「from the get-go」の意味と使い方|『メンタリスト』S03E07で学ぶ英会話

「from the get-go」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

あとになって、あれは最初からそうだったのだと気づいた経験はありませんか。

そういうときに使われるのが「from the get-go」で、最初から、という意味です。『メンタリスト』シーズン3第7話の終盤、隠されていた関係が一枚の写真から明るみに出て、リズボンが自分たちの立ち位置を言い直す場面に登場します。どのように使われているのか、一緒に見ていきましょう。

目次

「from the get-go」の意味とニュアンス

from the get-go
意味:最初から、そもそもの初めから

from the get-go は informal に「最初から」「当初から」を表します。get-go の成り立ちを go の開始合図から直接生まれたものと断定することはできません。

from the beginning とほぼ同じ内容を表しますが、響きが違います。beginning が中立的で書き言葉にも収まるのに対し、get-go は口語的で、話し手の実感がこもりやすい表現です。

あとから振り返る文にも、計画を始める前の方針を述べる文にも使えます。過去の経緯だけでなく、We need clear rules from the get-go のように今後の始まりを示すこともできます。

悔しさや呆れを帯びることはありますが、それは文脈から生まれる色です。表現自体は感情を限定せず、淡々とした説明にも使えます。

【ここがポイント!】

  • 核は informal な「最初から」「当初から」
  • from the beginning より口語的で、話し手の実感がこもりやすい
  • 回顧・後悔に限らず、方針や条件の起点にも使える

『メンタリスト』S03E07のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

一枚の写真から、接点がないはずの二人が酒を酌み交わしていたことが分かります。捜査に協力してきた実業家ウォルターと、被害者側の警備責任者。さらに口座には、毎月の送金記録まで残っていました。積み上がった事実を前に、リズボンが出した結論がこの一言です。同じ材料を見ているはずのジェーンは、まったく違う反応を返します。

Lisbon: Jane, do you mind? Uh, Rigsby told me about Walter and Drucker. Mashburn’s been deceiving us from the get-go.
(ジェーン、いい? ええと、リグスビーからウォルターとドラッカーの件を聞いた。マッシュバーンは最初から私たちを欺いていたのよ)

Jane: Mm, yeah, it should have been obvious that they knew each other.
(ああ、まあ、二人が知り合いだったのは分かりきったことだったね)

Lisbon: Garth Drucker’s bank records. For the past six months, he’s been receiving payments of $50,000 from one of Mashburn’s holding companies. A payoff.
(ガース・ドラッカーの口座記録よ。この半年、マッシュバーンの持ち株会社の一つから毎月5万ドル受け取っている。賄賂ね)

Jane: Ahh. Walter’s a bad boy. So what? Corporate espionage happens all the time.
(ああ。ウォルターは悪い子だ。だから? 企業スパイなんて日常茶飯事だよ)

The Mentalist Season3 Episode7(Red Hot)

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シーン解説と心理考察

リズボンが選んだのは、途中から欺かれていた、という言い方ではありませんでした。最初の一点から全部だった、と言い切っている。この語の選び方に、彼女の受けた打撃の大きさが表れています。どこかで線を引けるなら、その手前までは信じられたことになる。それを自分の口で否定したのがこの一言です。

対するジェーンの反応は対照的です。分かりきったことだった、と受け流し、企業スパイなど珍しくないと続ける。事実の重さを一段下げてみせる返し方で、彼女の判断が感情に引っ張られていないかを確かめているようにも読めます。

二人の温度差が会話の温度を変えています。証拠を並べるほど声が硬くなるリズボンと、そこから一歩引いた位置に立ち続けるジェーン。同じ材料を見て、一方は起点まで戻り、もう一方は動機の欠落を見ている。この時点でどちらの見方が当たっているかは、まだ示されません。

『メンタリスト』流・覚え方のコツ

覚え方として、陸上競技のスタートラインを思い浮かべると「最初から」という意味を結びつけやすくなります。ただし、号砲が語源だという説明ではありません。

劇中のリズボンは、走り出したところまで巻き戻して事態を見直しました。途中のどこかではなく、号砲の時点で、もう仕組まれていた。信じていた時間が丸ごと塗り替わる感覚と一緒に覚えておくと、この表現が帯びやすい悔しさの色まで残ります。

例文で覚える「from the get-go」

振り返って語るときに力を発揮します。使い方が分かる三つの例文で見ていきましょう。

I knew from the get-go that this project was going to be tough.
(このプロジェクトが厳しくなることは、最初から分かっていた)
仕事を振り返って話す場面です。knew と組み合わせる形が最も多く、予感が当たっていたことを伝えられます。

We should have hired a professional from the get-go.
(最初から専門家に頼むべきだった)
遠回りしたあとで悔やむ場面です。should have と並べると、起点の判断ミスを認める言い方になります。

A: When did you start having doubts about him?
B: Honestly? From the get-go.
(A:彼のこと、いつから疑い始めたの?)
(B:正直に言うと、最初からだよ)
人物評を語り合う会話です。単独で答えとして置くと、ずっとそうだったという含みが強く出ます。

あわせて覚えたい関連表現

from day one
(初日から)
一日目という具体的な起点を指すため、仕事や関係の開始日がはっきりしている場面に向きます。get-go はもっと漠然とした始まりにも使えます。

from the outset
(当初から)
書き言葉寄りの硬い表現で、報告書や説明文に収まります。口語で実感を乗せたいときは get-go のほうが自然です。

right off the bat
(初っ端から、すぐさま)
野球でバットに当たった直後を表す言い方で、開始直後の素早さに焦点があります。期間の長さを含まない点が違います。

Note|get-go の確かな意味と、断定できない来歴

get-go は informal に「始まり」を表し、from the get-go で「最初から」という定型表現になります。現在の意味は辞書で確認できます。

来歴については from the word go との関係や get going との関係が説明されることがあります。ただし、前者を直接受け継いだこと、後者から二語を取り出したことを一つの確定した経路として示す資料は確認できません。開始合図の go から生まれたという断定も避けます。

学習では、語源を一つの物語にまとめるより、from the get-go 全体で informal な「最初から」と覚えるのが安全です。from the outset などとの違いは、主に文体のくだけ具合にあります。

語形成の説明と、現在の確かな意味を分けて扱うことが重要です。

まとめ|信じていた時間が塗り替わるとき

from the get-go は、informal に「最初から」を表す表現でした。回顧だけでなく、始める前の条件や方針を示す文にも使えます。

会話に入れておくと、経緯を語るときの解像度が上がります。途中からなのか、最初からなのか。その線引きを一言で示せるようになると、話の輪郭がはっきりします。硬い場面では from the outset に置き換えられる、と覚えておけば使い分けにも困りません。

証拠を並べながら起点まで巻き戻していくリズボンの声が、少しずつ硬くなっていく。信じていた時間の長さが、そのまま重さになって表れた場面でした。

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