「I still say this tie is ridiculous.」に見る、蒸し返した不満をぼやく言い方と、それをなだめる返し|『ホワイトカラー』S01E12で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「I still say this tie is ridiculous.」に見る、蒸し返した不満をぼやく言い方と、それをなだめる返し|『ホワイトカラー』S01E12で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン1 第12話から、グレース主催の試飲会に客として来たモジーとニールが、出迎えを受ける直前に交わす軽口を取り上げます。首元のネクタイに、モジーはまだ納得していません。

前にも言った不満を蒸し返す still say、大げさなぼやき、それをなだめる比較級の決まった形まで、友人同士らしい言葉の往復に英語の型がそろっています。

目次

「I still say」で不満を蒸し返す

モジーはこの試飲会で、ニールの顧客「カールトン・リード」として振る舞う役回りです。会場で口火を切ったのはモジーで、話題は首元のネクタイでした。

Mozzie: I still say this tie is ridiculous.
(やはり言わせてもらうが、このネクタイはばかげている。)
Neal: It’s Italian. And it looks good.
(イタリア製だよ。それに似合ってる。)
Mozzie: Well, I feel like I should be flossing my teeth with it, not wearing it around my neck.
(これは首に巻くものではなく、歯の掃除に使うべき代物に思えるのだ。)
Neal: All right, the sooner we can get Grace to show us the cellar, the sooner you can get back to your favorite pair of sweatpants.
(わかったよ。グレースに早くセラーを見せてもらえれば、それだけ早くお気に入りのスウェットに戻れるさ。)

White Collar Season1 Episode12 (Bottlenecked)

I still say 〜 の still は「今でもなお」で、一度言った意見を取り下げていないことを示します。「前にも言ったけど、やっぱり」という蒸し返しの響きが出るのはこのためです。I still think 〜 と言い換えても、ほぼ同じ働きをします。

ニールは It’s Italian. と It looks good. の短い2文で押し返します。理由を一つずつ置くだけの簡潔な擁護です。

モジーの I feel like I should be flossing my teeth with it, not wearing it around my neck. は、floss を「デンタルフロスで歯を掃除する」という動詞で使い、not 〜ing で本来の用途を打ち消す形です。wear 〜 around one’s neck は「首に巻く」です。ネクタイをデンタルフロスにたとえた、大げさなぼやきと読み取れます。

最後のニールの返しは the 比較級 〜, the 比較級 …(〜すればするほど…)の構文です。「早く済めば早く解放される」と、相手の得になる見通しを示してなだめています。

気づかいを遮る要約と、迎える側のほめ言葉

続けてニールが気づかいの一言を口にすると、モジーはそれを途中で遮ります。

Neal: Now, I know wine isn’t your thing —
(さて、ワインが君の得意分野じゃないのはわかってるけど——)
Mozzie: It’s a tasting, Neal. You nose a bottle, take a sip, and say something pretentious like, “rich, with nice body.”
(試飲会だろう、ニール。ボトルの香りをかぎ、一口含み、「豊かで、いいボディだ」とでも気取ったことを言えばいいのだ。)

White Collar Season1 Episode12 (Bottlenecked)

〜 isn’t your thing は「〜は得意ではない、好みではない」をやわらかく言う口語です。モジーは It’s a tasting と場の性質を言い切り、やることを nose / take a sip / say と動詞の連続で並べてみせます。nose はここでは「香りをかぐ」という動詞で、sip は「ひと口」を表す名詞、take a sip で「一口含む」になります。冒頭の Now, は時間の「今」ではなく、「さて」と話を切り替える合図です。

something pretentious like 〜 は、something のあとに形容詞を置き、like で例を続ける形です。試飲の決まり文句をまとめて茶化す、モジーらしい皮肉が見どころです。

そこへグレースが現れ、「リード氏」を迎えます。

Grace: I hear you’re a man of discriminating taste. I hope we find something to your liking today. Love your tie.
(目の肥えた方だとうかがっています。今日はお気に召すものが見つかるといいのですが。ネクタイ、素敵ですね。)

White Collar Season1 Episode12 (Bottlenecked)

discriminating taste は「目が肥えている」、to your liking は「お気に召す」という客を迎える側の丁寧な言い回しです。Love your tie. は I love your tie. の主語を省いた気軽なほめ言葉で、モジーがあれほどぼやいたネクタイが、ほかでもないグレースにほめられる流れになっています。

まとめ|ぼやきとなだめの英語

still で蒸し返す不満、floss を使った大げさなぼやき、the sooner 〜, the sooner … のなだめ、not your thing と動詞の連続による要約、客を迎えるほめ言葉を見てきました。

不満のやり取りにも、使える型が詰まっています。『ホワイトカラー』の軽口を観ながら、耳を慣らしていきましょう。

同じ回を扱ったほかのコラムやエピソードまとめもあわせて読むと、場面の前後が見えてきます。

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