海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン3第17話では、週末を一人で過ごすことになったロスに、仲間たちが「残ろうか」と申し出ます。話の後半には、迎えに来たロスのほうが、迷う仲間たちに「気にせず行って」と告げる場面があります。
申し出る側、その申し出を断る側、そして相手を送り出す側。立場によって選ぶ英語が変わる様子を、ロスと仲間たちのやりとりから場面の順に見ていきます。
「I really appreciate you spending this time with me」礼と申し出
ロスの部屋に、レイチェル以外の5人がそろっています。ロスは仲間にこう話します。
Ross: Look, you guys, I just want to say I really, really appreciate you spending this time with me. It’s been a pretty hard time right now so I just want to say thanks.
(なあ、みんな、言っておきたいんだ。こうして一緒に過ごしてくれて、ほんとに、ほんとに感謝してる。今はかなりつらい時期だから、ありがとうって言いたくて。)
Friends Season3 Episode17(The One Without the Ski Trip)
冒頭の Look, you guys の look は、「なあ」と相手の注意を引く呼びかけです。appreciate ~ing は「〜してくれることに感謝する」で、you spending の you が「過ごしてくれる」人を示します。really を重ねて、感謝の強さを伝えています。It’s been a pretty hard time は現在完了で、このところつらい時期が続いていることを表し、レイチェルと別れたあとであることが背景にあります。
このあとロスは週末の計画を持ちかけますが、仲間たちはレイチェルの姉妹の山小屋へスキーに行く予定だと打ち明けます。ロスが「一人で過ごす最初の週末」だと口にすると、フィービーが申し出ます。
Phoebe: You know what? I could stay. I’m going to stay. ‘Cause the last time I went skiing I was too afraid to jump off the chair lift.
(ねえ、私、残ってもいいよ。うん、残る。前にスキーに行ったとき、怖くてリフトから飛び降りられなかったし。)
Joey: Pheebs, we kind of need you to drive everybody up there in your grandmother’s cab, but you know what?
(フィービー、おばあちゃんのタクシーでみんなを乗せてってもらわないと困るんだよな。でもさ……)
Friends Season3 Episode17(The One Without the Ski Trip)
I could stay. の could は「残ることもできる」と可能性として差し出す形で、すぐあとの I’m going to stay. で「残る」と決めた言い方に変わります。申し出をいったん軽く出してから言い切る順番です。ジョーイは we kind of need you to ~ で、フィービーに運転を頼む必要があると伝え、続けて自分が残ると言い出します。
「What, a pity stay?」同情からの申し出を断る
ジョーイに続いて、モニカも自分のきょうだいだからと、残ると言います。それに対するロスの返しです。
Ross: What, a pity stay?
(何だよ、同情で残るってのか?)
Monica: We’re going to have fun. We can make fudge.
(楽しくなるよ。ファッジも作れるし。)
Ross: Pity food? You know what? That’s okay, all right? I don’t need any of you to stay, okay? Nobody stays.
(同情のおやつってか? あのな、いいんだよ、いいか? 誰にも残ってもらわなくていい。誰も残るな。)
Friends Season3 Episode17(The One Without the Ski Trip)
ロスの What, ~? の what は、相手の言葉に引っかかったときに文頭に置く語で、ここでは「何だよ」と受け止める働きです。pity は「同情」で、a pity stay は「同情から残ること」をその場で組み立てた言い方です。モニカが We can make fudge. と楽しい予定を出しても、ロスは同じ形で Pity food? と返します。pity を名詞の前に置いて「同情の〜」と言い換える作りで、申し出を受け取らない理由をそのまま言葉にしています。
I don’t need any of you to stay は need +人+to do の形で、「誰にも残ってもらう必要はない」という意味です。続く Nobody stays. は「誰も残らない」と短く言い切る形で、申し出をまとめて断っています。このあとチャンドラーも残ると口にしますが、結局ロス以外の5人は、フィービーの祖母のタクシーで山小屋へ向かいます。
「I’ve got to take the car back anyway」気にせず行ってと送り出す
途中の休憩所で動けなくなった5人のもとへ、ロスが車で迎えに来ます。誰がどの車で行くかを決める段になって、ジョーイが口を開きます。
Joey: Uh, w-wait a second. I mean, what are we doing? Who’s going with who?
(あ、ちょ、ちょっと待って。っていうか、どうすんの? 誰が誰と行くんだよ?)
Ross: Look, you guys should… you guys should go. No, um… you know, you planned this all out and… I don’t want to ruin it so you guys should just go.
(なあ、みんなは……みんなは行けよ。いや、その……ほら、全部計画してたんだし……台無しにしたくないから、みんなはそのまま行ってくれ。)
Friends Season3 Episode17(The One Without the Ski Trip)
ジョーイの Who’s going with who? は「誰が誰と行くのか」と、分かれ方を確かめる問いです。ロスの you guys should go は should で「行ったほうがいい」と勧める形です。plan ~ out は「〜を細かく計画する」で、I don’t want to ruin it と台無しにしたくない理由を添え、最後は just を足して「そのまま行って」と促しています。
ジョーイが「ここまで来てくれたのに」と返すと、ロスは続けます。
Ross: I’ve got to take the car back anyway. I’m spending all day tomorrow with Ben. It’s fine, okay? Just go. No guilt. I promise.
(どっちにしても車を返さなきゃいけないし。明日は一日ベンと過ごすんだ。大丈夫だって。とにかく行けよ。気にしなくていい。約束する。)
Rachel: Thank you.
(ありがとう。)
Monica: All right, we’ll call you when we get back.
(わかった、帰ったら電話するね。)
Friends Season3 Episode17(The One Without the Ski Trip)
I’ve got to ~ anyway は「どっちみち〜しなきゃいけない」で、anyway を添えると、自分にも事情があるという理由づけになります。ロスは息子のベンと一日過ごす予定も伝えています。Just go. は「とにかく行って」と短く促す命令です。No guilt. は「罪悪感はいらない」を短く言った形で、I promise. で念を押しています。レイチェルの礼とモニカの We’ll call you when we get back. のあと、5人は出発します。
まとめ|残ると申し出る英語と、送り出す英語
I could stay. I’m going to stay. で申し出を差し出し、a pity stay や Nobody stays. で同情の申し出を断り、I’ve got to ~ anyway と No guilt. で相手を送り出す流れを見ました。立場ごとに覚えると、言葉を選びやすくなります。
申し出る側と断る側、それぞれの英語を、これからも一緒に見ていきましょう。
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