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今回は『ホワイトカラー』シーズン5 第13話から、体に異変が起きたモジーの様子を、周りが短い質問で確かめる二つの場面を取り上げます。自白剤を疑う場面では冗談の質問がそのまま判定になり、古い要塞の場面ではいつもと違う呼び方が、様子を確かめるきっかけになっています。
質問の省略形や、答えを強める副詞、相手の言葉を借りた返しに注目しながら見ていきます。
「Break any laws recently?」は、答え方で判定する冗談
ジューンからの連絡を受けて駆けつけた先で、モジーの腕に注射の跡が見つかります。打たれたのは自白剤かもしれない、という話になったところで、ピーターとモジーのやり取りが続きます。
Peter: Truth serum?
(自白剤か?)
Mozzie: I could be under its influence right now.
(今まさに、その影響下にあるのかもしれないのだ。)
Peter: Break any laws recently?
(最近、何か法を破ったか?)
Mozzie: Absolutely none.
(まったくない。)
Peter: Definitely not truth serum.
(自白剤じゃないのは確かだな。)White Collar Season5 Episode13 (Diamond Exchange)
モジーの I could be ~ は「〜かもしれない」という可能性を示す言い方で、under its influence は「その影響下にある」です。モジー本人がそう口にしたところへ、ピーターは質問を一つだけ投げます。
Break any laws recently? は、Did you break any laws recently? の Did you を省いた形です。会話では、主語と助動詞を落として動詞から始める質問がよく使われ、軽い調子で響きます。疑問文の any は「何か一つでも」を表し、recently が「ここ最近」と範囲を区切っています。
答えの Absolutely none. は none を absolutely で強めた言い方で、「一つもない」と言い切っています。それを受けたピーターの Definitely not truth serum. は、definitely not で否定を強め、「自白剤ではないと断定できる」と結論づける一言です。本当のことしか言えない状態なら、こうは答えないはずだという理屈で、答え方そのものを判定材料にしたオチと読み取れます。
「Did you just call him Peter?」で、いつもと違う言動を確かめる
場面は変わって、手がかりを探しに入った古い要塞です。体調を気づかわれたモジーは、こう返します。
Mozzie: Yeah, perfectly fine. It’s just a little hot out here.
(ああ、まったく問題ない。ここが少し暑いだけだ。)White Collar Season5 Episode13 (Diamond Exchange)
perfectly fine は「まったく問題ない」と強める言い方で、just を添えた後半は「暑いだけだ」と原因を小さく見せる返しです。その後、螺旋階段の段数に気づいたモジーが口にした一言に、ニールが反応します。
Mozzie: 33 steps. The winding staircase, Peter.
(33段だ。螺旋階段なのだ、ピーター。)
Neal: Did you just call him Peter?
(今、彼のことをピーターって呼んだ?)
Mozzie: Who, the Suit?
(誰のことだ、スーツか?)White Collar Season5 Episode13 (Diamond Exchange)
Did you just ~? は「今〜した?」と、直前の相手の言動を確かめる問いです。just が「たった今」を表し、驚きを含んだ確認として働いています。モジーはふだんピーターを「スーツ」と呼ぶため、名前で呼んだこと自体がいつもと違うサインとして受け止められています。モジーの Who, the Suit? は、Who で聞き返しつつ、いつもの呼び名に言い直す返しです。
症状が表れ始めていると指摘されると、モジーは相手の言葉をそのまま借りて言い返します。
Mozzie: What’s manifesting are the answers.
(表れているのは答えのほうだ。)White Collar Season5 Episode13 (Diamond Exchange)
manifest は「(症状などが)表れる」という動詞です。What’s manifesting は「表れているもの」という名詞のかたまりで、文全体の主語になっています。症状の話として出された manifesting を謎解きの答えの話へ置き換えることで、指摘をかわしながら自分の関心へ話を戻す切り返しとして機能しています。
まとめ|短い質問と、答え方に表れる様子
省略形の質問 Break any laws recently?、副詞で強める Absolutely none. と Definitely not、確認の Did you just ~? を見てきました。答えの中身だけでなく答え方も、相手の様子を伝えていることが分かります。
次回も『ホワイトカラー』の会話から、短い言葉のやり取りを見ていきましょう。
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