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同じことを何度も繰り返すのは、さすがにもう勘弁、と言いたくなる瞬間が、ドラマには時々あります。
そんな瞬間に出てくる「over and over」を、『モダンファミリー』シーズン6第23話の中盤、フィルが子どもたちと足の跡をめぐって話す中で、「何度も謝るつもりはない」と言い切る場面から、一緒に見ていきましょう。
「over and over」の意味とニュアンス
over and over
意味:何度も何度も、繰り返し
over and overは、同じことが繰り返し起こる、または繰り返し行われることを表す副詞句です。overには「越えて」「終わって」といった意味のほかに、「繰り返して」という意味があります。それをandでつないで重ねたのが、over and overです。
「もう一度、もう一度」と積み重ねていくイメージなので、回数の多さを強調して伝えられます。同じ動作を何度もやり直す、同じ言葉を何度も口にする、といった場面に向いています。日本語で「何度も何度も」と同じ語を重ねて訳すと、原文の重なりに近づきます。
置く位置は、動詞や目的語のあとが基本です。シーンのapologize over and overのように、動詞のあとに置けば、その動作が繰り返されることを表します。over and over againと、againを足す形もあります。意味は変わりません。
また、否定文の中で使うと、繰り返しをしない、という意思表示になります。シーンのI’m not gonna apologize over and overは、まさにこの形です。同じことを何度もするつもりはない、と線を引く言い方として、場面がはっきり見えてきます。
【ここがポイント!】
- 「over and over」の核は、「もう一度、もう一度」と重なっていく繰り返しのイメージ
- 動詞や目的語のあとに置き、over and over againとagainを足す形もある
- 否定文にすると、同じことを何度もはしない、という意思表示になる
『モダンファミリー』S06E23のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
フィルと、ヘイリー、アレックス、ルークの3人が、足の跡をめぐって言葉を交わす場面です。ヘイリーが「これって私たちの足?」と尋ね、ルークは自分の足跡を探します。子どもたちの反応が続いたあと、やり取りの最後に、フィルがover and overを使って言い切ります。
Haley: Aw, Dad! Are those our feet?
(わあ、パパ! これって私たちの足?)Alex: Look at how tiny.
(すごく小さいね。)Luke: Where’s my footprints?
(僕の足跡はどこ?)Phil: Um I guess that’s you. Anyway
(えーと、たぶんそれがお前だな。とにかく。)Luke: That looks like a baby head.
(赤ちゃんの頭みたいに見えるよ。)Phil: I was struggling with these two. You were all squirmy. I’m not gonna apologize over and over.
(この二人にはてこずったんだよ。お前はずっともぞもぞ動いてた。何度も何度も謝るつもりはないぞ。)Modern Family Season6 Episode23 (Crying Out Loud)
シーン解説と心理考察
ヘイリーの「わあ、パパ!」という声には、目の前のものに思わず声が出る様子が表れています。続くアレックスの「すごく小さい」も、足の小ささにそのまま反応した一言です。二人の短い言葉が続き、場の空気が軽く動き出します。
ルークの「僕の足跡はどこ?」は、自分の分が見当たらないという素朴な問いかけです。フィルは「たぶんそれがお前だな」と答えたあと、Anywayで話をいったん先へ進めます。するとルークが「赤ちゃんの頭みたいに見える」と返し、会話の中に、率直な言い方が混ざります。フィルの「えーと」や「とにかく」という言い方には、言葉を探す間合いと、話を切り替える動きが出ています。
フィルの最後の発言は、3つの文が並んでいます。「この二人にはてこずった」と当時のことを振り返り、「お前はずっともぞもぞ動いてた」と続け、そのうえで「何度も何度も謝るつもりはない」と言い切ります。最後の一文でover and overが使われ、同じ謝罪を繰り返さない、という線がはっきり引かれています。
何について謝らないのかは、この区間では明言されていません。ルークの足跡がはっきり残っていない流れの中で、フィルは「この二人にはてこずった」「お前はずっともぞもぞ動いてた」と事情を並べ、そのうえで「何度も何度も謝るつもりはない」と言い切ります。同じことを繰り返し謝らない、という線引きが、その言い切りに表れています。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
同じ動きを、何度もひっくり返して重ねていく手の動きを思い浮かべてみましょう。1回めの上に2回め、2回めの上に3回め、と同じことが積み重なっていきます。この重なりが、over and overの絵です。
overを「もう一度」と受け取り、andでつないで並べると、「もう一度、もう一度」という繰り返しになります。積み重なるほど、回数の多さが伝わります。
シーンのフィルは、その積み重ねを「これ以上は重ねない」と止める側に立っていました。積み木を重ねる手を、ここで止めるような言い方だった、と覚えておくと、否定文での使い方まで一緒に思い出せます。声に出すときは、over、and、overと、リズムをつけて重ねるように言うと、繰り返しの感覚が口にも残ります。
例文で覚える「over and over」
繰り返しを強調するover and overを、3つの例文で確認していきましょう。動作の種類が変わっても、動詞のあとに置くだけで使えます。
I checked the numbers over and over, but they still didn’t match.
(数字を何度も確認したが、それでも合わなかった。)
仕事で確認作業を重ねた場面です。but they still didn’t matchと続けると、何度確認しても結果が変わらなかったことが伝わります。
The song kept playing over and over in my head.
(その歌が頭の中で何度も何度も流れ続けた。)
曲が頭から離れない日常の場面です。kept playingと組み合わせると、止まらずに続く感じが加わります。
A: Why are you so tired?
B: I practiced the speech over and over last night.
(A:どうしてそんなに疲れているの?)
(B:昨夜、スピーチを何度も何度も練習したんだ。)
疲れている理由を話す会話です。last nightのように時を添えると、繰り返した場面が具体的に浮かびます。
あわせて覚えたい関連表現
again and again
(何度も何度も)
again and againは、over and overとほぼ同じ意味で使える言い方です。againという語が「もう一度」の意味をそのまま表しているため、意味が取りやすい形です。
repeatedly
(繰り返し、たびたび)
repeatedlyは、副詞1語で繰り返しを表します。over and overは2語を重ねる分、回数の多さが音の上でも伝わる言い方という違いがあります。
time after time
(何度も、繰り返し)
time after timeは、「回を重ねるたびに」という反復を表します。over and overは、同じことが続く様子をそのまま強めて言う形です。
Note|over and overの置き場所と、againを足す形
over and overは、置く位置と、形の変え方を押さえると使いやすい表現です。シーンの一言と例文を手がかりに、3つの形を整理します。
1つめは、動詞や目的語のあとに置く形です。シーンのapologize over and overのほか、I checked the numbers over and over、I practiced the speech over and overのように、動作を表す語のあとに置いて、その動作が繰り返されたことを表します。どの例も、動作を表す語が先に来て、over and overが後ろから繰り返しを足す形です。
2つめは、againを足す形です。over and over againとすると、繰り返しの意味がいっそう言葉の上で目に見えます。意味は変わらないので、言い切りの強さを整えたいときの選択肢になります。
3つめは、否定文や、keep + -ingと組み合わせる形です。I’m not gonna apologize over and overのように否定にすれば、繰り返さない意思を示せます。The song kept playing over and over in my headのように、kept playingと合わせれば、止まらずに続く感じが強まります。
置き場所は動詞のあと、形の変え方はagainを足す、否定にする、keepと組み合わせる、の3つ。この3つを覚えておくと、シーンの一言のような場面でも、自分の言葉として組み立てられます。
まとめ|同じ謝罪は繰り返さない、フィルの言い切り
over and overは、同じことが何度も繰り返されることを表す副詞句です。overの「繰り返して」の意味をandで重ねた形で、動詞や目的語のあとに置くのが基本です。シーンの一言でも、3つの例文でも、置き場所は同じです。
againを足したover and over againの形、否定文で繰り返さない意思を示す形、keep + -ingと組み合わせる形まで、置き場所を変えずに応用が利きます。
フィルの最後の一言は、同じことは繰り返さないという一線を、言い切りの形で引いていました。繰り返しを言い表したいときに、会話の引き出しの1つとして加えてみてください。回数の多さを言い表す場面で、すっと口に出せるようになります。


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