家族が笑うとき、「笑いごとじゃない」を英語でどう言う?|『ヤングシェルドン』S01E13で学ぶ英会話

『Young Sheldon』コラム: 家族が笑うとき、「笑いごとじゃない」を英語でどう言う?|『ヤングシェルドン』S01E13で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

シットコム『ヤングシェルドン』シーズン1第13話では、シェルドンの居残りや停学をめぐって、母メアリーと祖母ミーモーの受け止め方がくっきり分かれます。心配する母と、面白がる祖母という組み合わせです。

家族の騒ぎを笑う相手に「笑いごとじゃない」と返すとき、英語ではどんな言葉が使われるのか。funny を軸に、二人の掛け合いを場面の順に見ていきます。

目次

「It’s not funny.」と「that’s funny」

シェルドンが居残りになると聞いたあと、家族の会話でメアリーとミーモーの意見がぶつかります。同じ出来事を、一方は笑いごとではないと言い、もう一方は笑いごとだと言っています。

Mary: It’s not funny.
(笑いごとじゃないわ。)

Meemaw: Oh, come on, now. Sheldon in detention– that’s funny.
(ちょっと、いいじゃないの。シェルドンが居残りだなんて、おかしいでしょ。)

Young Sheldon Season1 Episode13(A Sneeze, Detention, and Sissy Spacek)

funny には「おかしい」「笑える」という意味があり、It’s not funny. は相手の笑いを止めるときの定番の返しです。直訳すると「おかしくない」ですが、実際には「笑っている場合ではない」という抗議として働きます。

ミーモーの come on, now は「まあまあ」「ちょっと」と相手の真剣さをほぐそうとする前置きです。そのあとに「シェルドンが居残り」という状況を動詞なしの短い語句で示し、that’s funny で締めています。説明を省いた短い言い方が、意外さを強調しているのが分かります。

同じ funny を、否定文と肯定文で真っ向からぶつけ合うのがこの場面の面白いところです。ミーモーはメアリーの funny をそのまま使い、否定を肯定に変えるだけで反対の立場を示しました。言葉を増やさなくても、立場の違いがはっきり伝わる返し方です。

  • A: It’s not funny. I almost missed my train.
    (笑いごとじゃないよ。もう少しで電車に乗り遅れるところだったんだから。)
  • B: Come on, now. You running for the train? That’s funny.
    (まあまあ。あなたが電車に向かって走るなんて、おかしいでしょ。)

「Not so funny now, is it?」で相手に認めさせる

居残りの日を経て、シェルドンの停学が決まります。それを受けて、メアリーはさきほどのミーモーの笑いを思い出させるように問いかけます。

Mary: Not so funny now, is it?
(今はもうそんなにおかしくないでしょ?)

Meemaw: No.
(そうね。)

Young Sheldon Season1 Episode13(A Sneeze, Detention, and Sissy Spacek)

Not so funny now は「今となってはそれほどおかしくない」という意味で、文頭の It’s が省かれた形です。後ろに付いた is it? は付加疑問で、「そうでしょう?」と相手に同意を迫る働きをしています。前の文が否定なので付加疑問は肯定の is it になる、という基本の形もそのまま確認できます。前の場面で笑っていた相手に、状況が変わった今どう思うかを突きつける言い方です。

ここで注目したいのが、ミーモーの返事 No. です。日本語では否定の問いに同意するとき「うん」「そうね」と答えますが、英語では答えの内容が否定なら No を使います。「おかしくない」という内容に同意しているので No になるわけです。和訳と英語で、肯定と否定の言葉が逆になる点に注意が必要です。

  • A: Not so easy now, is it?
    (今となってはそんなに簡単じゃないでしょ?)
  • B: No, it’s harder than I thought.
    (うん、思ったより難しい。)

「This is not a show.」と面白がる側の返し

シェルドンがガレージに閉じこもる騒ぎになると、ミーモーはまたも楽しそうな様子を見せます。シェルドンが今後の計画を話すのを聞いて、ミーモーが笑って口にした一言から始まります。

Meemaw: This just gets better.
(どんどん面白くなってくるわね。)

Mary: If you’re not gonna help, please go inside. This is not a show.
(手伝わないなら、中に入ってて。見世物じゃないのよ。)

Meemaw: Now that’s where I disagree.
(そこは意見が違うわね。)

Young Sheldon Season1 Episode13(A Sneeze, Detention, and Sissy Spacek)

This just gets better. は「ますます良くなる」という意味ですが、ここでは困った状況を面白がる皮肉として使われています。メアリーの This is not a show. は「見世物ではない」と、見物している相手をたしなめる一言です。If you’re not gonna help と条件を先に置いてから頼みごとを続ける形で、手伝うか中に入るかを選ばせる組み立てです。

ミーモーは that’s where I disagree と、まさにその点で意見が違うと切り返しました。where は直前の This is not a show. を指し、「そこ」だけに反対する言い方です。

このあと、メアリーがシェルドンを追いかける場面でも、ミーモーの姿勢は変わりません。

Mary: You can’t run away from me forever.
(いつまでも逃げられないわよ。)

Sheldon: I don’t have to do it forever. Just till you get tired.
(いつまでもじゃなくていい。ママが疲れるまででいいんだ。)

Meemaw: Mary, I’m gonna run and go get my video camera. Don’t catch him till I get back.
(メアリー、ビデオカメラを取ってくるわ。私が戻るまで捕まえないでね。)

Young Sheldon Season1 Episode13(A Sneeze, Detention, and Sissy Spacek)

メアリーの forever をシェルドンがそのまま拾い、till で期限を言い返しています。ミーモーも till を使い、自分が戻るまで待ってほしいと頼んでいます。三人が「いつまで」をめぐって言葉を重ねる流れが印象的です。ビデオカメラを取りに行くというミーモーの言葉からも、この騒ぎを見物する気持ちが変わっていないことが読み取れます。

表現 場面での働き
It’s not funny. 相手の笑いを止める抗議
Not so funny now, is it? 状況の変化を突きつけて同意を迫る
This just gets better. 困った状況を面白がる皮肉
This is not a show. 見物をたしなめる
That’s where I disagree. その点で意見が違うと返す

まとめ|funny をめぐる母と祖母の掛け合い

It’s not funny. と that’s funny の応酬、付加疑問で迫る Not so funny now, is it?、皮肉の This just gets better. と、たしなめる This is not a show.。同じ騒ぎを笑うかどうかで、使う英語がはっきり分かれる回です。

母と祖母の掛け合いを思い出しながら、『ヤングシェルドン』の英語をこれからも楽しんでいきましょう。



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