「Listen, they’re watching me on this one.」に見る、見られている立場を伝えて「手順どおり」を約束させる言い方|『ホワイトカラー』S04E05で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「Listen, they're watching me on this one.」に見る、見られている立場を伝えて「手順どおり」を約束させる言い方|『ホワイトカラー』S04E05で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン4 第5話から、復帰後最初の事件に臨むピーターの会話を取り上げます。自分がいま上から見られていると打ち明け、相棒のニールに規則どおりの進め方を約束させるまでの流れです。

頼みごとに「なぜ今それが必要なのか」を一言添えるだけで、相手の受け止め方は変わります。立場の伝え方と、それを受けた約束の返し方を場面の順に見ていきます。

目次

「Like the higher-ups are watching」で、いまの立場を打ち明ける

証拠品倉庫での勤務を経て捜査に戻ったピーターに、ジョーンズが声をかけます。久しぶりの現場の手応えを尋ねる、ごく短い問いかけです。

Jones: First case back. How does it feel?
(復帰して最初の事件ですね。どんな気分です?)
Peter: Like the higher-ups are watching and waiting for me to screw up.
(上の連中が見張っていて、俺がしくじるのを待っているような気分だ。)
Jones: Oh. Sounds like fun.
(へえ。楽しそうですね。)
Peter: It is. So we need a clean, old-fashioned win.
(楽しいさ。だから、きれいで昔ながらの勝ちが要るんだ。)

White Collar Season4 Episode5 (Honor Among Thieves)

First case back. は It’s your first case back. から主語と動詞を落とした名詞句で、同僚どうしの気軽な切り出しになっています。How does it feel? への答えを、ピーターは Like 〜 で始めています。It feels like 〜 の頭が省かれた形で、気分を「〜のような感じ」とたとえて返すときの定番です。

higher-ups は「上の人たち、上層部」を指す口語で、screw up は「しくじる、へまをする」というくだけた句動詞です。自分の失敗を待たれているという状況を、ピーターは気分のたとえとして答えています。

ジョーンズの Sounds like fun. は、言葉どおりに受け取れば「楽しそう」ですが、ここでは直前の答えを受けた冗談めいた相づちと読み取れます。ピーターも It is. とその調子に乗ったうえで、So で結論に進みます。clean は「反則や混乱のない」、old-fashioned は「昔ながらの、正攻法の」という意味で、二つの形容詞を重ねて「どんな勝ち方が要るのか」を具体的にしています。

このあとピーターは、ニールには時間を与えたいと、休ませている理由をジョーンズに話しています。

「strictly by the book」と「By the book. I swear.」で約束を交わす

ところが、休むはずのニールがピーターのもとに現れます。忙しくしていたい、それに美術館に入れる機会は逃さないと言うニールに、ピーターは FBI の付き添いなしには入れないからだろうと返し、続けて本題を切り出します。

Peter: Listen, they’re watching me on this one. We need to do things strictly by the book.
(いいか、今回は俺が見られてるんだ。何もかも規則どおりにやる必要がある。)
Neal: By the book. I swear.
(規則どおりにね。誓うよ。)

White Collar Season4 Episode5 (Honor Among Thieves)

Listen, は「いいか、よく聞いて」と相手の注意を引く前置きです。they は特定の誰かを名指しせず、文脈から先ほどの上層部を指すと読み取れます。on this one は「今回の件では」と範囲を区切る一句で、ふだんの事件とは事情が違うことを伝えています。

依頼の核は We need to do things strictly by the book. です。by the book は「規則や手順どおりに」、strictly は「厳密に」と念を押す副詞で、主語を we にしたことで命令ではなく二人の取り決めとして響きます。

ニールの By the book. I swear. は、相手の言葉のうち要の部分だけを繰り返し、I swear で「誓う」と約束を添える返し方です。同じ語句をそのまま返すので、何を約束したのかがはっきり残ります。

実はこの場面より前、ニールはモジーとの会話でも、ピーターの方針に従うと口にしています。

Neal: We do this Peter’s way… for now.
(ピーターのやり方でやる……今のところはね。)

White Collar Season4 Episode5 (Honor Among Thieves)

保安官側は情報を渡さないだろうと話すモジーとのやり取りを、ニールはこう締めくくっています。最後の for now が「当面は」という留保になっています。同じ「ピーターのやり方に従う」でも、モジーには for now を添え、ピーター本人には I swear で応じているという、相手による言葉の違いが見どころです。

まとめ|立場を伝えてから、進め方をそろえる

Like 〜 で気分をたとえる答え方、they’re watching me on this one で事情を先に伝える切り出し、By the book. I swear. で要の言葉を返す約束の形を見てきました。理由と約束がそろうと、頼みごとは一方的な指示でなくなります。

ピーターとニールの約束の言葉を、次のエピソードでも追いかけていきましょう。

この回の会話は、ほかのコラムやフレーズ記事でも扱っています。

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