海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン3第5話から、潜入捜査の作戦をめぐるピーターとニールの会話を取り上げます。ニールが持ち出した大胆な提案をピーターが退け、ニールが引き下がって自分から席を外すまでが、テンポのよい短い往復の中にすっきりと収まっています。
自分の案が通らなかったとき、角を立てずに相手へ任せ、話を切り上げるにはどう言えばよいか。その手本が並んでいます。
「The sooner ~, the better.」と「Then propose.」
エリザベスがサッチモの散歩に出ると言って席を外したあと、ニールはピーターに、潜入捜査で接触しているセレーナと会う今夜の段取りを尋ねます。
Neal: You’re seeing Selena again tonight. What’s your plan?
(今夜もセレーナと会うんだよね。作戦は?)
Peter: Well, I’m gonna try to get to her cellphone and find out who she’s talking with. The sooner this ends, the better.
(ああ、彼女の携帯電話を手に入れて、誰と話しているのか突き止めるつもりだ。早く終わるに越したことはない。)White Collar Season3 Episode5 (Veiled Threat)
The sooner ~, the better. は「the + 比較級, the + 比較級」の形で、「早ければ早いほどいい」という意味になります。後半は the better (it is) の省略形で、短く言い切れるため会話でよく使われます。「早く片づけたい」という気持ちを、主語を this(この件)に置いて伝えているのがポイントです。
この言葉を受けて、ニールが持ち出したのが次の提案です。
Neal: Then propose.
(じゃあプロポーズしなよ。)
Peter: Right. What?
(そうだな。……何だって?)
Neal: Well, you said you want to speed things up, right?
(だって、早く進めたいって言ったよね?)White Collar Season3 Episode5 (Veiled Threat)
Then ~. は、相手の発言を前提にして「それなら〜しなよ」と次の一手を示す言い方です。ピーターの Right. What? は、いったん Right. と相づちを打ってから What? と聞き返す形で、提案を受け流しかけてから中身に気づいた反応と読み取れます。ニールは you said ~, right? と、ピーター自身の言葉を根拠として持ち出しています。
「All right, it’s your operation.」で引いて、席を外す
ニールがさらにプロポーズの言葉を持ち出すと、ピーターはきっぱり退けます。
Peter: No! No, the cell is a good start.
(だめだ!いや、まずは携帯からでいい。)
Neal: All right, it’s your operation.
(わかった、君の作戦だ。)
Peter: And I’m not changing it. Diana has already prepped the team. She’s following me in the van.
(変えるつもりもない。ダイアナがもうチームの準備を済ませてる。バンで俺のあとをついてくる。)
Neal: Sounds like you got it covered.
(手はずは整ってるみたいだね。)White Collar Season3 Episode5 (Veiled Threat)
it’s your operation は「決めるのは君だ」と判断を相手に返す一言です。All right と先に受け入れてから言うことで、引き下がる姿勢がはっきりします。ピーターの And I’m not changing it. は、相手の文に And でつなげて方針を言い切る返し方です。
Sounds like ~ は It sounds like の It を省いた形で、「〜のようだね」と聞いた内容への感想を述べます。have got it covered は「手配が済んでいる、任せて大丈夫」という意味で、ここでは have が落ちた会話の形です。
段取りを認めたところで、ニールは話を切り上げます。
Neal: Do you mind if I take off?
(抜けてもいいかな?)
Peter: Where you going?
(どこへ行くんだ?)
Neal: Sara’s coming to my place. You’re not the only one with dinner plans.
(サラが僕のところに来るんだ。夕食の予定があるのは君だけじゃないよ。)White Collar Season3 Episode5 (Veiled Threat)
Do you mind if I ~? は「〜してもかまいませんか」と許可を求める丁寧な形で、take off はここでは「その場を離れる、失礼する」という口語です。You’re not the only one with ~ は「〜があるのは君だけじゃない」と、相手の状況に自分を並べて軽く返す言い方と言えます。
まとめ|委ねる一言から、席を外す切り出しまで
it’s your operation で判断を返し、Sounds like you got it covered で段取りを認め、Do you mind if I take off? で席を外す。提案が通らなかった側の引き際の英語が、一続きで見えてきます。
『ホワイトカラー』の二人の掛け合いを観ながら、会話の締め方にも目を向けてみましょう。
この回の英語は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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