「My advice, get a job.」に見る、痛いところを突く忠告とそれをかわす返し文句|『CHUCK』S04E01で学ぶ英会話

『CHUCK』コラム: 「My advice, get a job.」に見る、痛いところを突く忠告とそれをかわす返し文句|『CHUCK』S04E01で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『CHUCK』シーズン4 第1話に登場する、痛いところを突く忠告と、それをかわす軽い返し文句です。母の手がかりを求めて訪ねたセーフハウスは空振りに終わり、肩を落として車に戻ったチャックとモーガンを、見知らぬ男が呼び止める場面が描かれています。

いきなり切り出される借金の告白から、忠告をさらりと受け流す一言まで、順番に見ていきます。

目次

車を持っていかれ、抱えていた借金が明らかになる場面

母の手がかりを求めて訪ねたセーフハウスは空振りに終わり、肩を落として車に戻ったチャックとモーガンを、銃を構えた見知らぬ男が呼び止めます。スパイの日常に慣れた二人は身構えますが、男の用件は物騒なものではありませんでした。

Harry: I’m here for the car. I’m a repo man.
(車を回収しに来た。俺は回収業者だ。)

CHUCK Season4 Episode1 (Chuck Versus the Anniversary)

I’m here for the car. は、自分の用件を前置きなしに言い切る簡潔な言い方です。I’m a repo man. と職業をそのまま一語で名乗るところにも、回りくどさのない率直さが表れています。任務がらみの緊張から一転、話の中身がただの支払い滞納だったという落差が、この場面のおかしみを生んでいます。持っていかれる車の代金はわずか900ドルですが、面食らうチャックの隣で、モーガンはそれをはるかに上回る事実をためらいがちに打ち明けます。

Morgan: Yeah, but we’re $43, 000 in debt.
(でも、俺たち4万3,000ドルの借金があるんだ。)

CHUCK Season4 Episode1 (Chuck Versus the Anniversary)

Yeah, but we’re $43, 000 in debt. という切り出し方は、深刻な数字を yeah, but という軽い相づちの延長で伝えているのが特徴的です。言いにくい事実の前に短い相づちを挟むことで、重い内容をひとまず和らげてから切り出す呼吸が伝わってきます。車の代金の900ドルと、借金の4万3,000ドルという桁違いの数字の対比も、この場面のおかしみを支えている一言です。スパイという裏の顔を持ちながら、財布の中身は人並みに苦しいという素朴な現実が、二人の会話からうかがえます。

忠告と、それをかわす短い相づち

車を明け渡すよう迫られたモーガンは、インターセクトで覚えた格闘術を使うようチャックをけしかけますが、チャックはその気になれません。

Chuck: No. No chop-socky here, sir. Fresh out of chop-socky.
(いや。そういうのはここにはないよ、旦那。とうに切らしてるんだ。)

CHUCK Season4 Episode1 (Chuck Versus the Anniversary)

fresh out of ~ は、「~を切らしている」「~の持ち合わせがない」と伝える言い方です。商品の品切れを伝える接客の場面などでも使われる言い回しですが、ここでは自分の状態について、あえて品物のように「切らした」と言ってみせているところにおかしみがあります。sir という丁寧な呼びかけを添えているのも、切羽詰まった状況にそぐわない律儀さが表れた一言です。

結局モーガンの提案は不発に終わり、二人は素直に車を明け渡します。回収業者はキーを受け取ると、最後に一言を残して立ち去ろうとします。

Harry: My advice, get a job.
(忠告するけど、仕事を見つけろ。)

Chuck: Working on it.
(努力してるとこだよ。)

CHUCK Season4 Episode1 (Chuck Versus the Anniversary)

My advice, get a job. は、「忠告するが」という前置きのあとに get a job という命令形をそのまま続ける言い方で、遠慮のなさがそのまま痛いところを突く一言になっています。

対するチャックの Working on it. は、主語を省いた短い一言で、図星を認めつつも深追いされないようやんわり受け流す返し方です。忠告に真っ向から反論せず、進行形の一言だけでその場をしのぐところに、この言い返し方の軽さが表れています。強く言い返すでもなく、黙り込むでもない、ちょうど中間の受け流し方として参考になります。

まとめ|痛いところを突く忠告と、それをかわす短い相づち

自分の用件を前置きなしに名乗る率直な言い方、深刻な数字を軽い相づちの延長で切り出す前置き、そして痛いところを突く忠告と短い相づちのやり取りまで見てきました。深刻な内容ほど、あえて簡潔な言葉で受け流す呼吸が伝わってきます。

次回も『CHUCK』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。

同じエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。

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