海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン6 第3話から、出産を控えたエリザベスが打ち明ける子育ての不安に、ダイアナが自分の経験をもとに応える場面を取り上げます。不安を口にする側の前置きと、それを受け止めて安心させる側の言葉が、一つの会話の中でそろっています。
打ち明け方の英語から、経験者ならではの励まし方、ピーター本人への確かめ方まで、順番に見ていきます。
「don’t get me wrong」で前置きして、不安を打ち明ける
ダイアナが訪ねてきた場面は、エリザベスのこんな問いかけから始まります。
Elizabeth: You were supposed to come over and cheer me up, right?
(私を励ましに来てくれたはずよね?)
Diana: I am here to cheer you up. Because as hard as having a baby was for me, and dear God it was hard, there was one big thing I wish I had… a partner, and you have the best kind in Peter.
(励ましに来たのよ。私にとって出産は大変だったけど、本当に大変だったけど、一つだけあればよかったと思うものがあったの……パートナーよ。あなたにはピーターっていう最高のパートナーがいるじゃない。)White Collar Season6 Episode3 (Uncontrolled Variables)
be supposed to ~ は「〜するはず」という役割を表し、相手の来訪の目的を確かめる問いになっています。ダイアナの as hard as having a baby was for me は、文頭の as ~ as S V が「〜だったけれど」という譲歩を表す形です。大変さを先に認めることで、励ましに裏付けが加わります。
続いてエリザベスは、自分の不安を言葉にします。
Elizabeth: But will he be here when I’m trying to get the baby’s fever down? Am I gonna be going to all these parent/teacher conferences by myself? I mean, Diana, don’t get me wrong, I know Peter’s gonna love being a dad, but his job is very demanding.
(でも、私が赤ちゃんの熱を下げようとしているとき、彼はここにいてくれるのかしら? 保護者面談にも全部ひとりで行くことになるの? つまりね、ダイアナ、誤解しないで。ピーターが父親になるのを喜ぶのは分かってる。でも、彼の仕事はすごく大変なの。)White Collar Season6 Episode3 (Uncontrolled Variables)
Don’t get me wrong は「誤解しないでね」と、起こりそうな誤解を先に打ち消す決まり文句です。エリザベスはこの一言でピーターを責めているのではないと示し、but 以下で本当の心配を伝えています。
「Trust me, I’ve been there」と「It’s gonna be okay」で安心させる
ダイアナは不安を受け止めたうえで、自分の経験とピーターの人柄の両方を根拠に返します。
Diana: Trust me, I’ve been there, but this is Peter we’re talking about. He’s gonna dedicate himself to fatherhood like he did the FBI and to you.
(信じて、私も通った道よ。でも、相手はピーターなのよ。FBIやあなたにそうしてきたみたいに、父親としての役目にも打ち込むわ。)
Elizabeth: I know, but…
(分かってる、でも……)
Diana: It’s gonna be okay. Having a baby changes everything. Just try not to let it change what the two of you already have.
(大丈夫よ。赤ちゃんができると何もかも変わる。ただ、二人がもう手にしているものまで変えさせないようにね。)White Collar Season6 Episode3 (Uncontrolled Variables)
I’ve been there は現在完了で「そこにいたことがある」、つまり「私も同じ状況を経験した」という意味です。Trust me と組み合わせると、経験者の実感を添えて相手に寄り添う一言に変わります。
続く this is Peter we’re talking about は「話題にしているのは、あのピーターなのよ」と、相手が誰なのかを思い出させて心配を和らげる構文です。最後の try not to let it change ~ は「〜を変えさせないようにする」という言い回しで、安心させたあとの助言になっています。
後半には、エリザベスが同じ不安をピーター本人に確かめる場面もあります。
Elizabeth: You’re gonna be here for us, right, me and the baby?
(私と赤ちゃんのために、ここにいてくれるわよね?)
Peter: Yeah, why wouldn’t I?
(ああ、いないわけがないだろう?)White Collar Season6 Episode3 (Uncontrolled Variables)
why wouldn’t I? は「どうしてそうしないことがあるだろう」という反語で、「もちろんそうする」という強い肯定を表します。ピーターはエリザベスとのやり取りの中で、何年も父親になることを夢見てきたと語ります。ダイアナの励ましと本人の答えが、同じ不安に別の角度から応えている点が見どころです。
まとめ|経験と人柄を根拠に安心させる
前置きの Don’t get me wrong、経験を示す Trust me, I’ve been there、反語の why wouldn’t I? を見てきました。不安を否定せずに受け止めてから根拠を示す順番が、励ましを支えていると言えます。
次回も『ホワイトカラー』の人間関係を、言葉選びとともに追っていきましょう。
この回のフレーズ記事やエピソードまとめでは、作戦の場面の英語も扱っています。


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