「in and out of lockup」の意味と使い方|『ホワイトカラー』S05E04で学ぶ英会話

「in and out of lockup」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

自ら警察に出頭してきた人物の記録を確認しながら、これまでの経歴を淡々と読み上げるような場面が、刑事ドラマにはよくあります。

そんな場面で使われる「in and out of lockup」を、『ホワイトカラー』シーズン5第4話の序盤、突然出頭してきた男の身元を洗うピーターが、相手の過去を切り出す場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「in and out of lockup」の意味とニュアンス

in and out of lockup
意味:刑務所を出たり入ったりして

in and out of + 場所という形で、「その場所への出入りを繰り返す」ことを表す口語表現です。lockup は「留置場・拘置所」を指すやや口語的な単語で、jail や prison よりもカジュアルな響きを持ちます。犯罪歴のある人物の経歴を端的に説明する際によく使われる言い回しです。

「一度きりの服役」ではなく、「短期間の拘留を何度も繰り返してきた」というニュアンスが込められており、逮捕と釈放を行き来してきた過去を、感情を交えず淡々と描写するのに向いています。人物の背景を短くまとめて紹介する場面で重宝する表現です。since ’98 のように起点となる年を添えることで、どれだけ長期にわたって同じサイクルを繰り返してきたのかも一目で伝わります。

【ここがポイント!】

  • 「in and out of lockup」の核は、同じ場所への出入りを何度も繰り返すイメージ
  • lockup は jail や prison よりくだけた響きを持つ、経歴描写向きの表現
  • 誰かの過去を簡潔に説明したいときに使える、事実描写のための一言

『ホワイトカラー』S05E04のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

FBIのオフィスに自ら出頭してきた男の記録を確認しながら、ピーターは相手の過去を切り出します。淡々とした尋問の中で、男が銀行強盗を繰り返してきた経歴と、その後の生き方が明らかになっていく場面です。名前だけでは分からない相手の素性が、経歴を読み上げる一言によって一気に立ち上がってくるところに注目です。

Peter: Nate Griffith. In and out of lockup since ’98. Liked to knock off banks for a while there, didn’t you?
(ネイト・グリフィス。98年以来、刑務所を出たり入ったりだな。しばらくの間、銀行強盗を繰り返してたんじゃないか?)

Nate: That was a long time ago, okay? I had dues to pay, and I paid ‘em.
(それはずっと前の話だ。俺には償うべきものがあって、ちゃんと償った。)

Peter: Mm-hmm.
(ふむ。)

Nate: I’ve been trying to do right by my family ever since.
(それからはずっと、家族のために真っ当にやろうとしてきた。)

Peter: Your family.
(家族、か。)

Nate: I’ve got a son.
(息子がいるんだ。)

White Collar Season5 Episode4 (Controlling Interest)

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シーン解説と心理考察

記録を確認しながら「98年以来、刑務所を出たり入ったりだな」と切り出すピーターの口調には、ベテラン捜査官らしい冷静さが表れています。銀行強盗を繰り返してきた過去を淡々と読み上げる姿勢からは、感情を挟まずに事実だけを積み上げていく尋問の進め方が伝わってきます。

ネイトは「それはずっと前の話だ」「償うべきものは、ちゃんと償った」と返し、過去と決別しようとする意志を見せます。「家族のために真っ当にやろうとしてきた」という言葉に対し、ピーターが「家族、か。」と短く繰り返す一言には、相手の言葉を鵜呑みにせず見極めようとする慎重さがにじみます。相槌のような短い返しの中に、捜査官としての警戒心と、一人の人間としての気遣いが同居しているところが読み取れます。息子の存在を語るネイトの姿からは、更生を望む一人の父親としての一面も見えてくる場面です。

『ホワイトカラー』流・覚え方のコツ

回転ドアを何度もくぐる様子を思い浮かべると覚えやすくなります。lockup(留置場)という一つの場所を、in(中)と out(外)で行ったり来たりするイメージを重ねることで、「同じ場所への出入りを繰り返す」という反復のニュアンスが記憶に残ります。

ピーターが淡々と読み上げたネイトの経歴も、まさにこの回転ドアのような反復の記録でした。一度の逮捕ではなく、何度も同じ場所に戻ってきたという事実の重みごと押さえておくと、経歴を語る場面でとっさに使える表現として定着します。同じ扉を何度もくぐった末に、ようやく外へ出続けようとしている今のネイトの姿まで思い浮かべると、フレーズが持つ過去形のニュアンスがより実感を伴って理解できます。

例文で覚える「in and out of lockup」

人物の経歴を語る場面からカジュアルな会話まで、in and out of lockup を3つの例文で確認していきましょう。

He’s been in and out of lockup since he was a teenager.
(彼は10代の頃から、拘置所を出たり入ったりしている。)
人物の経歴を簡潔に説明する場面です。since を添えることで、いつからの経歴かがはっきり伝わります。

My cousin was in and out of lockup for petty theft before he finally turned his life around.
(私のいとこは、生活を立て直す前は些細な窃盗で拘置所を出たり入ったりしていた。)
家族の過去について話す場面です。before 以下に現在の状況を続けると、対比のニュアンスが加わります。

A: What do you know about this guy? B: He’s been in and out of lockup for years.
(A:この男について何か知ってる? B:何年も拘置所を出たり入ったりしてる奴だよ。)
人物について情報交換する場面です。for years を添えると、期間の長さが強調されます。

あわせて覚えたい関連表現

behind bars
(塀の中に、収監されて)
in and out of lockup が「出入りの反復」を表すのに対し、behind bars は「収監されている状態そのもの」を指す表現です。

do time
(刑期を務める)
in and out of lockup より一回の服役に焦点を当てた表現で、反復のニュアンスは薄くなります。「刑期を終えるまでの過程」そのものに視点が置かれる分、経歴の反復よりも、いま服役している状況の説明に向いています。

have a record
(前科がある)
in and out of lockup が実際の出入りの様子を描写するのに対し、have a record は前科の有無という事実のみを述べる、より簡潔な表現です。

Note|lockup と jail・prison の違い

アメリカの司法制度には、拘束の期間や段階に応じて複数の呼び名があります。lockup は、逮捕直後の短期的な留置を指す口語表現で、日本語で言えば「留置場」に近いイメージです。取り調べや保釈手続きが済むまでの、比較的短い時間を過ごす場所として使われることが多い言葉です。

jail は、lockup よりも長い期間(数日から1年程度)を過ごす拘置施設を指し、裁判を待つ人や軽い罪で服役する人が収容されます。一方 prison は、重い罪で有罪判決を受けた人が長期間服役する刑務所を指し、州や連邦が管理する規模の大きな施設であることが一般的です。ニュース記事やドラマの台詞では、この3つが場面に応じて使い分けられており、逮捕直後の場面では lockup、裁判待ちの場面では jail、判決後の服役シーンでは prison が選ばれる傾向があります。

ネイトの経歴を語る場面で lockup が使われたのも、彼が短期間の拘留と釈放を繰り返してきたことを示すためだったと考えられます。長期の服役ではなく、逮捕と釈放のサイクルを繰り返してきた人物像を、この一語が的確に伝えています。もし prison という単語が使われていたら、同じ経歴でもまったく違う重みで受け取られていたはずです。

呼び名の違いを知っておくと、ドラマの台詞から拘束の重さや段階まで読み取れるようになります。逆に言えば、どの単語が使われているかを見るだけで、その人物が置かれている状況の深刻さまである程度推測できるということでもあります。

まとめ|出入りの反復が語る、人物の過去

in and out of lockup は、逮捕と釈放を何度も繰り返してきた過去を、簡潔かつ的確に描写する表現です。lockup という語の持つ短期拘留のニュアンスを知っておけば、jail や prison との使い分けも自然と見えてきます。

誰かの経歴を短く紹介するときも、人物像を淡々と説明したいときも、この一言があれば的確に状況を伝えられます。感情を込めずに事実だけを積み上げる、そんな語り口にもよく馴染む表現です。

過去の経歴を淡々と読み上げるピーターの尋問と、それに向き合うネイトの静かな決意には、更生をめぐる緊張感が漂っていたのですね。積み重ねてきた過去を否定せず、それでも前を向こうとする姿勢が、短いやり取りの端々ににじんでいました。

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