海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
心配ごとを抱えた相手に、そっと「これで安心していいよ」と声をかけてあげたい場面があります。
そんなときに使えるのが「put one’s mind at ease」、相手の不安を取り除いて安心させる、という表現です。『CHUCK』シーズン3第17話で、ジャスティンが不安を抱えるエリーに「安心材料」を差し出すシーンから、一緒に見ていきましょう。
「put one’s mind at ease」の意味とニュアンス
put one’s mind at ease
意味:(人)の不安を取り除く、安心させる
put one’s mind at ease は、心配や不安にとらわれた相手の心を、落ち着いた状態に置いてあげる、という意味の表現です。日本語の「安心させる」にあたりますが、相手の「心(mind)」に直接働きかけるニュアンスがあります。
カギになるのは at ease の部分です。ease は「楽な状態・くつろぎ」を表す名詞で、at ease で「安心して・くつろいで」という意味になります。これを put one’s mind at ease の形にすると、ざわついて落ち着かない相手の心を、楽な場所へ「置いてあげる(put)」=安心させる、という像が見えてきます。put のかわりに set を使った set one’s mind at ease もほぼ同じ意味で使えます。心配する家族を気遣うときから、医師や専門家が患者の不安を和らげるときまで、幅広い場面で活躍します。
【ここがポイント!】
- 核は at ease(安心して・くつろいで)。ざわつく心を楽な場所に「置く」
- put のかわりに set でも同じ意味(set one’s mind at ease)
- 相手の「心」に直接働きかける、思いやりのこもった言い回し
『CHUCK』S03E17のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
エリーは、父をめぐる事情を聞かされ、隣人ジョン・ケイシーへの警戒を口にします。ジャスティンはその不安を逆手に取り、彼女の信頼を勝ち取ろうと「安心材料」を差し出します。
Ellie: What about John Casey? If he’s a double agent…
(ジョン・ケイシーは?もし二重スパイなら……)Justin: Ellie, he’s been living in your building for three years, just observing. But… this may put your mind at ease.
(エリー、彼は3年間きみの建物に住んで、ただ観察してきただけだ。でも…これできみも安心できるかもしれない)Ellie: That’s a speaker. I don’t understand.
(ただのスピーカーじゃない。よく分からないわ)Justin: Like I said, nothing’s what it seems. It’ll protect you.
(言っただろう、何事も見かけ通りじゃない。これがきみを守る)Chuck Season3 Episode17(Chuck Versus the Living Dead)
シーン解説と心理考察
put your mind at ease は、表向きはこの上なく優しい気遣いの言葉です。ところが観客は、ジャスティンの真意が決して善意ではないことを知っています。優しい定型句が、彼の操作的な意図を覆い隠す仮面として響きます。
エリーは隣人への警戒を口にしながらも、父を守りたい一心で少しずつ取り込まれていく。その揺れる心に、ジャスティンが「これで安心できる」と差し出すのは、実は監視を妨害する装置です。気遣いの言葉と裏の意図のずれが、会話の温度を静かに不穏なほうへ変えています。
「安心させる言葉」が、必ずしも相手のためとは限らない。put your mind at ease という丁寧な一言が、このシーンでは優しさの仮面として機能している点に、ドラマらしい緊張がにじむ場面です。
『CHUCK』流・覚え方のコツ
不安でざわざわと跳ね回る「心(mind)」を、そっと持ち上げて、ふかふかの「安楽な場所(at ease)」に置いてあげる(put)動作をイメージしてみてください。落ち着かない心が、クッションの上に置かれて静まる——そんな映像です。
ジャスティンがエリーに「これで安心できる」と差し出す場面と重ねると、覚え方にもう一つフックが加わります。「安心させる言葉」が善意とは限らない、という記憶の引っかかりごと、このフレーズを覚えてしまうのがおすすめです。
例文で覚える「put one’s mind at ease」
put one’s mind at ease は、心配する相手を気遣う場面で活躍します。3つの場面で確かめてみましょう。
Let me put your mind at ease — everything went perfectly.
(安心してください、すべて完璧にいきましたから)
Let me 〜 で切り出す典型的な形です。結果を伝えて相手の不安を解く、温かい一言になります。
The doctor’s words put my mind at ease.
(医師の言葉で私は安心した)
主語が「言葉」になる形です。誰かの発言や行動が、自分を安心させてくれた、と表せます。
A: I’m so worried about the results.
B: To put your mind at ease, I’ve double-checked everything.
(A:結果がすごく心配で)
(B:ご安心いただけるよう、全部再確認しましたよ)
不安を訴える相手に応えるやりとりです。To put your mind at ease と前置きすると、これから安心材料を示す、という流れが自然に作れます。
あわせて覚えたい関連表現
set one’s mind at rest
((人)の不安を取り除く、安心させる)
put one’s mind at ease とほぼ同義です。at ease(くつろぎ)と at rest(休息)の違いだけで、使い分けはほとんど気にしなくて大丈夫です。
reassure someone
((人)を安心させる、励ます)
1語の動詞で、ややフォーマル寄りです。put one’s mind at ease は口語的で温かみがあり、会話の中でやわらかく響きます。
calm someone’s nerves
((人)の緊張をなだめる)
神経の高ぶりや緊張に焦点をあてた言い方です。put one’s mind at ease は「不安・心配」全般を落ち着かせる、より広い場面で使えます。
Note|ease が運ぶ「楽な状態」、at ease の号令
put one’s mind at ease の核にある at ease は、なぜ「安心して」を意味するのでしょうか。ease という言葉の手触りからたどってみます。
ease はもともと「楽さ・くつろぎ・気楽さ」を表す名詞で、苦労や緊張がない状態を指します。前置詞 at と結びついた at ease は「楽な状態にある」、つまり「くつろいで・安心して」という意味になります。この語感がよく表れているのが、軍隊の号令 “At ease!”(休め)です。直立不動の “Attention!”(気をつけ)で張りつめた兵士に、緊張を解いて楽な姿勢を取らせる——その「張りつめ」から「ゆるみ」への切り替えが、at ease の核心です。put one’s mind at ease は、この「楽な状態」へ相手の心を導く、という発想で組み立てられています。心配で気をつけの姿勢のように張りつめた心を、「休め」の状態へ置いてあげるわけです。動詞に put(置く)を選ぶことで、不安にこわばった心を、誰かの手でそっと楽な場所へ移してあげる、という思いやりの像が立ち上がります。
「気をつけ」から「休め」へ。号令の小さな切り替えが、心の緊張をほどく表現の中にも生きている。そう知ると、at ease の落ち着いた語感が記憶に残ります。
まとめ|ジャスティンの「安心して」から学ぶこと
put one’s mind at ease は、心配や不安にとらわれた相手の心を、落ち着いた状態へ置いてあげる、という思いやりの表現です。at ease(安心して)を核に、ざわつく心を楽な場所へ導く言い回しだと読み取れます。
この一言が使えると、心配する相手にただ「大丈夫」と言うのではなく、心に寄り添って安心を届けられるようになります。set one’s mind at ease や reassure とあわせて、気遣いの引き出しに加えてみてくださいね。
このエピソードを見るには
(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)
※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


コメント