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今回は『ホワイトカラー』シーズン4 第5話から、アビゲイル相手の潜入捜査を任されたダイアナがニールに胸の内を打ち明ける会話を取り上げます。ニールが口にした助言は、事件の終わりにダイアナの言葉としてニールのもとへ戻ってきます。
悩みを打ち明ける切り出し方と、短い助言、そしてその助言を相手に返す一言には、それぞれ決まった形があります。三つの場面を順に見ていきます。
「I did tell her the truth.」で、自分の本音を打ち明ける
作戦当日、アビゲイルが姿を見せる前に、ダイアナとニールは短い言葉を交わします。潜入中のアビゲイルとの会話について、ダイアナはこう話します。
Diana: Look, I know you overheard my conversation with Abigail. I was just playing a role.
(ねえ、アビゲイルとの会話を聞いてたのは知ってる。役を演じてただけよ。)
Neal: The best cons come from a place of truth.
(最高の詐欺は、真実から生まれるものさ。)
Diana: This isn’t the time, Caffrey.
(今はその時じゃないわ、キャフリー。)
Neal: If you ever want to talk — that’s all I’m saying.
(話したくなったらいつでも。言いたいのはそれだけさ。)White Collar Season4 Episode5 (Honor Among Thieves)
ニールの come from a place of 〜 は「〜に根ざしている」という言い方です。If you ever want to talk は if 節だけで止め、「そのときは聞くよ」にあたる部分を言わずに残した形で、控えめな申し出です。that’s all I’m saying は「言いたいのはそれだけ」と、押しつけずに引き下がる締めの定番です。
盗難騒ぎのあと、今度はダイアナがニールを訪ねます。
Diana: I’ve been undercover a lot. This has never happened to me before.
(潜入は何度もしてきた。こんなこと、初めてなの。)
Neal: This is about you and Abigail.
(アビゲイルとのことだね。)
Diana: You were right. I did tell her the truth. Only I didn’t know it was the truth until I started saying it.
(あなたの言う通りだった。彼女に本当のことを話してたの。ただ、口に出すまでそれが本当だって気づかなかった。)White Collar Season4 Episode5 (Honor Among Thieves)
I did tell her the truth. の did は、動詞の前に置いて「本当に〜した」と事実を強める強調の do です。Only は文頭で「ただ、〜なのだけれど」と前の発言に但し書きを添える接続詞的な使い方で、not 〜 until … は「…して初めて〜した」という構文です。
「You have to give something up.」と、返ってきた言葉
ダイアナはニールを訪ねた理由を、こう続けます。
Diana: That’s why I came here. I figured you of all people would understand.
(だからここに来たの。誰よりもあなたなら分かってくれると思って。)
Neal: More than you know.
(君が思う以上にね。)White Collar Season4 Episode5 (Honor Among Thieves)
you of all people は「数ある人の中でも、よりによってあなたなら」と、相手を選んだ理由を強める言い方です。More than you know. は I understand more than you know. と補って読める短い返しで、共感の度合いを一言で伝えています。
このあと二人の会話は、走り続けることと立ち止まることのたとえに移っていきます。走るのをやめたくなったらどうするのか、という問いに、ニールは短く答えます。
Neal: You have to give something up.
(何かを手放さなきゃならない。)White Collar Season4 Episode5 (Honor Among Thieves)
give 〜 up は「〜を手放す、あきらめる」、have to は「そうするしかない」という条件の提示です。something とぼかしているので、何を手放すかは聞き手に委ねられています。
事件が片付いたあと、ダイアナはこの言葉をニールに返します。
Diana: So, I heard you didn’t take the flash drive. Looks like you finally gave something up.
(で、フラッシュドライブを受け取らなかったって聞いたわ。ついに何かを手放したみたいね。)
Neal: I got tired of running.
(走り続けるのに疲れたんだ。)White Collar Season4 Episode5 (Honor Among Thieves)
Looks like は It looks like の It が落ちた形で、「〜のようね」と見たことから判断を述べます。finally が「とうとう」と、以前の会話を踏まえていることを示しています。ニールの get tired of 〜ing は「〜するのに疲れる、嫌になる」で、running をたとえのまま使って決めた理由を答えています。
まとめ|打ち明け話を受け止め、言葉を返す
強調の do を使った打ち明け方、you of all people で相手を選ぶ理由を示す言い方、You have to give something up. の助言と、その言葉を返す形を見てきました。一度交わした言葉が別の場面で返ってくると、会話に積み重ねが生まれます。
ダイアナとニールのやり取りを、これからのエピソードでも見届けていきましょう。
この回の会話は、ほかのコラムやフレーズ記事でも扱っています。


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