アメリカのオークションの文化と英語|『メンタリスト』S03E07で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: アメリカのオークションの文化と英語|『メンタリスト』S03E07で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン3第7話には、出品物を競り売りするオークション会場の場面が出てきます。進行役が金額を呼び上げ、入札した人を名前ではなく服装や位置で示しながら、競りを進めていきます。

アメリカのオークションの進め方を、この場面の範囲で、台詞とあわせて見ていきます。開始額の呼びかけ、金額の上げ方、入札者の示し方の三つに分けて、使われている英語を整理します。

目次

「Do I hear $30,000?」開始額から入札を募る

場面は、進行役が最初の出品物を紹介するところから始まります。

— The auction begins with lot one, a full suit of 16th-century jousting armor.
(オークションはロット1から始まります。16世紀の馬上槍試合用の甲冑一式です。)
— Let’s start the bidding at $30,000. Do I hear $30,000?
(入札は30,000ドルから始めましょう。30,000ドルの方はいらっしゃいますか?)
— And $30,000’s bid off to my left. Yes, and $31,000.
(30,000ドルの入札が、私の左手から入りました。はい、そして31,000ドル。)
The Mentalist Season3 Episode7 (Red Hot)

lot は、競売でひとまとまりの出品物を数える単位として使われることの多い語です。ここでは lot one として、最初の出品物が番号で呼ばれています。bidding は入札することで、start the bidding at ~ は「入札を〜から始める」という言い方です。最初に開始額を示す点が、台詞から読み取れます。

Do I hear ~? は直訳すると「〜が聞こえますか」ですが、ここでは「その金額の入札はありますか」と声を募る呼びかけとして働いています。off to my left は進行役から見て左手のほうを指し、入札があった方向を示しています。続く Yes, and $31,000. で、入札を受けたことを確認しながら、すぐ次の金額に進んでいます。

実際の競売の進め方は、品目や主催者によって異なると言われます。この場面では、開始額の提示、声を募る呼びかけ、入札の確認が、短い台詞の連なりで進んでいます。英語では、金額の前に動詞を置いて呼びかけたり、金額だけを言い切ったりと、短く切った形が並びます。

「Go $35,000 if you wish.」金額を一つずつ上げていく

続いて、金額は30,000ドル台の半ばまで上がります。

— Bid’s all the way to $34,000 with the lady in the front there. $34,000. Go $35,000 if you wish.
(入札は34,000ドルまで上がりました。前のほうにいらっしゃるご婦人からです。34,000ドル。よろしければ35,000ドルへどうぞ。)
— $35,000 is bid. $36,000. New bid at $36,000.
(35,000ドルの入札です。36,000ドル。36,000ドルの新たな入札です。)
— Do I hear $37,000?
(37,000ドルの方はいらっしゃいますか?)
The Mentalist Season3 Episode7 (Red Hot)

bid は名詞としても動詞としても使われる語です。Bid’s all the way to $34,000 は、入札額が34,000ドルまで上がってきたことを伝えています。all the way to ~ には、ここまで来たという積み重ねの響きがあります。

Go $35,000 if you wish. は、次の金額を示して「よろしければどうぞ」と促す言い方です。if you wish が付くと、強く迫るのではなく、選ぶのは相手に任せる形になります。34,000ドル、35,000ドル、36,000ドルと金額を一つずつ示すので、入札が段階を踏んで進む様子が台詞から読み取れます。$35,000 is bid. は「35,000ドルが入札された」という受け身の確認で、New bid at $36,000. は新しい入札が入ったことを知らせています。

進行役は、現在の金額を確認する言葉と、次の金額を募る言葉を交互に置いています。金額を一つずつ区切って呼ぶことで、会場にいる人が、今いくらなのか、次はいくらなのかを聞き取れる流れになっています。長い説明は挟まれず、数字と短い確認の言葉だけが続くため、会場のテンポが台詞の中から伝わってきます。

「the gentleman in the vest」入札者を服装や位置で呼ぶ

別の出品物の場面では、金額が一段と大きくなります。ここでは、入札者の呼び方に注目します。

— I’ve got $150,000 from the gentleman in the vest.
(ベストを着た男性から、150,000ドルをいただきました。)
— How about $160,000? $160,000. $160,000 is bid.
(160,000ドルはいかがですか? 160,000ドル。160,000ドルの入札です。)
— How about $170,000? I’ve got $170,000 and $180,000.
(170,000ドルはいかがですか? 170,000ドルをいただき、そして180,000ドル。)
— And the gentleman in the front row, $180,000 is your bid, sir.
(そして前列の男性、180,000ドルがあなたの入札です。)
The Mentalist Season3 Episode7 (Red Hot)

入札した人は、名前ではなく、服装や座っている位置で呼ばれています。the gentleman in the vest は「ベストを着た男性」、the gentleman in the front row は「前列の男性」で、in ~ を使って服装や場所を添える形です。I’ve got ~ from … は「…から〜を受けた」という言い方で、金額と入札者をひとまとめに伝えています。

最後の $180,000 is your bid, sir. は、入札額を本人に向けて確認する言い方で、sir の呼びかけを添えています。別の場面では、こんな呼び方も出てきます。

— And $200,000 from our enthusiastic friend in the back. Do I hear $210,000?
(そして後ろの熱心なお客様から、200,000ドル。210,000ドルの方はいらっしゃいますか?)
The Mentalist Season3 Episode7 (Red Hot)

our enthusiastic friend in the back は、「後ろにいる、熱心な私たちの友人」という呼び方で、位置に加えて様子を表す語を添えています。名前を挙げずに入札者を示すこの進め方は、劇中のこの場面の範囲では、金額と位置や服装で相手が特定できる形になっています。呼び方の細かな決まりまでは、この場面からは分かりません。

まとめ|呼び上げの言葉から見えるオークション

Do I hear ~? で声を募り、bid で入札を確認し、in the vest、in the front row のように服装や位置で入札者を示す進行を見てきました。劇中の競りは、数字と短い呼びかけで進んでいます。

次回も『メンタリスト』と一緒に、場面ごとの文化と英語を見ていきましょう。

このエピソードの別の場面の英語は、ほかのコラムやフレーズ記事で扱っています。

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