海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン2第14話では、レイチェルがほかの男性と話しているのを見たロスが、その会話に割って入ります。そこから二人の関係をめぐる、はっきりとしたやりとりが始まります。
音の近い accept と except は、聞き取りでも書き取りでも取り違えやすい2語です。頼んでいない手助けへの言い返しから、この2語が出てくる場面まで、順に見ていきます。
「I was saving you」と「I am not yours to save」
カフェのセントラルパークで、ロスはカウンターでレイチェルと話す男性を見て、「彼女が押し返しているのに、相手が引かない」と言います。ロスはブラインドデートの相手を装って二人の会話に割り込み、男性はその場を去ります。そのあとのやりとりです。
Ross: You’re welcome.
(どういたしまして。)
Ross: I was saving you.
(君を助けてあげたんだよ。)
Rachel: Save me from the pleasant conversation with the interesting man?
(面白い人との楽しいおしゃべりから、私を助けたってこと?)
Ross: From where I was sitting…
(俺が座ってた所からは……)
Rachel: Okay, Ross, listen to me.
(いい、ロス、聞いて。)
Rachel: I am not yours to save.
(私は、あなたに助けてもらう立場じゃないの。)
Ross: But, you are.
(でも、そうなんだよ。)
Friends Season2 Episode14(The One with the Prom Video)
ロスの You’re welcome. は、お礼を言われる前に先回りして口にしています。続く I was saving you. は過去進行形で、「君を助けているところだった」と自分の行動を説明する言い方です。save には「取っておく」という意味もありますが、ここでは save ~ from …(…から〜を救う)の形で使われています。
レイチェルの Save me from ~? は、相手の動詞 save をそのまま使って問い返す形です。「楽しい会話から私を助けたというの?」と、ロスの言い分をなぞることで、助けは要らなかったと伝える皮肉になっています。
I am not yours to save. の be ~’s to + 動詞 は、「〜が…してよいもの」という意味の型です。not が付くと「あなたが助ける立場にはない」となり、相手の立ち位置そのものを否定する一文になります。ロスの But, you are. は、その否定を短く打ち消す返しです。
「There is no us」関係を「us」で語る英語
ロスはここで、レイチェルを「my lobster」と呼びます。ロブスターの話は、この話の前半にモニカとレイチェルの部屋で、フィービーが「ロブスターは恋をすると一生添い遂げる」と話していたものです。
Rachel: Are you being, like, the blind date guy again?
(それって、またブラインドデートの人のふり?)
Ross: No, no. You’re my lobster.
(違う違う。君は俺のロブスターなんだ。)
Friends Season2 Episode14(The One with the Prom Video)
Are you being ~? は be 動詞の進行形で、「(今だけ)〜のふりをしているの?」と相手の振る舞いを問いかける形になっています。ロスはロブスターの説明に詰まり、フィービーに助けを求めたあと、話を切り替えます。
Ross: Rach… Okay, forget the lobsters, okay? We’re… let’s talk… what about us?
(レイチェル……よし、ロブスターのことは忘れてくれ、いいか? 俺たちは……話そう……俺たちのことはどうなんだ?)
Rachel: Ross, there is no us. Okay?
(ロス、「私たち」なんてないの。いい?)
Friends Season2 Episode14(The One with the Prom Video)
What about us? の us は「俺たち二人の関係」を指しています。レイチェルはその us を受けて There is no us. と返し、「私たちという関係はない」と言い切っています。代名詞 us を名詞のように扱う、会話ならではの使い方です。似た言い方に We’re not together.(私たちは付き合っていない)がありますが、There is no us. は関係そのものがないと打ち消すため、より強く響きやすいと言えます。
このあとレイチェルは、どちらが好きになっても自分が痛い目にあってきたと、理由を話します。
「Accept that.」音の近い accept と except
それでも言葉を続けようとするロスに、レイチェルははっきりと告げます。
Ross: Well, but… but…
(いや、でも……でも……)
Rachel: No “but,” Ross.
(「でも」はなし、ロス。)
Rachel: We are never going to happen, okay? Accept that.
(私たちは絶対にそうはならないの、いい? それを受け入れて。)
Ross: Ex… except… except that what?
(除いて……除いて、何を?)
Rachel: No. No.
(違う、違う。)
Rachel: Accept… that.
(受け入れて……それを。)
Friends Season2 Episode14(The One with the Prom Video)
accept は「受け入れる」という動詞です。一方の except は「〜を除いて」という前置詞で、except that ~ の形では「〜ということを除けば」「ただし〜」と条件を付け足す接続詞になります。二つは最初の母音が少し違うだけで、続けて言うと近い音に聞こえます。書くときは、accept は ac-、except は ex- で始まると覚えておくと、つづりの取り違えを防ぎやすくなります。
ロスは Except that what? と、except that のあとに続く条件を待つような形で返しています。レイチェルは No. No. と打ち消し、Accept that. の accept を言い直しています。
No “but.” は、相手が言いかけた but をそのまま引いて「でも、は聞かない」と打ち消す形です。We are never going to happen. の happen は、恋愛の関係が「成り立つ」という意味で使われています。主語を it にした It’s never going to happen.(それは絶対にない)の形でも使われます。
まとめ|断りの言葉と音の近い2語
I was saving you への Save me from ~? の問い返し、I am not yours to save、There is no us、そして Accept that と except の取り違えを見てきました。音の近い2語は、品詞と後ろに続く形で見分けるのが手がかりになります。
カフェでの二人の言葉を思い出しながら、次回も『フレンズ』と一緒に英語を学んでいきましょう。
この回のほかの場面の英語は、同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でまとめています。


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