海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン8 第13話に登場する、答えたくない話題を切り上げて、その場を相手に明け渡す言い方です。出かける直前のアパートで、シェルドンに頼まれたヘッドホンのテストをきっかけに、レナードとペニーが恥ずかしい打ち明け話を披露し合う朝の場面から見ていきます。
気まずい話題との向き合い方を、二人のやり取りに沿って確認していきます。
「その話はしたくない」と場を明け渡す言い方
出かける前、シェルドンはレナードに頼み事をします。
Sheldon: Before you leave, could you test these noise-cancelling headphones?
(出かける前に、このノイズキャンセリングヘッドホンをテストしてくれないか?)TBBT Season8 Episode13 (The Anxiety Optimization)
出かける直前のタイミングを狙って何かを頼みたいときは、Before you leave, could you〜? という形が便利です。beforeで区切りの時間を示すことで、相手の予定を邪魔しない範囲の頼み事だと伝わります。
ヘッドホンのテストをきっかけに、レナードとペニーは互いの恥ずかしい打ち明け話を披露し合います。シェルドンが作業環境を整えたい理由を語ると、ペニーは前の晩のオフィス用品店行きについて尋ねます。レナードはその問いには答えず、出かける間際の一言として、アパートをシェルドンに明け渡します。
Leonard: I don’t want to talk about it. There, the place is all yours.
(その話はしたくない。さあ、ここはもう全部お前のものだ。)TBBT Season8 Episode13 (The Anxiety Optimization)
I don’t want to talk about it で問いへの返答を避け、the place is all yours で、これから外出する自分たちの代わりに部屋をまるごとシェルドンに明け渡すことを伝えています。placeは「場所」を指す語で、all yoursは「すべて君のものだ」という所有権の受け渡しを表しています。
大げさな皮肉といらだち、そして達観した結論
レナードとペニーが「楽しんでね」と言い残して出かけると、シェルドンは大げさな言い方で一人の夜を迎え入れます。
Sheldon: Oh, I will, nothing more fun than a paradigm-shifting evening of science.
(ああ、もちろんそうするとも。科学でパラダイムが一新される夜ほど楽しいものはないからね。)TBBT Season8 Episode13 (The Anxiety Optimization)
nothing more fun than X は、「Xほど楽しいものはない」とXを最上級並みに持ち上げる型です。研究に没頭する一晩をおおげさに賛美する言い方に、シェルドンらしい誇張が表れています。
ところが研究は思うように進まず、レナードとペニーが帰宅すると、シェルドンは不満を問いかけ調で口にします。
Sheldon: How could there be, with these constant interruptions?
(進展などあるはずがないだろう、これだけ絶え間なく邪魔が入っては。)TBBT Season8 Episode13 (The Anxiety Optimization)
How could there be, with X? は、Xを不満の原因として挙げながら、「Xがある以上、〜などあり得ないだろう」と問いかける構文です。withの後に原因を置くことで、原因と結果を一続きに示せます。
これを受けたペニーは、あきらめまじりの結論を口にします。
Penny: I love him, but if he’s broken, let’s not get a new one.
(彼のことは好きよ、でも壊れてるなら、買い替えるのはやめておきましょ。)TBBT Season8 Episode13 (The Anxiety Optimization)
I love X, but… は、愛着を認めた上で、あきらめまじりの結論に落ち着ける言い方です。壊れた家電を買い替えずに使い続けるという比喩から、シェルドンへの複雑な愛情が伝わってきます。
まとめ|場を明け渡す言い方と、あきらめまじりの結論
Before you leave, could you〜?、the place is all yours、nothing more fun than Xと、部屋の明け渡しから達観した結論までの流れを見てきました。答えたくない問いをかわしつつ場を譲る言い方は、身近な場面にも生かせます。
次回の『ビッグバン★セオリー』でも、日常のやり取りから英語表現を拾っていきましょう。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。


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