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『モダンファミリー』シーズン6第1話のダンフィー家は、珍しく何もかもが順調な夏を過ごしています。ところが、家を離れていたアレックスが予定より早く帰ってきたことで、その流れに変化が訪れます。
「最近うまくいっている」「調子が狂った」といった流れの話は、日常会話でもよく出てきます。クレアとフィルの言葉を中心に、いい流れが続くとき、途切れるときの英語を場面の順に見ていきます。
いい日を「つなげる」英語
この夏のダンフィー家について、クレアとフィルはこう話します。
Claire: Don’t get me wrong, the Dunphys have had some great days.
(誤解しないでね、ダンフィー家にだって最高の日はあったのよ。)Claire: We just have a little trouble stringing them together.
(ただ、それを続けるのがちょっと苦手なだけ。)Phil: Our record was eight consecutive blissful days — December 2007.
(最長記録は8日連続の幸せな日々。2007年の12月だよ。)Modern Family Season6 Episode1 (The Long Honeymoon)
string together は、ひもに通すように「いくつかのものを一続きにつなげる」という句動詞です。ここでは「いい日」を数珠つなぎにすることを指していて、have trouble ~ing(〜するのに苦労する)と組み合わさって、「いい日はあっても続かない」という家族の実情を伝えています。
フィルの consecutive は「連続した」という意味の形容詞です。eight consecutive days のように数と組み合わせて「◯日連続」を表すことができ、記録や連勝を語るときにも使われます。くだけた会話なら eight days in a row と言い換えることもできます。家族の幸せな日を「記録」として数えてしまうところに、フィルらしさが表れています。
続けてフィルとクレアは、今年の夏の様子をこう語ります。
Phil: This summer, all the Dunphys are just clicking.
(この夏は、ダンフィー家のみんながばっちり噛み合ってるんだ。)Claire: Yeah, Haley and Luke are getting along, Alex is off building houses for the poor.
(そうなの、ヘイリーとルークは仲良くしてるし、アレックスは恵まれない人たちのために家を建てに行ってるし。)Modern Family Season6 Episode1 (The Long Honeymoon)
click は、もともと「カチッと音がする」という意味の動詞です。そこから、人と人や物事がぴたりと噛み合って「うまくいく」という意味でも使われます。get along は「仲良くやっていく」で、ヘイリーとルークの関係が順調であることを示しています。
「a bump」と「throw off」で表す、流れのつまずき
アレックスが帰ってくると、クレアは「来週まで戻らないと思っていた」と声をかけます。そのあと、クレアは「アレックスが帰ってきてうれしいわね」とフィルに話しかけ、こう続けます。
Claire: You don’t think that she’s the reason why we
(まさか、あの子のせいで私たち……なんて思ってないわよね。)Phil: No.
(いや。)Phil: No, I do not.
(いや、思ってないよ。)Phil: We both knew that this charmed summer had to have a bump in it somewhere.
(この夢みたいに順調な夏にも、どこかでつまずきがあるのは分かってたじゃないか。)Claire: Yes.
(そうよね。)Claire: Yeah.
(うん。)Claire: And it’s not like Alex coming home could suddenly throw off our whole happy mojo.
(アレックスが帰ってきたくらいで、私たちの幸せな流れが急に崩れるなんてこと、ないわよね。)Modern Family Season6 Episode1 (The Long Honeymoon)
bump は道の「でこぼこ」のことで、have a bump in it で「途中にでこぼこがある」、つまり順調な流れの中の小さなつまずきを表します。charmed は「魔法にかかったような」という意味で、a charmed summer は「何をしてもうまくいく夏」という響きになります。
クレアの throw off は「(調子やリズムを)狂わせる」という句動詞です。目的語の mojo は「調子」「勢い」を指すくだけた語で、our whole happy mojo で「私たちの絶好調な流れ全体」という意味になります。throw off は The time difference threw off my sleep.(時差で睡眠のリズムが狂った。)のように、身近な調子の乱れにも使えます。
注目したいのは、クレアが You don’t think that ~ と言いかけ、途中で言葉を止めている点です。そのあとフィルが否定し、クレアが it’s not like ~(〜というわけではない)と続けます。2人とも「アレックスのせい」と口にしないまま、言葉の上では否定し合っているのがこの場面の見どころです。
「bad luck」と「perfect summer」の言い直し
その後も家の中では小さなトラブルが続きます。アレックスは活動先へ戻ると言い出し、迎えを待つと告げます。それに答えるのがクレアとフィルです。
Alex: My ride’s on its way.
(迎えの車がこっちに向かってる。)Alex: Don’t worry, I’ll wait outside on the curb.
(心配しないで、外の縁石で待ってるから。)Claire: Honey, nobody wants you to go.
(ねえ、誰もあなたに出て行ってほしいなんて思ってないわ。)Phil: Yeah, even if you are bad luck, you’re our bad luck.
(そうだよ、たとえ君が疫病神でも、うちの疫病神なんだから。)Modern Family Season6 Episode1 (The Long Honeymoon)
bad luck は「不運」という名詞ですが、フィルのように人に向けて you are bad luck と言うと、「君がいると運が悪くなる」という意味になります。後半の you’re our bad luck で「それでもうちの家族だ」と言い直しているものの、前半で不運扱いしていることに変わりはなく、慰めとしてはぎこちない一言です。
その直前のクレアの nobody wants you to go は「誰もあなたに行ってほしいと思っていない」と、nobody を主語にして家族全員の気持ちとして引き留める形です。同じ引き留めでも、まっすぐに言うクレアと、bad luck という言葉を挟むフィルとで、言葉の選び方が分かれています。
終盤、クレアはアレックスに向けて、この夏をこう言い直します。
Claire: It wasn’t a perfect summer.
(完璧な夏なんかじゃなかった。)Claire: It was a stupid summer.
(ばかみたいな夏だったわ。)Modern Family Season6 Episode1 (The Long Honeymoon)
It wasn’t A. It was B. の形で、否定してから言い換えると、それまでの見方を改めたことがはっきり伝わります。perfect を stupid に置き換えたことで、順調だったはずの夏の見え方が反転します。冒頭の「いい流れ」の話と並べると、家族の見方の変化が言葉の上でもたどれる構成です。
まとめ|流れを語る英語の組み合わせ
string together や consecutive、just clicking で順調さを、a bump や throw off で流れの乱れを表す。こうした語を知っておくと、物事の調子を英語で語る幅が広がります。
いい流れも、つまずきも、『モダンファミリー』のダンフィー家にはどちらもよく似合います。
同じ回のコラムには新婚の2人のやりとりや造語を扱ったものもあり、フレーズ記事とあわせて読むと場面ごとの英語がつながって見えてきます。


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