海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン10第17話では、ジェイが毎年冬に出かけるバードウォッチングの旅に、ミッチェル、キャメロン、フィルがついてきます。目当てはハクトウワシで、一行は案内役のレンジャーとともに山道を歩きます。
野鳥を探す趣味、森での熊への備え、山小屋での一泊。アウトドアの場面に出てくる英語を手がかりに、バードウォッチングをめぐる文化を見ていきます。
毎冬のバードウォッチング旅行とハクトウワシ
ジェイは、この旅について次のように語ります。
Jay: Every winter, I take a bird-watching trip with my buddies specifically to see a bald eagle.
(毎年冬、俺は仲間とバードウォッチングの旅に出る。ハクトウワシを見るためにな。)
Jay: So far, no luck.
(今のところ、まだ見られてない。)
Modern Family Season10 Episode17 (The Wild)
bird-watching は野鳥を観察する趣味で、birding とも言われ、愛好家は bird-watcher や birder と呼ばれます。アメリカでは、双眼鏡を手に自然公園や森を歩く野鳥観察が、幅広い世代に親しまれている趣味のひとつと言われることが多いようです。ジェイのように毎年同じ時期に仲間と出かける旅も、楽しみ方の一例と言えます。
bald eagle(ハクトウワシ)は、白い頭と尾を持つ大型のワシで、北アメリカに生息しています。アメリカの国章にも描かれ、国の象徴とされている鳥です。bald は「はげた」という意味の語で、遠目には白い頭がはげているように見えることから付いた名前だと説明されることがあります。野鳥観察をする人にとって、ひと目見たいと思う鳥のひとつとして名前が挙がりやすい存在です。
山道では、フィルが何度も声を上げます。
Phil: Eagle! Oh, wait, false alarm.
(ワシだ! あ、待って、違った。)
Phil: It’s just a plastic bag in a tree.
(木に引っかかったビニール袋だった。)
Phil: Eagle! Nope.
(ワシだ! 違う。)
Phil: Sorry.
(ごめん。)
Phil: Bag fell.
(袋が落ちた。)
Modern Family Season10 Episode17 (The Wild)
見つけた鳥の名前をそのまま叫ぶのは、仲間に知らせる短い合図になります。false alarm は「誤報、空騒ぎ」で、見間違いだったと打ち消すときに使える言い方です。
「tagalong」と「bay-breasted warbler」、鳥にたとえた言い合い
今年は、いつもの仲間が来られなくなりました。ジェイはその後の経緯を、鳥にたとえて言い表します。
Jay: I was all set to go solo, when those three tagalongs invited themselves.
(一人で行く気満々だったのに、あのおまけの3人が勝手についてきたんだ。)
Jay: They invaded my territory like a bunch of bay-breasted warblers.
(アメリカムシクイの群れみたいに、俺の縄張りに押しかけてきやがった。)
Cameron: Darned if I didn’t feel like a bay-breasted warbler horning in on Jay’s trip, but Gloria made us go.
(まったく、ジェイの旅に割り込むアメリカムシクイになった気分だったよ。でも、グロリアに行けって言われたんだ。)
Mitchell: She was worried about my dad being out in the woods alone at his age, so she she gently nudged us to join him.
(グロリアは父さんがその年で一人で森に出かけるのを心配してて、だから、その、僕たちにやんわり同行を勧めたんだ。)
Modern Family Season10 Episode17 (The Wild)
tagalong は「くっついてくる人、おまけ」を表す口語で、invite oneself は「招かれていないのに自分から加わる」という意味です。キャメロンの horn in on ~ も「〜に割り込む」で、2人とも同じ状況を別の言い方で表しています。ミッチェルの nudge ~ to … は、ひじで軽くつつくように「それとなく〜するよう促す」ことを指します。
bay-breasted warbler は、北アメリカで見られるアメリカムシクイの仲間の小鳥の名前です。ジェイは、自分の縄張りに入り込む鳥の群れに3人をたとえ、キャメロンも同じ鳥の名前を使っています。鳥の名前が自然に会話に出てくるところに、バードウォッチングを趣味にする人らしい言葉選びが表れています。野鳥観察では、こうした細かな種類の名前を覚えて見分けることも楽しみのひとつとされ、見た鳥を記録していく楽しみ方もあると言われます。
森の熊対策「bear box」と、山小屋での一泊
森の奥へ進む前に、案内役のレンジャーが一行に注意を伝えます。
Park Ranger: Okay, uh, before we head deeper into the woods, I should warn you folks that there’s been several bear sightings in the area.
(さて、えー、森の奥へ進む前に注意しておきますが、この辺りでは熊の目撃が何件かありました。)
Park Ranger: So if you happen to have any food with you
(ですから、もし食べ物をお持ちでしたら)
Mitchell: Got it!
(了解!)
Park Ranger: I was going to say you can store it in this bear box here.
(この熊よけの保管箱に入れておけますよ、と言おうとしたんです。)
Mitchell: Oh.
(あ。)
Mitchell: Um, okay.
(えっと、そうですか。)
Mitchell: Well, then, talk amongst yourselves.
(じゃあ、みんなで適当にしゃべってて。)
Modern Family Season10 Episode17 (The Wild)
bear sighting は「熊の目撃」で、bear box は熊に食べ物を荒らされないよう保管しておく頑丈な箱を指します。アメリカでは、熊が生息する地域の国立公園やキャンプ場などに、こうした食料保管用の箱が設けられていることがあるとされます。食べ物のにおいが熊を引き寄せるという考えから、食料をしっかり管理するよう呼びかけられることが多いようです。
ミッチェルはレンジャーが言い終わる前に「Got it!」と答え、続きを聞いて talk amongst yourselves(皆さんでどうぞ話していて)と続けます。
日が暮れる前に戻るか、近くの小屋に泊まるかという話になると、キャメロンとフィルはこう応じます。
Cameron: We can’t let him stay by himself.
(一人で泊まらせるわけにはいかないよ。)
Cameron: We told Gloria we’d keep him safe.
(グロリアに、ちゃんと守るって約束したんだから。)
Phil: Yeah, if he’s staying, we’re staying.
(うん、彼が泊まるなら、俺たちも泊まるよ。)
Modern Family Season10 Episode17 (The Wild)
if he’s staying, we’re staying は、相手の決定に合わせて自分たちも同じ行動を取ると示す形です。キャメロンの keep him safe は「無事でいさせる」で、グロリアとの約束を理由に挙げています。山あいの cabin は簡素な造りの小屋を指すことが多い語で、ハイキングや野鳥観察の途中に休んだり泊まったりする場所として使われることもあるとされます。
まとめ|野鳥を探す旅の英語
bird-watching と bald eagle、見間違いを打ち消す false alarm、鳥にたとえた tagalong や bay-breasted warbler、森の熊対策の bear box を見てきました。野鳥観察の旅には、自然と付き合うための言葉がそろっています。
ジェイたちの山歩きを観ながら、『モダンファミリー』の英語とアメリカのアウトドア文化をあわせて楽しめます。
同じ回のほかのコラムでは、家族への愛情を言葉にする英語や、不安が膨らむときの英語も取り上げています。


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