海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン4第12話から、鍵の正体を探るモジーとジョーンズが、情報屋ジマーを訪ねる場面を取り上げます。ジマーへの支払いはお金ではなく、彼が出すなぞなぞの答えという変わった取引です。
transaction や fee、barter から pay the price まで、お金を介さない「支払い」をめぐる英語を、場面の流れに沿って見ていきます。
「fee」と「barter」で、取引の仕組みを言い表す
ジマーに会う前、モジーは同行するジョーンズに、この情報屋とのつき合い方を前もって伝えます。
Mozzie: Be forewarned, though. Every transaction with him involves a riddle.
(ただし、あらかじめ言っておく。彼との取引には、毎回なぞなぞがつきものだ。)White Collar Season4 Episode12 (Brass Tacks)
transaction は「取引」を指す硬めの名詞で、売買や銀行の入出金にも使われます。involve は「〜を伴う」で、Every ~ involves … の形にすると「〜には必ず…がついて回る」という決まりごとを表せます。Be forewarned は「前もって警告しておく」で、though を添えて「ただし」と注意を差し挟んでいます。
ジョーンズが「変わり者で厄介な相手」とまとめると、モジーはこう返します。
Mozzie: Perhaps, but the answer to his riddle is his fee for his expertise about the key.
(かもしれない。だが、なぞなぞの答えこそが、鍵に関する彼の知見への報酬なのだ。)
Jones: So you guys work a barter system.
(つまり、物々交換でやってるわけか。)White Collar Season4 Episode12 (Brass Tacks)
fee は弁護士や医師などの専門家に払う「報酬・料金」で、fee for ~ で「何に対する報酬か」を示せます。ここでは for his expertise(彼の専門知識に対して)と続き、お金の代わりに答えを差し出す仕組みが一文で説明されています。
ジョーンズの barter は、お金を使わずに物やサービスを交換する「物々交換」です。ここでの work は「(仕組みを)運用する・その方式でやる」という意味で、文頭の So が「つまり〜ということか」と、相手の説明を自分の言葉でまとめ直す働きをしています。
実際に顔を合わせると、ジマー本人も同じ理屈を短く口にします。
Zimmer: You need something from me… I must have something from you.
(君は私から何かを求めている……ならば私も、君から何かをもらわねばならない。)White Collar Season4 Episode12 (Brass Tacks)
from me と from you を対にするだけで、交換が対等であるべきだという条件が伝わります。
「pay the price」と「make no promises」で、代償と約束の線引きを語る
やがてモジーは、ジマーの求める支払いが、自分が「息子」と呼ぶバーティだと気づきます。止めようとするニールに、モジーは引きません。
Mozzie: You risked your bond with the suit. He, in turn, sacrificed himself for you. It is time for me to pay the price.
(君はスーツとの絆を危険にさらした。そしてスーツのほうは、君のために身を投げ出した。今度は私が代償を払う番だ。)White Collar Season4 Episode12 (Brass Tacks)
pay the price は文字どおりには「代金を払う」ですが、「犠牲を払う・代償を負う」という比喩としてもよく使われます。It is time for me to ~ は「今度は私が〜する番だ」で、in turn が「それに応えて相手のほうも」という順番の受け渡しを示しています。ニールとピーターの間で起きたことを、モジーが貸し借りのつながりとして捉えていると読み取れます。
ところが、バーティを渡して得られた情報はわずかでした。モジーはジマーに詰め寄ります。
Mozzie: Hey, I answered your riddle. I want more.
(おい、なぞなぞには答えたぞ。もっと寄こせ。)White Collar Season4 Episode12 (Brass Tacks)
それでも手がかりが増えないと分かると、モジーの不満にジマーは一言で応じます。
Mozzie: I sacrificed my firstborn for this?
(このために長子を差し出したというのか?)
Zimmer: I made no promises.
(約束は何もしていない。)White Collar Season4 Episode12 (Brass Tacks)
make no promises は「何も約束しない」で、過去形の I made no promises. は「最初から何も保証していない」と線を引く返しになります。I didn’t promise anything. と比べて、きっぱりとした響きになります。
まとめ|報酬・取引・代償を言い表す英語
transaction・fee・barter で取引の仕組みを、pay the price で比喩としての代償を、make no promises で約束の範囲を言い表す流れを見てきました。お金が動かない場面でも、支払いの言葉が会話を組み立てていることが分かります。
モジーとジマーの駆け引きを追いながら、『ホワイトカラー』の英語を楽しんでいきましょう。
同じ回の別の場面は、ほかのコラムでも取り上げています。


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