海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン4第12話から、上院議員プラットを追うと決めたピーターに、エリザベスが「それは何のためなのか」と問いかける夜の会話を取り上げます。二択の問いかけに対して、ピーターはどちらか一方を選ばずに答えます。
be about を使って行動の理由や事の核心を言い定める言い方を、同じ回の別の場面の用例とあわせて順番に見ていきます。
「Is this about A or B?」で、行動の理由を二択で尋ねる
ヒューズが家を訪れて帰ったあと、エリザベスは二人の話を聞いていたことをピーターに打ち明けます。プラットを追うことへの心配を口にする彼女に、ピーターはこう答えます。
Peter: I have to go after him, El. It’s my job.
(あいつを追わなきゃならないんだ、エル。それが俺の仕事だ。)
Elizabeth: Is this about you helping Neal and his father or arresting the bad guy?
(これはニールとお父さんを助けるためなの? それとも悪い人を捕まえるため?)
Peter: It’s about both.
(両方だ。)White Collar Season4 Episode12 (Brass Tacks)
ピーターの have to は「そうしなければならない」で、本人の好みではなく立場上の必要を表します。続く It’s my job. が、その理由を一文で言い切っています。
エリザベスの Is this about ~? は、「これは〜についての話なの?」から転じて「〜が目的なの?」と、行動の動機を確かめる問い方です。
about の後ろには名詞だけでなく動名詞句も置けます。ここでは you helping Neal and his father の you が helping の意味上の主語として働き、「あなたがニールとお父さんを助けること」を表しています。後半の arresting the bad guy と or でつなぐことで、二つの動機のどちらなのかを相手に選ばせる形になっています。
これに対するピーターの答えは、どちらかを選ぶ代わりに both で二つとも認める一言です。It’s about both. の It は直前の this を受けていて、問いの文型をそのまま使って返しています。長い問いに短い返事で応じることで、迷いのなさがはっきり伝わります。
Elizabeth: Just don’t get in so deep that you can’t get out.
(抜け出せなくなるほど、深入りはしないで。)
Peter: I won’t. I promise.
(しないよ。約束する。)White Collar Season4 Episode12 (Brass Tacks)
エリザベスは so ~ that … can’t の形で「…できなくなるほど〜」と念を押します。Just を頭に置いた否定の命令文は、「せめてこれだけは」という頼み方として働いています。
「It’s about ~」で、事の核心を言い定める
事の核心を言い定める言い方は、問いへの答え以外の場面にも出てきます。同じ夜、家を訪れたヒューズとの会話では、ピーターは about を使わず、It’s の後ろに名詞を直接置いてこの件の性質を言い切っています。
Peter: Mm-hmm. It’s public corruption, Reese.
(ああ。これは公職者の汚職だよ、リース。)White Collar Season4 Episode12 (Brass Tacks)
It’s の後ろに public corruption という名詞を置くだけで、個人的な事情の話ではなく、公の問題として扱うという立場が示されます。
その後、ピーターの車が事故に遭うと、エリザベスはダイアナに席を外してもらい、ニールと二人で話します。
Elizabeth: You and I both know it’s more than that.
(それだけじゃないって、あなたも私も分かってるはずよ。)
Neal: What are you saying?
(何が言いたいの?)
Elizabeth: I’m saying that it’s about you and your father. Peter would do anything to help you… And this is what he gets?
(あなたとお父さんのことが関わってるって言ってるの。ピーターはあなたを助けるためなら何だってするのに……その結果がこれなの?)White Collar Season4 Episode12 (Brass Tacks)
You and I both know ~ は「お互い分かっているはず」と、相手も同じ認識だと前提にして話を進める切り出しです。more than that は「それ以上のもの」で、表向きの説明だけでは足りないと退けています。
ニールの What are you saying? を受けて、エリザベスは I’m saying that ~ で自分の言葉を言い直します。ここでも核になるのは it’s about ~ で、この件をエリザベスがどう受け止めているかが一文に表れています。夜の会話でピーターが both と答えた二つの動機のうち、一方と重なる言葉を、今度はエリザベス自身がニールに向けて口にしているのが印象的です。
まとめ|be about で動機と核心を言い表す
Is this about A or B? で動機を二択で尋ね、It’s about both. で両方を認め、It’s about ~ で事の核心を言い定める流れを見てきました。about の後ろを入れ替えれば、問いにも答えにも使えることが分かります。
ピーターとエリザベスの言葉を追いながら、『ホワイトカラー』の会話をこれからも味わっていきましょう。
この回のほかの場面の英語は、別のコラムやフレーズ記事で扱っています。


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