海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン5第4話から、精神科医のサマーズ博士のセッションを受けるニールと博士のやり取りを取り上げます。博士の問いは、答えを決めつけず、相手自身の言葉を引き出す形になっているのが特徴です。
Tell me で始める問い、what if で前提を揺さぶる問い、気持ちを尋ねる How does it make you feel まで、順に見ていきます。
「Tell me」と「what if」で相手に語らせる
ニールは、博士のオフィスで約束していたセッションを受けます。博士は最初に、ニールが何を望んでいるのかを尋ねます。
Dr. Summers: Tell me, what kind of change are you looking to make with your life?
(教えて。あなたは人生でどんな変化を起こしたいと思っているの?)
Neal: I guess I’m looking for some normalcy.
(たぶん、ある程度の普通さを求めてるんだと思う。)White Collar Season5 Episode4 (Controlling Interest)
Tell me, は「教えて」と相手に話す番を渡す前置きで、続く疑問文を「答えを聞かせてほしい」という促しに変えます。are you looking to ~ は「〜しようとしている」「〜を望んでいる」という意味で、want to よりもやわらかく相手の意図を尋ねる響きになることがあります。ニールの答えにある normalcy は「ふつうの状態」を表す名詞です。
博士は、この答えをそのまま受け止めずに問いを重ねます。
Dr. Summers: And what if that’s not possible?
(それが無理だとしたら?)
Neal: That doesn’t sound very encouraging.
(あまり励まされる言葉じゃないね。)
Dr. Summers: I’m not here to encourage you. I’m here to help you discover the truth about yourself, so you can accept it.
(励ますためにここにいるんじゃないの。あなたが自分についての真実を見つけて、それを受け入れられるよう手助けするためよ。)White Collar Season5 Episode4 (Controlling Interest)
what if ~? は「もし〜だったら?」と仮の状況を差し出す問いで、ここでは相手が望みを語った直後に置かれ、その前提を考え直させる働きをしています。I’m not here to ~ / I’m here to ~ は、自分がその場にいる目的を否定と肯定で並べ、役割をはっきりさせる言い方です。
矛先を返す答えと「How does it make you feel」
同じセッションの中で、博士がニールの人との接し方を尋ねると、ニールは自分のことを答える代わりに、博士と比べる形で返します。
Dr. Summers: Do you think you’re good with people?
(あなたは人と接するのが得意だと思う?)
Neal: No more than you.
(あなた以上じゃないよ。)White Collar Season5 Episode4 (Controlling Interest)
No more than you. は「あなた以上ではない」、つまり同じ程度だという比較の省略形で、問いの矛先を博士に向け直しています。
一方、終盤の別のセッションの冒頭では、問いがさらに短くなります。体調を気遣う博士に、ニールが I got a new perspective on things.(物事の新しい見方ができた)と答えたところからのやり取りです。
Dr. Summers: Tell me about that.
(それについて聞かせて。)
Neal: Well, I can admit that I don’t know if I can control my natural impulses, but that lack of control doesn’t make me feel helpless.
(自分の生まれ持った衝動を抑えられるか分からないって、認められるようになった。でも、抑えられないからって無力だとは感じないんだ。)
Dr. Summers: How does it make you feel, then?
(じゃあ、どう感じるの?)
Neal: Free.
(自由だよ。)White Collar Season5 Episode4 (Controlling Interest)
Tell me about that. は、相手の言葉を受けて「その話を詳しく」と続きを促す一言です。How does it make you feel? の make は「人を〜の状態にさせる」という使役で、「それはどんな気持ちにさせる?」と尋ねる形です。ニールが doesn’t make me feel helpless と同じ make ~ feel の組み立てで答えたのを受けて、文末の then が「それなら」と前の発言につなげ、気持ちを相手自身の言葉で語らせています。
まとめ|相手に語らせる問いかけ
Tell me で話す番を渡し、what if で前提を問い直し、How does it make you feel で気持ちを言葉にさせる。博士の問いは、相手の答えを引き出す形がそろっていました。
次回も『ホワイトカラー』の会話から、英語の問いかけの形を見ていきましょう。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事も、あわせて場面の英語を見渡す手がかりになります。


コメント