「You need to do this」——気が進まない役目を相手に任せる英語|『モダンファミリー』S06E14で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「You need to do this」——気が進まない役目を相手に任せる英語|『モダンファミリー』S06E14で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン6第14話で、ミッチェルとキャメロンは友人に贈った絵を取り戻すことにします。問題は、その気の進まない役目を誰が引き受けるかという点です。

頼みにくい役目を人に任せる英語には、短い命令文から、理由を添えて押し返す言い方までさまざまな形があります。役目を振る側と振られる側が途中で入れ替わる2人のやりとりを順に追いながら、それぞれの言葉の働きを見ていきます。

目次

「go back and get」——まずは短く役目を振る

まず取り上げるのは、ミッチェルが役目を振る場面です。取り違えが分かったあと、ミッチェルはキャメロンにこう告げます。

Mitchell: We got nothing to lose now, so go back and get the painting.
(もう失うものは何もないんだ。戻って絵を取ってきてよ。)

Modern Family Season6 Episode14 (Valentine’s Day 4: Twisted Sister)

前半の nothing to lose は「失うものは何もない」という意味で、この表現は同じ回のフレーズ記事で詳しく扱っています。ここで注目したいのは後半の go back and get ~ です。

go back and get ~ は「戻って〜を取ってくる」と、2つの動作を and でつないだ命令文です。会話では go and get の and が省かれて go get it となることも多く、「さっさと取ってきて」という勢いが出ます。ミッチェルの言葉は、前半で行くべき理由を示し、so でつないで後半に具体的な指示を置く組み立てになっています。

役目を人に頼むとき、理由と指示をこの順で並べると、ただの命令よりも受け入れられやすい言い方になります。理由の部分を省いて Go back and get it. だけにすると、指示の強さがそのまま相手に向かう点も押さえておきたいところです。たとえば We have time now, so go back and check the door.(今なら時間があるから、戻ってドアを確かめてきて。)のように使えます。

「Uh, tinkling again.」——相手の不在をさらりと取り繕う

キャメロンがその場を離れている間、アンダースはミッチェルにキャメロンの居場所を尋ねます。

Anders: Where’s Cam?
(キャムは?)

Mitchell: Uh, tinkling again.
(あ、またトイレだよ。)

Mitchell: Nature calls so often, I think she has him on speed dial.
(しょっちゅう自然が呼ぶもんだから、短縮ダイヤルに登録されてるんじゃないかな。)

Modern Family Season6 Episode14 (Valentine’s Day 4: Twisted Sister)

Where’s ~? は人の居場所をたずねる最も短い形で、名前を入れるだけで使えます。答えの Uh, は言葉に詰まったときに挟むつなぎの語です。

tinkling はトイレに行くことをくだけて言う語で、again を添えて「また」と付け加えています。続く Nature calls は「自然が呼ぶ」が直訳で、トイレに行きたくなることを遠回しに言う決まった言い方です。I think she has him on speed dial は、その「自然」を she と呼んで、短縮ダイヤルで何度も呼び出しているかのように言う冗談になっています。

役目を任せた側は、相手が戻るまでの時間を自分の言葉でつながなければなりません。ストレートに「トイレ」と言わずに、遠回しな言い方を重ねて場をつないでいるのが面白いところです。

人の不在を聞かれたときの返し方としては、He just stepped out.(ちょっと席を外しています。)や She’ll be right back.(すぐ戻ります。)が穏当な形です。ミッチェルの返事は、それよりずっとくだけた冗談まじりの言い方だと言えます。

「You need to do this」——理由を添えて押し返す

その後、アンダースからの贈り物を見たキャメロンは、今度はミッチェルに役目を回します。

Cameron: We’re getting our painting back.
(僕たちの絵を取り戻すぞ。)

Cameron: Go.
(行って。)

Mitchell: Me? You’ve already done a recon of the room.
(僕が? 君はもう部屋の下見を済ませてるじゃないか。)

Mitchell: You need to do this.
(君がやるべきだよ。)

Modern Family Season6 Episode14 (Valentine’s Day 4: Twisted Sister)

We’re getting ~ back. は進行形で「取り戻すことにした」と決定を伝える形で、続く Go. の一語で役目をそのまま相手に渡しています。

振られたミッチェルの Me? は「僕が?」と聞き返す一語です。続けて You’ve already done a recon of the room. と、相手がすでに部屋の下見を済ませているという理由を挙げ、You need to do this. で役目を押し返します。need to は「〜する必要がある」で、should より「そうするしかない」という響きが強くなります。

押し返されたキャメロンは、こう返します。

Cameron: Okay, take it easy, “Mission: Impossible” It’s a bed and a couch, not a laser maze.
(落ち着けって、”ミッション・インポッシブル”。ベッドとソファがあるだけで、レーザーの迷路じゃないんだから。)

Cameron: Now get.
(さあ、行けって。)

Modern Family Season6 Episode14 (Valentine’s Day 4: Twisted Sister)

キャメロンの take it easy は「落ち着いて」と相手をなだめる言い方です。A, not B の形で「Aであって、Bではない」と言い、たいしたことではないと伝えています。最後の Now get. は get going に近い、ごくくだけた「さあ、行け」です。

表現 働き
go back and get ~ 理由のあとに具体的な指示を置く
Go. / Now get. 一語で役目を振る
Me? 振られた役目に驚いて聞き返す
You need to do this. 理由を添えて押し返す
take it easy / A, not B 相手をなだめ、たいしたことではないと伝える

まとめ|役目を振る言葉と押し返す言葉

go back and get ~ や Go. で役目を振り、Me? と You need to do this. で押し返し、take it easy でなだめます。同じ役目をめぐって、振る側と振られる側の言葉が入れ替わっていくのが分かります。

この先も『モダンファミリー』の会話から、場面ごとの英語を拾い集めていきましょう。

贈り物を選んだ理由や取り違えの説明は同じ回のほかのコラムで、一つひとつの表現はフレーズ記事でも扱っています。

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