海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン3第14話では、ミッチェルが仕事の打ち合わせをしている席に、父のジェイが憧れのラジオDJに会いにやって来ます。仕事の邪魔をされたミッチェルは父を帰らせますが、後の場面で二人はあらためて言葉を交わします。
今回は、相手の出過ぎた行動をはっきり指摘する言い方から、双方が自分の非を認めて仲直りするまでの英語を、場面の順に見ていきます。
「You’re embarrassing both of us!」で出過ぎたまねを指摘する
ミッチェルは、ラジオDJのブッカーに湿地の寄付を頼む打ち合わせの最中です。そこへジェイが現れてブッカーに話しかけ、ブッカーが席を外すと、ミッチェルは父に問いただします。
Mitchell: What are you doing?
(何してるの?)Jay: What? I’m a fan.
(何って、ファンなんだよ。)Jay: I came down to say hi.
(挨拶しに来ただけだ。)Mitchell: This is a business meeting.
(これは仕事の打ち合わせなんだよ。)Mitchell: Do you have any idea how inappropriate this is? No.
(これがどれだけ場違いか分かってる? 分かってないよね。)Modern Family Season3 Episode14 (Me? Jealous?)
What are you doing? は文字どおりには「何をしているの?」ですが、ここでは「何のつもり?」ととがめる響きです。ジェイの I’m a fan. は、自分がここにいる理由をひと言で言い切る返しです。
ミッチェルは This is a business meeting. で場の性質を示し、Do you have any idea how inappropriate this is? と迫ります。Do you have any idea ~? は答えを求める質問ではなく、相手の自覚のなさを責める問いかけです。ミッチェルは自分で No. と答えを言い、父には分かっていないと決めつける形になっています。
ミッチェルはさらに言葉を重ね、声を上げます。
Mitchell: Dad! I’m working! You’re embarrassing both of us!
(父さん! 仕事中なんだ! 二人とも恥をかいてるんだよ!)Jay: Okay, I didn’t realize that.
(わかった、そうとは気づかなかった。)Mitchell: Yeah.
(ああ。)Mitchell: Yeah.
(ああ。)Mitchell: You didn’t.
(気づかなかったよね。)Jay: I’m sorry,
(悪かったな、)Mitchell: go!
(行って!)Modern Family Season3 Episode14 (Me? Jealous?)
You’re embarrassing both of us! の both of us は「父さんも僕も」で、恥をかくのは自分だけではないと伝えています。ミッチェルはこのあと、頼むから帰ってほしいとはっきり退出も求めました。ジェイの I didn’t realize that. は「気づかなかった」と、知らなかったことを理由にした弁明です。ミッチェルはそれを You didn’t. と短く受けて返し、ジェイが I’m sorry, と言ったところに go! と重ねています。
「I’m sorry that ~」と、第三者からのひと言
戻ってきたブッカーは、ジェイのことを my stalker と呼んで居場所を尋ねます。ミッチェルは I’ve got rid of him.(追い払いました)と答え、I’m sorry that he attacked you like that. と父に代わって謝ります。I’m sorry that ~ は、自分以外の人がしたことについても「〜して申し訳ない」と詫びるときに使える形です。
続けてミッチェルが父との事情を話すと、ブッカーの反応はミッチェルの言い分とは別の方向を向きます。
Mitchell: There’s been a lot of tension between me and my dad.
(父とはいろいろぎくしゃくしていて。)Mitchell: I’m actually staying at his house
(実は今、父の家に泊まってるんです)Booker: Oh, so you chased away a man who’s opening his home to you.
(おや、じゃあ君は、家に迎え入れてくれている人を追い払ったわけか。)Mitchell: I get the sense that I’m losing you.
(どうも、あなたの気持ちが離れていっている気がします。)Modern Family Season3 Episode14 (Me? Jealous?)
Oh, so ~ は、相手の話を聞いて「つまり〜ということか」とまとめ直す切り出しです。chase away は「追い払う」、open one’s home to ~ は「〜を家に迎え入れる」という意味です。ブッカーはミッチェルの話を並べ直し、父の非礼を詫びていたミッチェル自身の振る舞いを指摘する形にしています。
I get the sense that ~ は「〜という気がする」と、はっきりした根拠はないものの感じ取ったことを伝える前置きです。I’m losing you は、話し相手の関心や賛同が遠のいていくと感じたときに使えます。
「I was out of line」と「I was rude to you.」
別の場面で、ミッチェルが父に話しかけます。
Mitchell: Hey, dad
(ねえ、父さん)Jay: No need to talk about it.
(話すまでもない。)Jay: I was out of line coming down there, won’t happen again.
(あそこに押しかけたのは出過ぎたまねだった。もうしない。)Jay: Scotch is at the bar.
(スコッチならバーにある。)Mitchell: No, I’ve been giving this a lot of thought.
(いや、このことはいろいろ考えたんだ。)Jay: I guess we’re gonna talk about it.
(どうやら話すことになるらしいな。)Mitchell: I was rude to you.
(父さんに失礼な態度をとった。)Modern Family Season3 Episode14 (Me? Jealous?)
ジェイの No need to talk about it. は、話し合いが始まる前に「話すまでもない」と打ち切ろうとする一言です。続く I was out of line coming down there は、あの場に行ったことを出過ぎたまねだったと認める言い方で、out of line は「度を越している、分をわきまえない」という意味です。won’t happen again は主語の It を省いた口語で、「二度としない」という約束を添えています。
ジェイは飲み物の場所を伝えますが、ミッチェルが話を続けると I guess we’re gonna talk about it. と応じます。ミッチェルの I was rude to you. は、自分の態度を rude(失礼)とはっきり認める一文です。
ミッチェルが、父は自分の仕事を誇りに思っていないと感じていたと打ち明けると、ジェイは Mockery is the sincerest form of flattery. と返します。「まねは最も誠実な賛辞」という意味の決まった言い回しの imitation を mockery(からかい)に入れ替え、からかうのは認めている証拠だと言いたげな返しです。ミッチェルは that’s not the saying(そんな言い回しじゃない)と返し、マニーから聞いた話をきっかけに考えたことを話し始めます。
Mitchell: But, uh, it made me realize that I take myself a little too seriously.
(でも、それで自分がちょっと真面目に構えすぎてたって気づいたんだ。)Jay: Listen, it goes without saying I’ve always been proud of you, and I brag about you all the time.
(いいか、言うまでもないが、俺はずっとお前を誇りに思ってるし、いつもお前のことを自慢してる。)Modern Family Season3 Episode14 (Me? Jealous?)
it goes without saying は「言うまでもなく」という前置きで、当然のことだと示しながら本音を伝えます。brag about ~ は「〜を自慢する」で、all the time と合わせて「いつも自慢している」と気持ちを言い切っています。
まとめ|指摘する言葉と非を認める言葉
Do you have any idea how inappropriate this is? や You’re embarrassing both of us! で行き過ぎを指摘し、I was out of line と I was rude to you. で互いに非を認める。言い合いから仲直りまでの英語が一話にそろっています。
次回も『モダンファミリー』を観ながら、家族の会話の英語を一緒に拾っていきましょう。
同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、ほめ言葉の受け答えや姉妹の言い合いの英語も扱っています。


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