「take the Fifth」の意味と使い方|『BONES』S11E20で学ぶ英会話

「take the Fifth」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

答えづらい質問を向けられて、「それについてはノーコメントで」とかわしたくなった経験はありませんか。

そんなときに使える「take the Fifth」を、『BONES ―骨は語る―』シーズン11第20話の中盤、容疑者となった同僚を旧友のブースが説得しようとするシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「take the Fifth」の意味とニュアンス

take the Fifth
意味:黙秘権を行使する/答えを拒む

take the Fifth は、アメリカ合衆国憲法修正第5条に由来する表現です。修正第5条は「自己に不利な証言を強制されない権利」を保障しており、ここから「答えたくないことには答えない」という意味の慣用句が生まれました。the Fifth は「(修正条項の)第5条」を背番号のように指しています。

本来は法廷や取り調べでの黙秘権の行使を指しますが、日常会話では、答えに困る質問を半ば冗談めかしてかわすときにも広く使われます。「誰が最後のケーキを食べたの?」「それについては黙秘します」といった軽いやり取りでも登場します。重い法的権利が、ユーモラスな返しにも転用されている点が、この表現の面白いところです。plead the Fifth という言い換えもほぼ同義で使われます。

【ここがポイント!】

  • take the Fifth の核は「憲法修正第5条の黙秘権を使う=答えを拒む」
  • 法廷の重い場面から、日常の軽い「ノーコメント」まで幅広く使える
  • plead the Fifth とほぼ同義、ジョークとして使われることも多い一言

『BONES』S11E20のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

殺人事件の容疑者になってしまった同僚クラークを、ブースが食事に誘い出した場面。弁護士の助言で黙秘を貫くクラークに、旧友としてのブースが思わず本音をこぼします。

Booth: This whole taking the Fifth thing, I don’t understand why you’re doing it. It makes you seem guilty.
(この黙秘権を使うってやつ、なんでそうするのか分からないよ。やましく見えるぞ)

Clark: Is that what this is about? Are you really trying to get me to talk?
(そういうことか? 本当に俺に喋らせようとしてるのか?)

Booth: No, I’m just trying to help you. We both know that you didn’t do it.
(違う、ただ力になりたいんだ。お前がやってないのは二人とも分かってる)

Bones Season11 Episode20(The Stiff in the Cliff)

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シーン解説と心理考察

捜査官と友人のあいだで揺れるブースの心情が表れた場面と言えます。”taking the Fifth” という法的な表現をあえて口語的に持ち出すことで、黙秘を続けるクラークへのもどかしさがにじみます。「やましく見えるぞ」という一言には、心配と苛立ちが同居しています。

対するクラークは、ブースの言葉の裏に「喋らせよう」とする意図を即座に感じ取り、警戒を見せます。長年の信頼関係があるからこそ、この場面の緊張は際立ちます。ブースは「力になりたいだけだ」と本心を明かしますが、立場上どこまで踏み込めるかという葛藤が、短いやり取りの中にくっきりと描かれていると言えるでしょう。

『BONES』流・覚え方のコツ

法廷の証言台に立たされ、検察に詰め寄られた瞬間、口をきゅっと結んで「お答えしません(修正第5条です)」と告げる被告人の姿を思い描いてみてください。the Fifth は、その黙秘のスイッチを入れる合言葉です。

クラークが旧友のブースの前ですら口を割らない場面を重ねれば、「言えば不利になるから、あえて黙る」という核心がそのまま刻まれます。数字の「5」を黙秘のスイッチと結びつけて覚えてしまえば、いざ使う場面でも迷わず取り出せるはずです。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「take the Fifth」

法的な場面から日常のジョークまで幅広く使える take the Fifth。3つの場面で感覚をつかんでみましょう。

The witness took the Fifth rather than incriminate himself.
(証人は自分に不利な証言を避け、黙秘権を行使した)
法廷での本来の用法です。「自分に不利になるくらいなら黙る」という、修正第5条そのままの使い方が表れています。

He refused to comment and effectively took the Fifth during the interview.
(彼はコメントを拒み、事実上インタビューで黙秘を貫いた)
報道や取材の場面で、誰かが明言を避けた様子を描く表現です。法廷以外でも「黙秘を決め込む」という比喩で使われます。

A: Did you eat the last piece of cake? B: I’m taking the Fifth on that one.
(A:最後のケーキ食べた? B:それについては黙秘します)
日常のささいなやり取りを冗談でかわす会話です。「take the Fifth on 〜」の形で、答えたくない話題を軽やかに受け流すユーモアが伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

plead the Fifth
(黙秘権を主張する)
take the Fifth とほぼ同義の言い換えです。plead は「(法廷で)正式に主張する」響きがありますが、日常では両者ともジョークとしてカジュアルに使われます。

no comment
(ノーコメント)
最も中立で、誰にでも広く使える表現です。take the Fifth が「自己に不利だから黙る」という法的な含意を残すのに対し、no comment は単に「答えない」という事実を伝えます。

keep one’s mouth shut
(口をつぐむ)
「黙っている」を表す一般的な表現で、法的な含意はありません。take the Fifth が「権利として黙る」ニュアンスを持つのに対し、こちらは単純に「口を閉じる」動作を指します。

Note|憲法修正第5条が生んだ日常表現

take the Fifth の「Fifth」が何を指すのか——その答えには、アメリカの法制度の歴史が関わっています。

the Fifth とは、アメリカ合衆国憲法修正第5条のことです。この条項は、刑事手続きにおいて被疑者・被告人が「自己に不利な証言を強制されない権利(自己負罪拒否特権)」を保障しています。法廷で証言を求められた人が「答えれば自分が不利になる」と判断したとき、この権利を盾に証言を拒むことを take the Fifth と呼ぶようになりました。この表現が広く知られるようになった背景には、法廷ドラマや報道を通じて、人々が修正第5条という言葉に繰り返し触れてきたことがあります。やがてこの重い法的権利は、日常会話にも流れ込みました。答えに困る質問を「黙秘します」とユーモラスにかわすとき、人々は半ば冗談で take the Fifth を口にします。深刻な権利と、軽い受け流し——その振れ幅の大きさこそが、この表現に独特の妙味を与えています。

ドラマでブースが使う “taking the Fifth” は、まさに法的な意味そのもの。クラークが権利として黙秘を選んでいる状況だからこそ、この表現が重く響きます。

一つの条文が、法廷から日常会話まで旅をしてきた——そんな言葉です。

まとめ|クラークの沈黙から学ぶこと

take the Fifth は、憲法修正第5条の黙秘権に由来し、「答えを拒む・ノーコメントを貫く」を表す表現です。法廷の重い場面から日常の軽い受け流しまで、トーンの振れ幅が大きいのが核心です。

この一言を知っておくと、答えづらい質問をスマートにかわせるだけでなく、英語圏の法廷ドラマやニュースの一場面もぐっと理解しやすくなります。plead the Fifth という言い換えもセットで押さえておくと安心です。

旧友の前ですら口を閉ざしたクラークの沈黙を思い出しながら、take the Fifth を表現の引き出しに加えてみてください。

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