海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第5話から、ニールがサラに贈り物をする場面と、FBIの建物から出られないサラを屋上へ誘う場面を取り上げます。サラはどちらの場面でも、ニールには何か狙いがあるはずだと見抜き、その理由まで言葉にしています。
疑いを向けられた側の返し方と、疑う側が理屈を積み上げていく言い回しを、二つの場面から順に見ていきます。
「someone like you」と「someone like me」で、贈り物の理由を言い当てる
ニールはサラのもとを訪ね、サラが行方を追っている盗難絵画の複製画を、新居祝いとして渡します。そこへ来たピーターに、サラは贈り物のことを伝えます。ニールが聞き返すと、サラは理由があるはずだと切り返します。
Neal: I can’t get you a present?
(プレゼントを贈っちゃいけないのかい?)
Sara: When someone like you gets someone like me a gift, there’s a reason.
(あなたみたいな人が私みたいな人に贈り物をするときは、理由があるのよ。)White Collar Season2 Episode5 (Unfinished Business)
I can’t get you a present? は、平叙文の語順のまま語尾を上げて「贈り物もしちゃいけないの?」と問い返す形です。get 人 物 は「人に物を買ってあげる」で、ここでは a present が贈り物を指しています。
サラの返しの中心は someone like you と someone like me の対比です。「あなたのような人」「私のような人」と立場を類型にすることで、目の前の一件を一般論として語れます。元詐欺師と、その詐欺師を追ってきた保険調査員という関係が、この二語の組み合わせに込められていると読み取れます。there’s a reason は「理由がある」とだけ言い、その中身は相手に言わせる形になっています。
サラがピーターに意見を求めると、ピーターも話に加わります。
Peter: He’s never given me a present.
(俺はこいつから贈り物なんてもらったことがないぞ。)
Neal: I sent you birthday cards.
(誕生日カードは送ったじゃないか。)
Peter: Wasn’t a present. Do you want something from Ms. Ellis?
(あれは贈り物じゃない。エリスさんに何か頼みたいことがあるのか?)White Collar Season2 Episode5 (Unfinished Business)
Wasn’t a present. は主語の It を省いた口語の短い打ち消しです。最後の want something from 人 は「人に何かを求めている」で、下心を尋ねるときの基本の形と言えます。ニールの返答のあと、話はハルブリッジの件に移ります。
「You smile for a living.」で、相手の職業から狙いを推理する
後日、サラはFBIの建物から出られない暮らしが続いています。ニールは外の空気を吸おうと屋上へ誘い、話をするうちに、サラは同じ疑いを今度は正面から口にします。
Sara: What do you want from me, Caffrey?
(私に何の用なの、キャフリー?)
Neal: Who says I want anything?
(僕が何か欲しがってるなんて、誰が言った?)
Sara: I do. You’re a con man. You smile for a living. And you’re smiling at me right now, so I know that you want something.
(私よ。あなたは詐欺師。笑顔で食べてる人でしょう。そして今、私に笑いかけてる。だから何か狙いがあるって分かるの。)
Neal: All right. I would love for you to pass me that fortune cookie.
(分かったよ。そのフォーチュンクッキーを取ってもらえると、とても嬉しいな。)White Collar Season2 Episode5 (Unfinished Business)
Who says …? は「誰がそんなことを言った?」という形で、実際には「そんなことはない」と否定する反語の問いです。サラはそれを文字どおりに受け取り、I do.(私が言ってる)と即答します。反語をまともな質問として返すことで、否定をそのまま押し返しているのが面白いところです。
for a living は「生計を立てる手段として」で、What do you do for a living?(お仕事は何ですか)の形でよく使われます。You smile for a living. は「笑顔が仕事道具だ」という意味になり、そこから「今も笑っている、だから狙いがある」と三段で結論へ運んでいます。
ニールの I would love for you to 〜 は「あなたに〜してもらえたらとても嬉しい」という、for + 人 + to 不定詞を使った丁寧な頼み方です。大げさな丁寧さで小さな頼みごとを差し出し、狙いそのものには触れずに受け流しています。
まとめ|下心を言い当てる言葉と、かわす言葉
someone like you と someone like me で立場を示し、want something from で狙いを尋ね、for a living から推理を積み上げる流れを見てきました。疑う側とかわす側、それぞれの言葉選びが見えてきます。
ニールとサラのやり取りを観ながら、言葉の裏を読む英語にも耳を傾けてみるのも一つの楽しみ方です。
同じ回の英語は、ほかのコラムやエピソードまとめでも場面ごとに扱っています。


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