。断ると決めた本人の言い方、受けるよう勧める側の言い方、断ったことを伝え聞いた側の言い方を、場面の順に見ていきます。
「say no to」——自分で断ると決めたときの言い方
アレックスが登校しようとしている場面で、クレアはいくつものオファーを検討しているかのように話します。すかさずアレックスが口をはさみ、そこからこんなやりとりになります。
Alex: One job offer.
(オファーは1件でしょ。)Claire: From a very prominent hotel chain weighed against the implied offer of staying at my current job.
(すごく有名なホテルチェーンからのね。それを、今の職場に残るっていう暗黙のオファーと比べてるの。)Haley: Working for your dad.
(ママのパパのところで働くってことね。)Claire: Exactly.
(そのとおり。)Claire: And I could never leave Grandpa.
(それに、おじいちゃんを置いていくなんてできないもの。)Claire: So I’m going to say no to the first offer.
(だから、最初のオファーは断るつもり。)Alex: Only offer.
(唯一のオファーね。)Modern Family Season6 Episode23 (Crying Out Loud)
say no to ~ は文字どおり「〜にノーと言う」で、断ることをいちばん平易に表す言い方です。ここでは I’m going to と組み合わさり、「断るつもりでいる」という本人の意思表明になっています。この時点では、まだ相手に返事をしたわけではない点もポイントです。
A weighed against B は「AをBと比べて考える」という意味で、二つの選択肢をはかりにかける様子を伝えます。クレアは今の職場に残ることまで「暗黙のオファー」と呼び、選択肢が二つあるように話を組み立てています。
一方で、アレックスは One job offer. と Only offer. の短い言い直しで、話を大きくする母に釘を刺します。相手の言葉をそのまま受け取らず、一語で訂正する切り返しが印象的です。
自分の話に置き換えるなら、I’m going to say no to the offer, but I want to think it over one more night.(オファーは断るつもりだけど、もう一晩だけ考えたい。)のように、断る意思と迷いを並べて伝えることもできます。say no to は相手を選ばず使える平易な形なので、まずは自分の決めたことを伝える場面に向いています。
「take this offer」——受けるよう勧める側の言い方
別の場面で、オファーの件を知ったジェイは、反対するどころか背中を押します。
Jay: You got to take this offer.
(このオファーは受けなきゃだめだ。)Modern Family Season6 Episode23 (Crying Out Loud)
ジェイはさらに、受けるべき理由を並べていきます。
Jay: Better benefits.
(福利厚生もいい。)Jay: You might have to travel more, which is time away from Phil.
(出張は増えるかもしれん。つまり、フィルから離れていられる時間だ。)Jay: Nothing but upside.
(いいことずくめだ。)Modern Family Season6 Episode23 (Crying Out Loud)
take an offer は「オファーを受ける」の口語的な言い方で、You got to ~ は「〜しなきゃだめだ」という強い勧めです。have got to のくだけた形で、会話ではこのように have が落ちることがよくあります。
Nothing but upside. の upside は「良い面・利点」で、nothing but ~ と合わせると「利点しかない」になります。ジェイは出張が増えることまで利点の側に数えており、条件を一つずつ挙げて相手の迷いを打ち消していく組み立てが分かります。断るつもりでいた本人と、受けるよう勧める父親。同じオファーでも、立場によって選ぶ動詞が正反対になるのが面白いところです。
人に何かを勧めるとき、You should take it.(受けたほうがいい。)では少し控えめに聞こえ、You got to take it. ではぐっと強い後押しになります。ジェイのように理由を短く区切って続けると、相手が反論しにくい流れが生まれることも読み取れます。
「turn down」——断ったことを伝え聞いたときの言い方
その後、ジェイはオファーを出した側から聞いた話をクレアに伝えます。
Jay: They’re thinking about dropping our account.
(向こうがうちとの取引を打ち切ろうかと考えてる。)Jay: Something about you turning down the job offer.
(おまえがその仕事の話を断ったとかなんとかで。)Modern Family Season6 Episode23 (Crying Out Loud)
ジェイの話はさらに続きます。
Jay: And then accepting it.
(で、受けて。)Jay: And then turning it down.
(また断って。)Jay: And then accepting it again.
(また受けたってな。)Modern Family Season6 Episode23 (Crying Out Loud)
turn down は申し出・依頼・誘いを「断る」ときに広く使われる句動詞で、このように第三者が経緯を報告する場面にもよくなじみます。目的語が代名詞のときは turn it down の語順になる点に注意が必要です。対になる accept は「受け入れる」で、take よりも改まった響きがあると言われます。
ジェイは turning down と accepting を交互に重ね、返事が二転三転したことを並べています。どちらの動詞も -ing 形(動名詞)でそろえることで、繰り返しの印象が強まっているのが分かります。
自分のことを話すなら I turned down the offer.(そのオファーは断りました。)、人の話を伝えるなら She turned it down.(彼女は断ったそうです。)のように、過去形にすると「すでに返事をした」ことがはっきりします。まだ決めていない段階なら、クレアのように I’m going to say no to it. と予定の形で伝えるのが自然です。
| 表現 | 場面での働き |
|---|---|
| say no to ~ | 断ると決めた本人が意思を伝える |
| You got to take ~ | 受けるよう強く勧める |
| turn down ~ | 申し出を断ったことを伝える・報告する |
| accept ~ | 申し出を受け入れる |
まとめ|オファーへの返事を言い分ける
say no to は断る本人の意思表明、turn down は申し出を断ったことを伝える言い方、take と accept は受ける側の言い方です。同じオファーをめぐっても、立場によって選ばれる動詞が変わることが見えてきます。
次回も『モダンファミリー』と一緒に、場面に合った英語を見つけていきましょう。
気持ちの伝え方や学校行事の英語は同じ回のほかのコラムで、一つひとつの表現はフレーズ記事でも取り上げています。


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