海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン2第8話の終盤、自分の短所が並んだリストを読んだレイチェルは、許してもらおうと部屋まで来たロスを受け入れません。雨の中、非常階段から窓をたたくロスに、レイチェルは短い言葉で次々と返します。
話を聞く気がないとき、もう話は終わったと区切りたいとき、英語ではそれぞれ違う言い方をします。レイチェルの返し方を順に追いながら、その違いを見ていきます。
「Not interested!」で、話を聞く前に断る
レイチェルが部屋にいると、ロスが非常階段を上ってきて、窓の外から声をかけます。
Ross: Hey! Open up! Please?
(おい! 開けてくれ! 頼むよ。)
Rachel: When somebody does not buzz you in, Ross, that means, “Go away.”
(ロス、インターホンで入れてもらえないってことはね、「帰って」って意味なの。)
Rachel: That doesn’t mean, “Please climb up the fire escape!”
(「どうぞ非常階段をよじ登ってきて」って意味じゃないのよ!)
Ross: I just want to read you something, it’s your pro list.
(ちょっと読んで聞かせたいだけなんだ、君の長所のリストだよ。)
Rachel: Not interested!
(興味ない!)
Friends Season2 Episode8(The One with the List)
buzz ~ in は、建物の入口で呼び出しを受けた人が、ボタンでロックを開けて相手を中に入れることを指します。レイチェルは that means, “~.” と That doesn’t mean, “~.” を並べ、入れなかったことの意味をはっきり言い直しています。相手の行動を勝手に都合よく解釈させないための、遠回しにしない返し方です。climb up the fire escape は「非常階段をよじ登る」で、ロスがしたことをそのまま言葉にしています。
Not interested! は I’m not interested. を短くした形で、「興味ない」「結構です」と、相手の話の中身を聞く前に断る一言です。勧誘や売り込みを断るときにも使われることがあり、話の入口で扉を閉める響きがあります。このあとレイチェルはカーテンを閉めて寝室に入り、ロスは窓の外で長所のリストを読み上げます。
「We’re done talking.」で、話し合いを打ち切る
ロスは、仲間たちが部屋に来たところで窓から中に入り、寝室のドアの前で頼み込みます。ドアを開けたレイチェルの答えは短いものでした。
Ross: Rach, come on. Come on. You-you got to give me another chance.
(レイチェル、頼むよ。なあ。もう一度チャンスをくれよ。)
Rachel: No!
(いや!)
Ross: No?
(いや?)
Rachel: That’s what I said.
(そう言ったでしょ。)
Chandler: Look, maybe we should go.
(なあ、俺たちは帰った方がいいかもな。)
Rachel: No.
(いいの。)
Rachel: You guys, you really don’t have to go.
(みんな、本当に帰らなくていいから。)
Rachel: We’re done talking.
(話はもう終わったの。)
Friends Season2 Episode8(The One with the List)
give me another chance は「もう一度チャンスをくれ」と、やり直しの機会を求める頼み方です。got to は have got to のくだけた形で、「〜してくれなきゃ」と強く頼む響きを足しています。聞き返したロスに、レイチェルは That’s what I said. と返します。「さっきそう言ったでしょ」と、答えを変えるつもりがないことを示す一言です。
帰ろうかと言い出す仲間に向けた We’re done talking. は、be done ~ing で「〜し終わった」を表し、「もう話すことはない」と話し合いを終わらせる言い方になります。その直前の don’t have to ~ は「〜しなくていい」という意味で、must not(〜してはいけない)とは違い、義務がないことを表します。
| 表現 | 働き |
|---|---|
| Not interested! | 話を聞く前に断る |
| That’s what I said. | 同じ答えを繰り返して変えない |
| We’re done talking. | 話し合いそのものを終わらせる |
Not interested! が話を始めさせない言葉なのに対し、We’re done talking. は、すでに始まった話に区切りをつける言葉です。
「No! You don’t」と、相手の言葉をさえぎって言い分を伝える
ロスがなおも話しかけると、レイチェルはその言葉を途中で止めます。
Ross: Rach, come on, look.
(レイチェル、なあ、聞いてくれ。)
Ross: I know how you must–
(君がどんなに——)
Rachel: No! You don’t, Ross.
(いいえ! 分かってない、ロス。)
Rachel: Imagine.. …the worst things you’d think about yourself.
(想像してみて……自分について思いつく、いちばんひどいことを。)
Rachel: Now, how would you feel, if the one person that you trusted the most in the world
(それで、もし世界でいちばん信頼していた人が)
Rachel: not only thinks them too but actually uses them as reasons not to be with you.
(同じことを思っているだけじゃなくて、それをあなたと一緒にいない理由にしていたら、どんな気持ちになる?)
Friends Season2 Episode8(The One with the List)
ロスの I know how you must ~ は「君がどんなに〜か分かる」と言いかけた形です。レイチェルの No! You don’t. は、その I know を受けて「分かってない」と打ち消す返しで、don’t のあとに know が省かれています。続く Imagine ~. Now, how would you feel, if ~? は、相手に自分の立場を想像させる問いかけの型です。後半の not only ~ but ~ は「〜だけでなく〜も」という形で、ここでは also を省いた話し言葉になっています。
ロスが、欠点があっても一緒にいたいと答えると、レイチェルはこう返します。
Rachel: Oh! Well, that’s-that’s mighty big of you, Ross.
(まあ! それはそれは、ずいぶん寛大なことね、ロス。)
Friends Season2 Episode8(The One with the List)
That’s big of you. は「寛大だね」とほめる言い方ですが、mighty(とても)が付いたこの言葉は、この場面では皮肉として使われています。ロスがさらに、立場が逆ならどんな項目を書かれても気持ちは変わらないと言うと、レイチェルは最後にこう答えてドアを閉めます。
Rachel: Well…then I guess that’s the difference between us. See, I’d never make a list.
(そう……じゃあ、それが私たちの違いね。私なら、リストなんて絶対に作らない。)
Friends Season2 Episode8(The One with the List)
I guess that’s the difference between us. は、相手の言葉を受け止めたうえで「そこが私たちの違い」と線を引き、話を終える言い方です。
まとめ|断る・繰り返す・終わらせる英語
Not interested! は話の入口で断り、That’s what I said. は答えを変えず、We’re done talking. は話し合いを終わらせる。さらに No! You don’t. でさえぎり、I guess that’s the difference between us. で線を引く流れを見てきました。
雨の日のやりとりを思い出しながら、次回も『フレンズ』と一緒に英語を学んでいきましょう。
このエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、同じ回の英語がさらに見えてきます。


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