劇評で酷評された相手を励まし、旅立つ相手を引き止めるときの英語|『フレンズ』S03E22で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: 劇評で酷評された相手を励まし、旅立つ相手を引き止めるときの英語|『フレンズ』S03E22で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン3第22話では、ジョーイが出演する劇の初日を迎えます。ところが共演者のケイトは、初日の夜に出た新聞の劇評で演技を酷評されてしまいます。

うまくいかなかった相手にかける言葉と、遠くへ行くと告げられたときの返し方は、どちらも言葉を選ぶ場面です。ジョーイとケイトのやりとりから、励ましと引き止めの英語を3つの場面に分けて見ていきます。

目次

「They’re nothing but ~」で相手の側に立つ

初日のあとのパーティーで劇評が読み上げられ、ケイトの演技は酷評されます。場面がパーティーのあとの劇場に移り、ジョーイがケイトに Hey, you okay?(なあ、大丈夫?)と声をかけます。

Kate: Fabulous.
(最高よ。)
Joey: Listen, drama critics– they’re nothing but people who couldn’t make it as actors. You know what you should do?
(いいか、演劇評論家なんて、役者になれなかった奴らってだけなんだよ。どうすりゃいいか分かるか?)
Kate: Become a drama critic.
(演劇評論家になる、でしょ。)
Friends Season3 Episode22(The One with the Screamer)

ジョーイの Hey, you okay? は Are you okay? の are を省いたくだけた形で、相手の様子を気づかうときの短い声かけです。それに対する Fabulous は本来「すばらしい」という意味ですが、酷評された直後の返事なので、言葉どおりではない返し方と読み取れます。大丈夫かと聞かれて、状況とは逆の言葉で答える形です。

ジョーイの nothing but ~ は「〜にすぎない」という意味で、批評家を下げることで相手の側に立つ言い方になっています。make it as ~ は「〜として成功する」で、couldn’t make it as actors で「役者として成功できなかった」となります。続く You know what you should do? は、助言を切り出す前置きとして使われることの多い問いかけです。ケイトはその問いに「演劇評論家になる」と自分で答えを返します。直前のジョーイの言葉を逆手に取った冗談と読み取れます。

「I gave up a job, too」で同じ立場を伝える

演出家が二人に一言投げかけて去ったあと、ケイトはその演出家とのことを打ち明けます。

Kate: By the way, he dumped me tonight after he read my review.
(ちなみに、あの人、私の劇評を読んだあとで今夜私を振ったの。)
Joey: Oh, classy.
(うわ、立派なもんだな。)
Kate: Yep. I sure know how to pick ‘em, huh? You know, I gave up a part on a soap for this?
(そうよ。私って男を見る目があるでしょ? ねえ、この舞台のために昼ドラの役を断ったのよ?)
Joey: Yeah, I gave up a job, too.
(ああ、俺も仕事を一つ手放したんだ。)
Kate: Really? What?
(ほんと? 何の仕事?)
Friends Season3 Episode22(The One with the Screamer)

By the way は「ところで」「ちなみに」と話を足すときの前置きです。ジョーイの Oh, classy. は「品がある」という意味の classy を、相手の振る舞いを皮肉る形で使っています。

ケイトの I sure know how to pick ‘em は「私って相手を選ぶのが本当にうまい」という形ですが、振られた話のすぐあとなので、自分を笑う言い方と読み取れます。’em は them の短縮です。give up ~ for this は「このために〜をあきらめる」で、ジョーイは同じ gave up を使って I gave up a job, too. と返します。too を付けて「自分も同じ」と並べることで、相手の話に寄り添う返しになります。ケイトの Really? What? は、話の続きを促す短い問い返しです。

このあとジョーイは Hey, tell you what, let me walk you home.(なあ、こうしよう。家まで送るよ)と申し出ます。tell you what は提案を切り出すときの前置きで、let me ~ は「〜させて」と自分から引き受ける言い方です。

「So stay for ~」で引き止める

場面はジョーイの劇の楽屋に移ります。出番の支度をしているジョーイのところへ、荷物を持ったケイトがやってきます。

Kate: I’m so glad I caught you. I couldn’t find you before.
(つかまえられてよかった。さっきは見つからなかったから。)
Joey: What’s going on? What’s all this about L.A.?
(どうなってんの? L.A.の話って何なんだよ?)
Friends Season3 Episode22(The One with the Screamer)

catch はここでは「(人を)つかまえる」「会えるうちに会う」の意味です。ジョーイの What’s all this about ~? は、耳にした話の中身を確かめるときの言い方です。ケイトはテレビドラマの仕事の話が来ていることを伝え、会話は次のように続きます。

Joey: But… well, what about us?
(でも……じゃあ、俺たちはどうなるんだよ?)
Kate: Last night was wonderful but I-I-I can’t stay here just for you.
(ゆうべは素敵だった。でも、あなたのためだけにここに残るわけにはいかないの。)
Joey: So stay for the museums.
(じゃあ、美術館のために残れよ。)
Kate: I’m sorry.
(ごめんね。)
Friends Season3 Episode22(The One with the Screamer)

What about ~? は「〜はどうなるの?」と、置き去りにされそうなことを持ち出す形です。

ケイトの can’t stay here just for you は「あなたのためだけにここに残ることはできない」で、just が「〜だけのために」と理由をひとつに絞っています。この just for you を受けて、ジョーイは So stay for the museums. と for のあとを入れ替えて返します。相手の言葉の形を借りて別の理由を差し出す、冗談まじりの引き止め方です。ケイトは I’m sorry. と謝り、このあとジョーイは舞台に呼ばれます。

まとめ|励ましと引き止めの英語

nothing but ~ で相手の側に立ち、I gave up a job, too で同じ立場を伝え、tell you what で申し出を切り出す言い方を見てきました。別れの場面では What about us? と So stay for ~ が、引き止めの一言として働いています。

ジョーイとケイトのやりとりを観ていると、うまくいかない夜にかける言葉の選び方が見えてきます。

この回のほかの場面の英語は、同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも扱っています。

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