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今回は『ホワイトカラー』シーズン5第5話から、体調を崩しながらも休もうとしないピーターの言葉を取り上げます。後半の作戦の場面で口にする I’m on the mend. を中心に、序盤から重ねてきた強がりの言い方を追っていきます。
病気を打ち消す否定文、回復を言い張る念押し、そしてそれを受ける周囲の返しまで、本話の場面の順番どおりに見ていきます。
「I’m not sick.」と否定を重ねて病気を認めない
本話の序盤、エリザベスを職場まで送っていく途中で、ピーターは自分の不調をこう片づけます。
Peter: Probably just allergies. All those trees dropping pollen everywhere.
(たぶんただのアレルギーだ。木があちこちで花粉を落としてるからな。)White Collar Season5 Episode5 (Master Plan)
Probably just ~ は、It’s probably just allergies. の主語と動詞を省いた形です。just が「ただの〜にすぎない」と事を小さく見せる働きをしていて、体調の悪さを軽く流す返事になっています。
ウォルコット家の件をニールと相談している最中にも、ピーターの調子は話題にのぼります。
Neal: Yeah, you really don’t look good. You should go home.
(うん、本当に具合が悪そうだよ。帰ったほうがいい。)
Peter: I’m not going home. I’m not sick. I’ve never gone home sick.
(帰らないぞ。俺は病気じゃない。病気で帰ったことなんて一度もないんだ。)White Collar Season5 Episode5 (Master Plan)
look good は「元気そうに見える」で、否定の don’t look good は顔色や様子が悪いことを遠回しに伝える定番の言い方です。
ピーターの返事は、否定文を三つ続けて畳みかけます。I’m not going home. は現在進行形で「帰るつもりはない」という意思を示し、I’m not sick. で病気そのものを打ち消します。最後の I’ve never gone home sick. は現在完了と never の組み合わせで「一度も〜したことがない」という経験の否定になり、これまでの実績を盾にしています。go home sick は「病気で早退する」という意味で、sick が帰るときの状態を表しています。
「I’m on the mend.」で回復を言い張り、念押しする
本話の後半、ウォルコット家の周辺の人員配置が説明される場で、体調のことを持ち出されたピーターはこう返します。
Peter: I’m on the mend. I swear.
(治りかけてるんだ。本当だ。)White Collar Season5 Episode5 (Master Plan)
on the mend は「回復に向かっている」という意味の言い回しで、この mend は「修理・回復」を表す名詞です。治ったとは言わずに「治りかけている」と言うところに、完全には否定しきれない本音がのぞくと読み取れます。同じ内容は I’m getting better. とも言えますが、on the mend のほうが「快方に向かう途中」という段階をはっきり示します。続く I swear. は「誓って」「本当だって」と言葉に重みを足す念押しです。
中身を問われてモジーにもらったものだと答えたあと、ピーターはさらに続けます。
Peter: It works. I’m in on this bust. My wife is in there.
(効くんだよ。この逮捕には俺も加わる。妻があの中にいるんだ。)White Collar Season5 Episode5 (Master Plan)
be in on ~ は「〜に加わる、一枚かむ」という意味で、bust は口語で「逮捕、手入れ」を指します。参加を宣言したあとに、妻がその屋敷にいるという理由を短く足すことで、引き下がらない気持ちが伝わってきます。
その後、ニールと顔を合わせた場面では、ピーターの回復宣言に冗談が返ってきます。
Peter: I feel good. Really good.
(調子がいい。すごくいいぞ。)
Neal: Great. You and the Wolcotts’ dog.
(よかった。君もウォルコット家の犬もね。)White Collar Season5 Episode5 (Master Plan)
Really good. は直前の good を繰り返して強める形です。ニールは、具合が悪いとして獣医に連れて行かれた犬とピーターを名詞だけで並べ、回復宣言を冗談で受け止めています。
まとめ|否定・念押し・回復宣言で押し通す強がり
Probably just ~ で不調を小さく見せ、I’m not sick. と否定を重ね、I’m on the mend. と I swear. で回復を言い張る流れを見てきました。強がりにも段階ごとの決まった形があることが分かります。
次回も『ホワイトカラー』の会話を観ながら、登場人物らしい言い回しを見ていきましょう。
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