海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』のシーズン1、第12話では、ジェイが犬の執事の置物バークリーをミッチェルとキャメロンの家に持ち込む場面が描かれています。今回は、そこから見えてくる、いらなくなった物を人に譲ったりリサイクルショップに寄付したりするときの英語表現と、その背景にある生活習慣を取り上げます。
自分で買った物を誰かに譲る場面から、古着屋に持ち込む場面まで、順を追って見ていきましょう。
“He is a gift for you and Cam.” ― 自分で買った物を人に譲る
ジェイはバークリーを持って、ミッチェルとキャメロンの家を訪れます。
Jay: Looks like I missed the party, huh?
(パーティーに乗り遅れたみたいだね。)
Mitchell: What is- What is that doing here?
(それ、一体何のためにここに?)
Jay: He is a gift for you and Cam.
(これは君とキャムへの贈り物だ。)
Cameron: Thank you.
(ありがとう。)
Jay: He lost his monocle on the drive.
(モノクルが取れちゃったんだ、車の中で。)
Jay: Head was out the window.
(頭を窓から出してたから。)Modern Family Season1 Episode12 (Not in My House)
バークリーはもともと、ジェイがカジノで勝った際に、その場で自分のために買った置物です。もらい物をそのまま誰かに渡す re-gift とは違い、ジェイは自分で選んで買った物を、今回は自分の家に置かず人に譲るという選択をしています。
He is a gift for you and Cam. は、gift(贈り物)という名詞を使い、He is a gift for you の形で「これは君への贈り物だ」と物を紹介する言い方です。物を主語にして is a gift for ~ と続けるだけのシンプルな構文で、差し出す物が何であっても使い回せます。いらなくなった物や置き場に困った物を、必要としてくれそうな相手にそのまま give away(譲る)という行為は、英語圏の家庭でよく見られる光景の一つと言われることがあります。
日常会話でも、不要になった物を誰かに譲るときは、以下のような言い方がよく使われます。
A: I’m not using this bookshelf anymore. Do you want it?
(この本棚、もう使ってないんだ。いる?)
B: Sure, I’ll take it off your hands.
(いいよ、もらうよ。)
take something off someone’s hands は「(相手の負担になっている物を)引き取る」という意味の言い方で、譲る側・受け取る側の両方の視点でセットになる表現です。
“I think he’s cute.” / “I don’t want that.” ― 好みが分かれる反応
譲られた側の反応は割れます。
Mitchell: I don’t want that.
(僕はいらないよ。)
Cameron: I think he’s cute.
(僕は可愛いと思うけど。)
Cameron: Let’s give him a chance.
(チャンスをあげましょうよ。)Modern Family Season1 Episode12 (Not in My House)
I don’t want that. は、はっきりと不要であることを伝える率直な言い方です。一方でキャメロンの give him a chance(チャンスをあげる)という言い方は、人に対して使う give someone a chance という表現を物に対して使うことで、まだ気に入るかもしれないという余地を残す柔らかい言い方になっています。
誰かに譲られた物がそのまま気に入られるとは限らず、譲られた側の好みが分かれるという反応の違いも、この場面ならではの見どころです。
give someone a chance は、物だけでなく人や物事に対しても幅広く使える表現です。日常会話でも、最初の印象がいまひとつだった物や提案に対して、もう少し様子を見てみようと促すときに使われます。
A: This gift is a little weird, honestly.
(このプレゼント、正直ちょっと変わってるね。)
B: Just give it a chance. You might end up liking it.
(とりあえず様子を見てみて。案外気に入るかもよ。)
give it a chance のように it を目的語にすれば、物・提案・アイデアなど何にでも応用できる形になります。譲られた側の反応が一様でないことは、give away という行為につきものの一面だと言えます。
“The thrift shop’s closing.” ― リサイクルショップへの寄付という選択肢
場面が進み、ミッチェルはバークリーを車に乗せて出かけようとします。
Mitchell: Just come on.
(もう行くよ。)
Mitchell: Get him in the car.
(車に乗せて。)
Mitchell: The thrift shop’s closing.
(古着屋が閉まっちゃう。)Modern Family Season1 Episode12 (Not in My House)
thrift shop は、中古品を扱う古着屋・リサイクルショップを指す語で、家庭で不要になった物を持ち込み、収益の一部が慈善団体に充てられる形の店も多いとされています。thrift はもともと「倹約」「節約」を意味する語で、thrift shop という名称自体に、物を無駄にせず活かすという発想が表れています。
このように、誰かに直接譲るか、thrift shop に持ち込むかという2つの選択肢があることは、英語圏の生活習慣を表す一場面として読み取れます。ただし、こうした習慣の頻度や受け止め方は家庭や地域によって差があり、すべての家庭で同じように行われているとは限らない点には注意が必要です。
不要品を手放す場面では、thrift shop 以外にも donate(寄付する)という動詞がよく登場します。
A: What are you going to do with all these old clothes?
(この古い服、全部どうするの?)
B: I’m going to donate them to the thrift shop down the street.
(近所の古着屋に寄付しようと思ってる。)
donate という一語を知っておくだけでも、不用品の処分をめぐる会話にすっと入っていける言い方になります。
まとめ|不用品を譲る・寄付するときの言い方
give away で誰かに直接譲る場面から、give someone a chance という柔らかい言い方、thrift shop に donate する場面までを見てきました。いらなくなった物の行き先ひとつにも、英語圏でよく見られる生活習慣が表れています。
次回も『モダンファミリー』と一緒に英語を学んでいきましょう。
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