海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン2第14話では、お金が入るようになったジョーイが、感謝のしるしとしてチャンドラーにブレスレットを贈ります。ところがチャンドラーにとって、それは好みの品ではありませんでした。
贈り物が好みに合わないとき、正直さと気づかいのどちらを取るかは英語でも悩ましいところです。受け取った瞬間から本音が知られるまでを、3つの場面で追っていきます。
「I don’t know what to say」受け取った瞬間の返し方
チャンドラーとジョーイの部屋で、ジョーイはこれまでの分のお金をチャンドラーに返したあと、宝飾品の箱を差し出します。箱を受け取ったチャンドラーとジョーイのやりとりです。
Joey: Hey, this is a little extra something for, you know, always being there for me.
(それと、これはちょっとしたおまけだ。ほら、いつもそばにいてくれたお礼にさ。)
Chandler: Wow, I don’t know what to say.
(うわ、何て言ったらいいか分からないよ。)
Chandler: Wow, I don’t know what to say.
(うわ、何て言ったらいいか分からない。)
Joey: Well, what do you say?
(で、どうだ?)
Chandler: I don’t know.
(分からない。)
Chandler: It’s a bracelet.
(ブレスレットだな。)
Joey: Isn’t it? And it’s engraved too.
(だろ? しかも文字も彫ってあるんだぜ。)
Friends Season2 Episode14(The One with the Prom Video)
ジョーイの a little extra something は「ちょっとしたおまけ」という意味で、本題に贈り物を添えるときの前置きになっています。続く always being there for me は「ずっとそばにいて支えてくれたこと」を指す言い方です。
I don’t know what to say. は「何て言ったらいいか分からない」という一言で、思いがけない贈り物に感激したときにも、反応に困ったときにも使えます。チャンドラーは同じ文を2回口にし、感想を求めるジョーイの what do you say?(どう思う?)にも、I don’t know. と答えています。
そのあとの It’s a bracelet. は、見たままを言うだけの返しです。ほめ言葉も感想も入っていない文ですが、ジョーイは Isn’t it? と受けます。この Isn’t it? は、相手の言葉に乗って「だろ?」と念を押す付加疑問の形です。どちらとも取れる返事が、贈った側には同意として届いているやりとりと言えます。
「saved for a special occasion」すぐには使わないと伝える
刻まれた文字を読んだチャンドラーは、ブレスレットを箱に戻します。そこへジョーイが声をかけます。
Chandler: Thanks, best bud.
(ありがとな、親友。)
Joey: Put it on.
(着けてみろよ。)
Chandler: Oh, now?
(え、今?)
Chandler: I think something this nice should be saved for a special occasion.
(こんなにいい物は、特別な日のために取っておくべきだと思うんだ。)
Friends Season2 Episode14(The One with the Prom Video)
something this nice の this は「こんなに」と程度を表す使い方です。should be saved for a special occasion は受け身の形で、「特別な日のために取っておかれるべきだ」という意味になります。物をほめる形をとりながら、今は身に着けない理由として使われている一文です。チャンドラーはブレスレットを机の引き出しにしまいながら、こう言っています。
ジョーイはそのあと、引き出しからブレスレットを取り出し、チャンドラーの腕に着けます。
Joey: Oh, no, no, that’s the beauty part. It goes with everything.
(いやいや、そこがいいところなんだよ。何にでも合うんだ。)
Joey: You put this on… you’re good to go.
(これを着ければ、準備万端さ。)
Joey: Oh-ho-ho, man. You are so wearing that bracelet. Whoo.
(おお、いいねえ。お前、そのブレスレットばっちり着けてるぞ。ヒュー。)
Chandler: I so am.
(ああ、ばっちりだ。)
Friends Season2 Episode14(The One with the Prom Video)
That’s the beauty part. は「そこがいいところなんだ」と、相手の言い分をそのまま長所に言い換える返し方です。go with ~ は「〜に合う」で、It goes with everything. は服や小物について「何にでも合う」と言うときの形です。You’re good to go. は「これで準備完了」という意味のくだけた言い方です。
最後の so は、動詞の前に置いて「すっかり」「完全に」と強める話し言葉の用法です。チャンドラーも I so am. と同じ形で短く返しています。
「It’s a little flashy」から「You should’ve just said so」まで
その後、モニカとレイチェルの部屋で、身ぶりをしたチャンドラーの腕からブレスレットが落ちます。それを見たフィービーが尋ねます。
Phoebe: What is that sparkly thing?
(そのキラキラしたの、何?)
Chandler: It’s a, uh…
(これは、その……)
Chandler: Yeah, it’s… it’s a little flashy.
(うん、これは……ちょっと派手だよな。)
Friends Season2 Episode14(The One with the Prom Video)
flashy は「派手な」「けばけばしい」という意味の形容詞で、ほめ言葉としてはあまり使われない語です。a little を付けることで、評価をやわらげた言い方になっています。言葉を探すように It’s a, uh… と間をつなぐ形も、すぐに答えにくい質問への反応として参考になります。
このあと、カフェのセントラルパークでブレスレットをけなしているところを、チャンドラーはジョーイに聞かれてしまいます。二人の部屋でのやりとりです。
Joey: If you hated the bracelet so much you should’ve just said so.
(そんなにブレスレットが嫌いだったなら、そう言えばよかったんだ。)
Chandler: Doesn’t the fact that I wore the bracelet even though I hated it say something about our friendship?
(嫌いなのにブレスレットを着けてたってことが、俺たちの友情を物語ってると思わないか?)
Joey: What about the fact that you insulted the bracelet and made fun of me?
(じゃあ、お前がブレスレットをけなして、俺をばかにしたことはどうなんだよ?)
Friends Season2 Episode14(The One with the Prom Video)
You should’ve just said so. は「それならそう言ってくれればよかったのに」という意味で、just が「ただそれだけ言えば済んだ」という響きを足しています。チャンドラーの Doesn’t the fact that ~ say something about ~? は、「〜という事実が〜を物語っていないか」と、自分の行動を持ち出して弁明する型です。ジョーイは What about the fact that ~? と、同じ the fact that を使って言い返しています。
まとめ|好みと違う贈り物を受け取るときの英語
I don’t know what to say や It’s a bracelet のあいまいな返し、saved for a special occasion の言い方、It’s a little flashy の控えめな評価、そして You should’ve just said so を見てきました。返事の選び方で、相手への伝わり方が変わることが分かります。
ブレスレットをめぐる二人のやりとりを思い出しながら、次回も『フレンズ』と一緒に英語を学んでいきましょう。
この回の別の場面の英語は、同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事で取り上げています。


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