条件を上乗せして返事を促す、ビジネス電話の英語|『メンタリスト』S03E07で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: 条件を上乗せして返事を促す、ビジネス電話の英語|『メンタリスト』S03E07で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン3第7話には、電話で条件を足して返事を促す発言と、それを「脅しではなく交渉」と言い直す一言が出てきます。

取引の話を持ちかけるとき、英語ではどんな言い方が使われるのでしょうか。条件の出し方から、期限の付け方、書類の伝え方まで、電話での申し出、その言い直し、手続きを伝える短い発言を、台詞とあわせて順に見ていきます。

目次

「I’ll tell you what.」条件を足して返事を促す

電話の途中で、条件を足す申し出が出てきます。電話の片側の発言だけが流れる場面です。

— If I have to do an L.B.O., I will, Denise.
(L.B.O.をやる必要があるなら、やりますよ、デニース。)
— But all that debt? It could crush you.
(でも、あの借金の山は? あなたをつぶしかねませんよ。)
— I’ll tell you what. I’m willing to pay an extra eighth a share if we ink it by month’s end. Just think about it.
(こうしましょう。1株あたり8分の1を上乗せしてもいい。月末までに契約をまとめるなら。考えてみてください。)
The Mentalist Season3 Episode7 (Red Hot)

If I have to ~, I will, Denise. は、「必要ならやる」と意思を示す形で、文末に相手の名前を添えています。L.B.O. は企業買収の話で使われる略語で、ここでは買収に関わる選択肢として挙がっています。続く But all that debt? は、名詞のまとまりだけで問いを投げる形です。It could crush you. の could は可能性を示し、厳しい見通しを相手に示しています。

そのあとで話を変えるのが I’ll tell you what. です。「こうしよう」と案を出す前置きとして働きます。be willing to ~ は「〜する用意がある」、extra は「上乗せ」、a share の a は「1株あたり」の意味です。8分の1が何の単位かは、この台詞からは分かりません。

ink it は、ここでは契約書に署名してまとめることを指すくだけた言い方で、by month’s end で月末までという期限を付けています。Just think about it. の just は、押しつけを和らげる働きをしています。申し出、期限、「考えてみて」の順に並べると、期限を示しながらも押しつけを和らげる形になります。条件を足す前置き、金額の上乗せ、期限、軽い念押しがひと続きになっていて、持ちかける側の言い方がひとまとまりで見えてきます。

「That was a negotiation.」脅しか交渉かを言い直す

電話のあと、同じ場面で、その電話をめぐるやり取りが続きます。

— Phone, texts, e-mails–doesn’t really matter.
(電話でも、メッセージでも、メールでも、大した違いはない。)
— Threats work better on the phone.
(脅しは電話のほうが効くものだ。)
Walter: That wasn’t a threat, Agent Cho. That was a negotiation.
(あれは脅しじゃありませんよ、チョウ捜査官。交渉です。)
The Mentalist Season3 Episode7 (Red Hot)

まず doesn’t really matter は、連絡手段は何でもよいと流す言い方です。texts はテキストメッセージを指します。次の発言は Threats work better on the phone. で、電話での話し方を脅しと見立てる皮肉が含まれています。

これを受けた、護衛される側で電話をしていた本人であるウォルターの返しが、That wasn’t a threat. That was a negotiation. です。「A ではない。B だ」と二文に分けて言い直すことで、相手の見立てを打ち消し、自分のしたことの位置づけを示しています。呼びかけの肩書きと名字を添える点は、ていねいな響きを残しています。

脅しか交渉かは、見る側によって言い方が変わります。厳しい条件を示しても、negotiation と呼べば、話し合いの一部として扱う言い方になります。どちらが正しいかは、この場面からは分かりません。同じ行為でも、threat と negotiation という語の選び方で、受け取られ方が変わる点が見えてきます。

「I’ll send the paperwork over today.」書類と支払いの段取りを伝える

別の場面にも、手続きの段取りを伝える短い発言があります。

— Yeah, I’ll send the paperwork over today.
(ああ、書類は今日そちらに送りますよ。)
— You make the check out to my favorite charity, okay?
(小切手の宛名は、私の好きな慈善団体にしてもらえますか?)
— Yeah. I gotta go.
(ああ。もう行かないと。)
The Mentalist Season3 Episode7 (Red Hot)

paperwork は書類全般を指す語で、数えない名詞として使います。send ~ over は「〜を先方へ送る」という言い方で、today を添えると送る時期が伝わります。取引の対象や相手は、この発言だけでは分かりません。

make the check out to ~ は、小切手の宛名を〜にする、という言い方です。check は、アメリカ英語では小切手を指す綴りで、イギリス英語では cheque と書かれることが多いとされます。charity は慈善団体で、宛名の指定に my favorite を付けています。

最後の I gotta go. は I have got to go が縮まった形で、話を切り上げるときの短い一言です。書類の送付、支払いの宛名、切り上げの三つを短く並べると、手続きの連絡が簡潔にまとまります。丁寧に確認する言い方ではなく、要点だけを順に伝える短い文が続いている点が、この場面の特徴です。

まとめ|条件を足し、手続きまで伝える英語

I’ll tell you what. で案を出し、Just think about it. で返事を促す流れと、That was a negotiation. の言い直しを見てきました。I’ll send the paperwork over today. のような段取りの伝え方も扱いました。

次回も『メンタリスト』と一緒に、台詞ごとの英語を見ていきましょう。

このエピソードの英語は、ほかのコラムやフレーズ記事でも扱っています。

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